電源の分散保護を指向してInfraStruXureで設備増強
プラットフォームソリューション事業部門 IT基盤ソリューション事業部 netXソリューション第1部長
高野 健 氏
 住商情報システムが運営する「netXDC」は、顧客のニーズに応えるビジネスプロセス・アウトソーシングをはじめ、ユーザ業務を支えるアプリケーションマネジメントやハードウェアやOSなどに対するシステムマネジメントなど、総合的なITアウトソーシングサービスを展開する拠点である。「network exchange attachedという名称が示すように、3つのデータセンターと本社をネットワークで結び、1つの仮想的なデータセンターとして運用しようという、2001年のリニューアル当時としては斬新なコンセプトで立ち上げた当社のアウトソーシングサービスのプラットフォームを担う施設です」。住商情報システムのIT基盤ソリューション事業部netXソリューション第1部長 高野 健氏は、netXDCのコンセプトをこう述べる。
3カ所のデータセンターの中核である東京第2センターは、電算機専用ビルとして建設されていたが、電源設備に関しては2001年のリニューアル以前の大型汎用コンピュータの運用を前提としたもので、電源室には3系統のCVCFが設置され、そのうち1系統はバックアップ用として運用されていた。netXDC開設後一時はネットバブルの崩壊によりユーザ受注数の増加が鈍化したものの、ここ数年は再び急速に事業規模が拡大しており、電源容量が限界に近づきつつあった。
「ユーザ数が増加したことに加えて、ハウジングするシステムインフラの高密度化に伴い消費電力が急激に増大し、さらにスペースを拡張しようにも電源室にCVCFを追加するスペースがないことが大きな課題でした」(IT基盤ソリューション事業部netX基盤マネジメント部 部長 泉 常夫氏)と、データセンター拡張に伴う課題を指摘する。こうした課題の中で、既存の電源設備を活かしつつ、新たに設備増強を図るために同社が指向したのが分散電源環境であり、そのソリューションとして導入されたのがInfraStruXureだ。
オンデマンドな電源環境が投資効率性を向上
プラットフォームソリューション事業部門
IT基盤ソリューション事業部
netX基盤マネジメント部 部長

泉 常夫 氏
  「お客様の増加が急激かつ順調であれば設備増強の投資回収も短期間化できますが、事業環境が不透明な中で大型の設備投資はリスクも大きい。データセンターの効率性という点では、以前から電源設備の分散化という考えは持っており、InfraStruXure発売当初に検討したこともありました。その後InfraStruXureが多くの実績を積んだことから、今回の設備増強で導入に踏み切りました」(泉氏)と、導入への経緯を語る。 泉氏がInfraStruXureを評価する最大のポイントは、標準化されたコンポーネントがラックに集約されているため、ラック単位で設備拡張できる点だ。ITシステムのオンデマンド化という流れがある中で、パワーモジュールやバッテリモジュール、分電盤など標準化されたコンポーネントで構成される電源環境を、 ラックを追加するようにニーズに合わせて拡張できる柔軟性がInfraStruXureの大きなメリットだという。
「顧客の需要に従って電源設備を柔軟に拡張できれば投資効率がいい上に、モジュール化され、ラック型に集約されたコンポーネントを組み合わせて容易に増強できるため、構築から稼動までの期間短縮が可能な点を高く評価しています。企業ユーザのITシステムの計画〜早期稼動というニーズが高まっており、物理インフラもそれに追随できるアーキテクチャが必要。稼動までのリードタイムが短ければ短いほど、ビジネス的に大きなメリットがあります」(泉氏)。 実際にInfraStruXureの導入に際して同社は、2006年8月から2007年6月にかけて、第1フェーズで5セット、第2フェーズで2セットというように顧客ニーズに合わせて5フェーズで導入を行っている。当初の契約で13セットの導入を計画していたものだが、ハウジングするユーザの増加に対応して追加導入してきた。
また、ハウジングするユーザは電源の可用性を高めるため、ラックに対して電源回路数を複数にしたいという要望が高く、その対応にはブレーカを増やすための分電盤工事が必要になる。そうした点においてもInfraStruXureは、分電盤がモジュール化されており、従来のような集中化された分電盤を新設することなく容易に対応できることを評価している。
集中管理により管理工数を大幅に削減
プラットフォームソリューション事業部門
IT基盤ソリューション事業部
netX基盤マネジメント部 マネージャー

但馬 正浩 氏
 導入されたInfraStruXureは、40kWのSymmetra PXとラック型分電盤、拡張バッテリフレームが12セット、オペレーション用として20kWのSymmetra PXが1セット、カスタムラックが約200本、各ラックに2本のラックマウントPDUとそれらのコンポーネントを一元的に管理するInfraStruXureManagerなど。
InfraStruXureの導入によって運用管理面における大きなメリットは、各電源コンポーネントを一元管理でき、電源環境の見える化が図られたことだという。特にこれまでは、ブレーカ毎のメータが無い分電盤を使用していた為、ユーザからの使用電流値の問合わせに対し、その都度分電盤まで行き1回路ずつ計測器で測定していた。時には回答までに半日近くお待たせすることがあった。
  「もともとInfraStruXureを選んだ理由の1つは管理性の高さ。お客様ごとの使用電流値をネットワーク上で即座に把握することができ、お客様のシステムの増設計画などに伴う電源使用状況の問合わせに対し、即時回答が可能な監視環境になりました。また、ラックマウントPDUには内蔵ディスプレイが搭載されているので電源回路毎の使用電流値がお客様自身で把握できる。その為、問合わせ自体が激減しました」(IT基盤ソリューション事業部netX基盤マネジメント部マネージャー但馬正浩氏)とInfraStruXureの管理性のメリットを強調する。
  同社では東京第1センターを2008年4月にリニューアルする予定で設備計画を進めているが、そこでのInfraStruXureの導入も検討されることになる。
「既存の設備を活かして可用性を高めるという目的で、大型UPSとInfraStruXureを組み合わせるのが現実的な方法でしょう。その一方で新たにデータセンターを新設する際に、InfraStruXureを完全に二重化し、ラック列単位の冷却ソリューションも含めた分散環境を実現することは、オンデマンドによるデータセンターの効率性の追求という点においてニーズは高まると考えられます。電源装置と空調装置がお客様ごとにはっきりと見える環境になれば、物理インフラの提供そのものをオプションメニュー化していくことも可能になるでしょう」(泉氏)と、商用データセンターにおけるInfraStruXureの可能性を強調する。
住商情報システム株式会社
事業内容
業種ごとの専門知識をベースに顧客の個別ニーズに対応したシステム・アプリケーションを提供する業務系ソリューション事業、自社開発パッケージソフトを中心としたERPソリューション事業、ITインフラを構築するプラットフォームソリューション事業等の戦略的事業領域に強みを持つ。
本社所在位置
〒104-6241
東京都中央区晴海1丁目8番12号晴海アイランド トリトンスクエア オフィスタワーZ
設立
1969(昭和44)年10月25日
資本金
211億5千2百万円
お問い合わせ
(株)APC Japan
〒105-0011
東京都港区芝公園2-4-1 ダヴィンチ芝パークB-13階
TEL:03-6402-2001/FAX:03-6402-2002
URL:http://www.apc.com/jp
E-Mail:jinfo@apcc.com
apc
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導入背景
  • ユーザ数の増加に伴う設備増強
  • 既存の電源設備の有効利用と新たな設備追加
  • 効率性を重視した電源設備のオンデマンド化の実現
  • Symmetra PX(40kW)×12セット
  • Symmetra PX(20kW)×1セット
  • ラック型分電盤
  • ラックマウントPDU
  • カスタムラック
  • InfraStruXure Manager
  • 5フェーズの導入による設備投資の効率性実現
  • 初期投資の増大に伴うリスク回避
  • 設備稼動までのリードタイム短縮
  • 電源環境の一元管理による運用工数の削減
住商情報システム株式会社
netXDCに導入されたInfraStruXure