米国連邦政府クラウドの動き<2>|クラウドコンピューティング|ブログ|Computerworld

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クラウドコンピューティング

米国連邦政府クラウドの動き<2>

Posted by Cloud BusinessAlliance ( 2010年06月15日 )

今回は前回に引き続き米国連邦政府のクラウドコンピューティングイニシアチブによる昨年の成果について簡単に紹介したいと思います。 去る2010年5月20日にNIST(National Institute of Standards and Technology)による「Cloud computing FORUM & WORKSHOP」が開催されました。このイベントで米国連邦政府CIOであるVivek Kundra氏が講演し、その講演資料が公開されています。(http://csrc.nist.gov/groups/SNS/cloud-computing/documents/forumworkshop-may2010/nist_cloud_computing_forum-kundra.pdf) この資料の中で、この一年間の政府系のクラウドコンピューティング関連で以下の成果が紹介されています。

  • SEC, Recovery.gov, ユタ州, ロサンゼルス市のクラウド利用事例、
  • 医療分野、Department of the Interior, NASAでの取組、

この中で詳しい情報が公開されている3つの例について次に簡単にふれてみます。

Recovery.gov : Amazon EC2を利用して、$750,000お得に!

Recovery.govは、Recovery Act(景気対策法)に基づく政府支出を透明化するために作られた公開サイトですが、Amazon社のパブリッククラウドサービスを活用することで、$750,000もの経費削減効果が得られたとのことです。このサイトはもともと情報公開(easy access to data)のためのサイトなので、その性格上秘密にすべき情報がないという特徴もあり、パブリッククラウドを利用しやすかったとも言えます。

ユタ州 : 35か所のデータセンターを2か所に集約し、$400万/年お得に!

ユタ州が使う35のデータセンターを最終的に2つに集約し、1700の物理サーバーを400以下に削減する予定です。18カ月にわたるプロジェクト(2010/6/30完了の目標)で、2010/5の報告では35か所のうち23か所のデータセンターが移行済みとのことです。(http://dts.utah.gov/architecture/datacenterconsolidation/index.html) *ちなみにユタ州は降雨量が少ないことから、水資源を確保するために、「本物」のクラウド(cloud seeding: 雲を発生させる)にも熱心らしです。(http://www.water.utah.gov/cloudseeding/

ロサンゼルス市 : 市の職員3万人がGMailに移行

細かな説明は不要だと思いますが、e-mailをクラウドサービスに移行させることで、$5.5Mの直接の効果に加え、相当の運用管理費用の削減に効果があるものと思われます。(http://eng.lacity.org/newsletters/2010/04-21-10.pdf) また、Cloud computing FORUM & WORKSHOPでは、上記のような「ハデ」な成果に加えて、一見地味ではありますが非常に意義のある「標準化」(フレームワーク)の成果についても発表されています。

SAJACC  : Standards Acceleration to Jumpstart Adoption of Cloud Computing

クラウドには、security, interoperability, portabilityが必要ですが、きちんとしたスタンダードを作るのは大変で時間もかかります。SAJACCは、その間を補うイニシアチブで、いろいろなクラウドのスペックや、実装リファレンスを、収集してポータルに公開してしまおうという活動です。(http://csrc.nist.gov/groups/SNS/cloud-computing/documents/forumworkshop-may2010/nist_cloud_computing_forum-badger_grance.pdf

FedRAMP : Federal Risk and Authorization Management Program

FedRAMPは、クラウドサービスに対して連邦政府の認定を与えるプログラムです。個々の政府機関が個別にクラウドサービスを審査するのは大変な作業なので共通の認定プログラムが準備されているようで、前回紹介したIaaS/RFQのなかでもこのFedRAMPを前提とした要求仕様がまとめられています。今後クラウドサービスにおけるセキュリティー基準となるかもしれませんので、要注目です。(http://csrc.nist.gov/groups/SNS/cloud-computing/documents/forumworkshop-may2010/nist_cloud_computing_forum-mell.pdf) 以上、2回に分けて米国連邦政府におけるクラウドコンピューティングの動きをサラッと紹介させていただきました。今後の日本におけるクラウドコンピューティングの参考になれば幸いに思っています。

<筆者紹介>

福原 英之(ふくはら ひでゆき)

クラウド・ビジネス・アライアンス 技術コミッティー委員

 

1990年代よりインターネット技術に関係したスシステム管理、システムインテグレーション、運用管理システム、セキュリティー関連(構築・コンサル)などエンジニアとして取り組んできた。近年はクラウドコンピューティング関連のビジネス開発に従事。自称システムアーキテクト(?)

クラウド・ビジネス・アライアンス

今回は前回に引き続き米国連邦政府のクラウドコンピューティングイニシアチブによる昨年の成果について簡単に紹介したいと思います。

 

去 る2010年5月20日にNISTNational Institute of Standards and Technologyによる「Cloud computing FORUM & WORKSHOP」 が開催されました。 このイベント米国連邦政府CIOであるVivek Kundraが講演し、その講演資料が公開されています。

http://csrc.nist.gov/groups/SNS/cloud-computing/documents/forumworkshop-may2010/nist_cloud_computing_forum-kundra.pdf

この資料の中で、この一年間の政府系のクラウドコンピューティング関連で以下の成果が紹介されています。

SEC, Recovery.gov, ユタ州, ロサンゼルス市のクラウド利用事例、

医療分野、Department of the Interior, NASAでの取組、

 

この中で詳しい情報が公開されている3つの例について次に簡単にふれてみます。

 

Recovery.gov : Amazon EC2を利用して、$750,000お得に! Recovery.govは、Recovery Act(景気対策法)に基づく政府支出を透明化するために作られた公開サイトですが、Amazon社のパブリッククラウドサービスを活用すること で、$750,000もの経費削減効果が得られたとのことです。このサイトはもともと情報公開(easy access to data)のためのサイトなので、その性格上秘密にすべき情報がないという特徴もあり、パブリッククラウドを利用しやすかったとも言えます。

 

ユタ州 : 35か所のデータセンターを2か所に集約し、$400/年お得に! ユタ州が使う35のデータセンターを最終的に2つに集約し、1700の物理サーバーを400以下に削減する予定です。18カ月にわたるプロジェクト(2010/6/30完了の目標)で、2010/5の報告では35か所のうち23か所のデータセンターが移行済みとのことで す。 http://dts.utah.gov/architecture/datacenterconsolidation/index.html

ちなみにユタ州は降雨量が少ないことから、水資源を確保するために、「本物」のクラウド(cloud seeding: 雲を発生させる)にも熱心らしです。http://www.water.utah.gov/cloudseeding/

 

ロサンゼルス市 : 市の職員3万人がGMailに移行 細かな説明は不要だと思いますが、e-mailをクラウ ドサービスに移行させることで$5.5Mの直接の効果に加え、相当の運用管理費用の削減に効果があものと思われます。 http://eng.lacity.org/newsletters/2010/04-21-10.pdf

 

また、Cloud computing FORUM & WORKSHOPでは、上記のような「ハデ」な成果に加えて、一見地味ではありますが非常 に意義のある「標準化」(フレームワーク)の成果についても発表されています。

 

SAJACC Standards Acceleration to Jumpstart Adoption of Cloud Computing

クラウドには、security, interoperability, portabilityが必要ですが、きちんとしたスタンダードを作るのは大変で時間もかかります。SAJACCは、その間を補うイニシアチブで、いろい ろなクラウドのスペックや、実装リファレンスを、収集してポータルに公開してしまおうという活動です。

http://csrc.nist.gov/groups/SNS/cloud-computing/documents/forumworkshop-may2010/nist_cloud_computing_forum-badger_grance.pdf

 

FedRAMPFederal Risk and Authorization Management Program

FedRAMPは、クラウドサービスに対して連邦政府の認定を与えるプログラムです。個々の政府機関が個別にクラウドサービスを審査 するのは大変な作業なので共通の認定プログラムが準備されているようで、前回紹介したIaaS/RFQのなかでもこのFedRAMPを前提とした要求仕様 がまとめられています。今後クラウドサービスにおけるセキュリティー基準となるかもしれませんので、要注目です。(http://csrc.nist.gov/groups/SNS/cloud-computing/documents/forumworkshop-may2010/nist_cloud_computing_forum-mell.pdf

 

以上、2回に分けて米国連邦政府におけるクラウドコン ピューティングの動きをサラッと紹介させていただきました。今後の日本におけるクラウドコンピューティングの参考になれば幸いに思っています。

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