長年にわたる運用管理の実績から
ITILに注目

 日立電子サービス(DENSA)は、設立以来40年以上にわたり、情報システムの保守・運用管理を中心に事業展開している。

 現在、DENSAの事業は、お客様情報システムのライフサイクルをフルカバーする「プラットフォームインテグレーション」「ディストリビューション」「プロダクトサポートサービス」「マネジメントサービス」の4事業で構成されている。なかでも保守・運用管理関連は、「プロダクトサポートサービス」「マネジメントサービス」に大別される。

 前者は同社が長年手がけてきたコア事業であり、ハードウェア機器の保守から始まり、ハード/ソフト一体のサポートを経て、保守・運用を統合したソリューションを提供している。後者は1990年代の「C/Sサポートサービス」に端を発し、セキュリティやネットワークなどの個別ソリューションをそろえてきた。現在では、BPO、ITコンサルテーション、IT資産のライフサイクル管理などを含む統合型のマネジメント・ソリューションが事業の核となっている。

 そうした運用管理のエキスパート企業であるDENSAが早くから注目してきたのがITILだ。同社マネジメントサービス事業部部長の中屋敷進氏は次のように説明する。

 「当社は運用管理を生業としていますので、この分野のトレンドに対してとても鋭敏な会社です。よって、ITILにも非常に早い時期から着手しています。DENSAでの調査・適用検討は1990年代後半から始め、ITIL日本語版翻訳活動への参加、社内システムへの適用、従業員へのITIL教育などを実施してきました」。また、ITILベースのマネジメントシステム規格「BS15000」や、BS15000をベースに国際規格化された「ISO/IEC20000」もいち早く取得している。

 そうした活動の集大成となるのが、2004年から提供が始まった「ITILコンサルテーション&運用サービス」である。

中屋敷進氏

マネジメントサービス事業部 部長 工学博士の中屋敷進氏


遠藤晴彦氏

マネジメントサービス事業部 システムマネジメントサービス部 ITマネジメントコンサルテーショングループ 主任技師の遠藤晴彦氏

中間光久氏

マネジメントサービス事業部 システムマネジメントサービス部 部長の中間光久氏

アセスメントを核とした
ITILコンサルテーション

 ITILコンサルテーション&運用サービスにおけるコンサルテーション・スキームは、ITILの啓蒙から始まる。「広く認知されてきたものの、その中身に関しての理解は十分に得られているとは言えません。そこで、ワークショップなどを通じたITILの啓蒙と教育から始めます。お客様にITILの中身を理解していただけないことには共同作業が進みませんので、このステップは重要です」(中屋敷氏)

 次にアセスメントを実施し、実際の運用管理実績を調査・分析して運用ツールを選択する。このステップでおおよその方向性を定め、顧客のビジネス・ニーズや要件を取り込み、CSF(重要成功要因)やKPI(業績評価指標)、コスト責任の定義などを進め、プロセスを設計していく。さらにプロセスをツールの機能に実装し、テストを経て本番環境に導入するという流れになる。

 なかでも、運用の実態を標準モデルと照らし合わせるアセスメントは特に重要なステップと言える。同社では、前述したISO/IEC20000の他、セキュリティ対策に関する管理の仕組みを定義した「ISO/IEC27001」や、品質・環境マネジメントなど各種の資格を取得している。そうした国際標準規格・認証の取得実績の観点から第三者の視点でアセスメントを行うのが特徴だ。

運用プロセスを改善する
マネジメントサービス

 アセスメントの結果を踏まえて、「ITILコンサルテーション&運用」の"運用"が提供される。DENSAは、オンサイトサービスとリモートサービスを組み合わせて運用サービスを提供している。

 オンサイトサービスでは、お客様の拠点にDENSAのオンサイト・サポートデスクを置いて、ITILをベースにしたアセスメントと運用プロセスの改善を行う。サービス・エンジニアは日立ソリューションサポートセンタ(HSSC)に常駐し、問題解決の支援や稼働管理・構成管理などについてワンストップで対応する。システム障害の際は、日立製作所や各ベンダーと連携することで日立製品はもちろんマルチベンダー製品に対応する。

 一方、リモートサービスは、インターネットVPN等を利用して、HSSCからリモートで顧客システムの稼働状況を監視し、異常検出時にはただちにエンジニアが現場に出向くというもの。「リモート監視を提供しているベンダーは多数に上りますが、DENSAの強みは国内320個所のサポート拠点との連携です。リモート監視といっても、何か起こったとき、ただちに現場でオンサイト対応ができなければ意味がありません」(中屋敷氏)

ITILコンサルテーション&運用サービスの提供イメージ

DENSAのITILコンサルテーション&運用サービスの提供イメージ

運用改善の"手段"として自社に適用

 DENSAが同サービスを、自信を持って顧客に提供できるのは、同社がみずからのIS部門にも適用して大きな効果を得ているからである。

 かつてはDENSAにも、業務のニーズに応じてシステムを継ぎ足しながら運用してきた時期があったという。そこで同社は、経営戦略に合致したIT基盤を実現すべく、IS部門の運用管理プロセス改善とコストの適正化という"運用改革"に取り組んだ。その際に掲げられた目標が、従来概ね3対7だった戦略的投資と維持的投資の比率を5対5に持っていくというもので、この目標を実現するためにガイドラインとして取り入れたのがITILだったのだ。ITILの適用によって最も効果が得られたのが、社内にサービスデスクを開設して障害分析やナレッジの蓄積を積極的に実施した結果、問い合わせの一次回答率が従来の5割弱から8割に向上し、問い合わせ対応時間も大幅に短縮された。

 ただし、ITILを適用さえすれば、必ず効果が得られるというわけではない。同事業部システムマネジメントサービス部ITマネジメントコンサルテーショングループ 主任技師の遠藤晴彦氏は次のように注意を促す。「『ITILを適用さえすれば運用が改善されるだろう』『運用管理ツールを導入さえすればITILに準じた運用体制が整うだろう』などと考えてしまうのは誤った認識です。重要なのは、自社の現実に即して適切な目標を定め、そこに向かって着実に取り組んでいけるかどうかです」。つまり、ITILの適用自体が目標では決してなく、運用改革のガイドラインとしてITILを活用するというスタンスが重要というわけだ。「運用管理に関して長年培ってきた経験に基づいて、DENSAはお客様の継続的な運用改善をサポートします」(同事業部システムマネジメントサービス部 部長の中間光久氏)

 運用改革が急務の企業におかれては、豊富な実績に裏打ちされた高度なスキルとノウハウがつまったDENSAのITILコンサルテーション&運用サービスの利用を検討してみてはいかがだろうか。 (文・大神企画)

DENSAのマネジメント事業の流れ

DENSAのマネジメント事業の流れ

問い合わせ先

日立電子サービス株式会社
日立電子サービス株式会社
〒108-0073 東京都港区三田3-13-12(三田MTビル)
URL:http://www.hitachi-densa.co.jp/
E-Mail:ans2@hitachi-densa.co.jp

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