マイクロソフト、コラボレーション技術のグルーブ・ネットワークスを買収へ

(2005年03月11日)

 米マイクロソフトは3月10日、米グルーブ・ネットワークス www.groove.net/を買収する計画を明らかにした。グルーブは、Lotus Notesの生みの親として知られるレイ・オジー氏が設立した株式未公開企業で、地理的に離れた人々の間での共同作業を可能にするピアツーピア型のコラボレーション・ソフトウェアを提供している。

 マイクロソフトは、自社のMicrosoft Office製品ラインにグルーブの製品を追加する予定だ。また、オジー氏はマイクロソフトの第3のCTO(最高技術責任者)になる、とマイクロソフトのインフォメーション・ワーカー・ビジネス部門のグループ副社長ジェフ・レイクス氏は買収計画についての記者会見で述べた。

 従業員約200人のグルーブは、マイクロソフトのインフォメーション・ワーカー・ビジネス部門の一部となり、オジー氏はマイクロソフトの会長兼チーフ・ソフトウェア・アーキテクトであるビル・ゲイツ氏に直属する。オジー氏は、マイクロソフト本社のワシントン州レドモンドと、買収後もグルーブの部隊が留まるマサチューセッツ州ベバリーの間を行き来することになる。

 グルーブの製品は、さまざまな場所にいる作業者がインターネットを介して共同作業できるようにする広範なソフトウェアと開発ツールである。同社の製品「Groove Virtual Office」は、コミュニケーションや、ファイル、カレンダ(予定表)、スケッチブック、タスク(作業項目)リスト、Webリンク集、写真などの情報の共有を、インターネットを介して安全に行なえるようにする。グルーブによると、Groove Virtual Officeは、インターネットの伝送容量を大幅に拡大し、マイクロソフトのOutlkookやOfficeスイートの製品との密接な統合性を備えている。

 マイクロソフトはグルーブに2度にわたって出資しており、以前からオジー氏を雇用したいと思っていた、とゲイツ氏は述べた。オジー氏はマイクロソフトに「プラットフォームに関するフィードバックを提供するという形で多大に貢献」してきたほか、同氏のアイディアはWordのユーザー・インタフェースに「影響」を与えているという。特にオジー氏が長けているのは、働く人が抱えている問題とニーズについて考え、その生産性向上に役立つ技術をシンプルな形で開発することだ、とゲイツ氏は語った。

 マイクロソフトによると、グルーブの技術は、Microsoft Office SharePoint Portal Server、Windows SharePoint Servicesや最近発表したMicrosoft Office Communicator 2005、Microsoft Office Live Communications Server 、Microsoft Office Live Meetingといったマイクロソフトのコラボレーション製品を補完する。

 グルーブの買収によってマイクロソフトは、増加しつつある、モバイル・ワーカーやリモート・オフィスを抱える企業にアプローチする手段を手に入れる。特に、臨機応変にワークスペースを作成できるグルーブの技術は、マイクロソフトのコラボレーション技術の到達範囲を広げ、従業員がインターネットを通じて安全にコミュニケーションし、会社のネットワークの外側の非中央集権的な環境で働くことを可能にする、とレイクス氏は述べた。

 レイクス氏によると、マイクロソフトはグルーブの技術を「きわめて広範に」将来のソフトウェア・リリースに採用する見通しだが、まだ詳細は詰めていないという。

 マイクロソフトの次期OS「Longhorn」にもグルーブの技術は使用される。Longhornのクライアント版は来年(2006年)、サーバ版は2007年にリリースされる見通しだ。従来から、Longhornにはピアツーピア機能の搭載を予定しているので、ピアツーピア機能と認証機能が内蔵されているグルーブのアプリケーションを組み込むことはその役に立つ、とゲイツ氏は述べた。

(As reported by Nancy Weil and Paul Roberts, IDG News Service 03/10/2005)