ビジネス活動の見える化と
サービス改善を支援するJP1/IM - SS
「IT運用プロセスの統制強化」と「運用実績の記録と管理の容易化」を実現する日立の「JP1 Version 8(V8.1)」。まず、IT運用プロセスの統制強化において、主要な役割を担っているのが「JP1/IM - SS、注1」だ。ITILサービス・サポートの各プロセス(インシデント管理、問題管理、変更管理、リリース管理)を一元管理し、審査・承認を漏れなく行うなど、業務の運用を正しく行うことをサポートするITプロセス管理製品だ。今回このJP1/IM - SSに、案件の容易な管理を実現するための新機能が加わった。
その1つが、システム視点とプロセス視点の2つの視点から案件の状況を把握する機能である(画面1)。この機能により、発生したインシデントに対して、作業中の案件や解決が長期化している案件、最優先の案件がどれくらいあるかが“見える化”される。また、前週や前月と比べてサービス・レベルが改善しているのかどうかを客観的に把握できるようになった。これにより、そうした活動を通じてシステム全体を見渡しながら、問題のあるプロセスを容易に特定できる。さらに、発生したインシデント件数などの各種項目を、日次や週次、年次といった単位で集計し、CSV形式で出力することも可能となった。Excelのマクロ機能を使用した統計レポートのサンプル提供により、運用レポートの作成はもちろん、1次サポートの解決率やインシデント解決までの平均所要時間、作業期限内のインシデント解決率など、KPI(注2)の算出や傾向分析も容易になった。
従来、海外製品が主流のサービス・デスク製品の中で、JP1/IM - SSは数少ない国産製品であることから、サポート面でのメリットが大きい。また、日立の運用ノウハウが詰まった雛形で簡単に導入できる点もJP1/IM - SSの導入を検討する大きなポイントである。

- 画面1:JP1/IM - SSにおけるプロセス視点での管理画面
運用プロセスの統制により
迅速なインシデント解決をサポート
JP1/IM - SSの導入によりどのようにIT運用プロセスを改善していくのか、問い合わせ対応システムを例にとり説明する。
運用プロセスが確立していない企業では、各インシデントの担当者が問題解決までのやり取りを各自のPCの中に記録し、その後はノウハウとして管理するという運用を行うケースが多い。しかし、このような体制では、担当者は相互にどのようなインシデントが登録されているのか把握することが困難である。また、管理者も、各担当者から状況の報告は受けるが、その内容や詳細な対応状況まで把握することは難しい。その結果、(1)状況管理ができていない、(2)ナレッジの共有化ができていない、(3)案件の共有化ができていない、(4)問題管理プロセスに不備があるといった問題が浮上する。
しかし、JP1/IM - SSを導入することで、インシデントの登録と作業状況の記録、情報の共有化が実践でき、「どのようなインシデントが登録されているか(案件の一覧表示機能)」、「沈み込んでいるインシデントはないか(案件の履歴管理機能)」、「早急に対応しなければならないインシデントはないか(案件の状況確認機能)」、「過去に似た問題はなかったか(類似事例の検索機能)」などが把握可能となる。そのため、運用プロセスが確立していないことで発生する問題を解決することができる。
また、インシデントの傾向を問題分野、要因などで分析できるので、システムの根本的な原因と最優先に解決すべき問題を把握できるようになる。さらに、問題のあるプロセスを迅速に改善することでサービスの稼働率を向上させることも可能だ。
JP1/NETM/Auditで業務システムの
証跡記録を管理して内部統制を支援
一方、運用実績の記録と管理の容易化を担っているのが「JP1/NETM/Audit」だ。この製品は、業務システムにおいて内部統制がきちんと機能していることを証明するうえで必要とされる証跡記録を収集・管理し、長期間にわたる保管を実現する。今回、同製品についても、種々の機能強化が図られた。
一つ目に、操作画面の強化が挙げられる。監視対象製品ごとに監査メニューをツリー表示でき、また監視対象製品に即した検索条件の初期値が設定されていることから、大量のログから必要となるログをさらに容易に絞り込めるようになった。さらに、抽出したこれらの監査ログを詳細レポートの形で、一目で把握できるように表示させることも可能となった。二つ目に、監査ログの集計機能も大幅に強化された。各種の集計結果をグラフ表示できるとともに、報告用レポートとして印刷できるようにもなった(画面2)。

- 画面2:JP1/NETM/Auditの監査ログ操作画面
これらの機能を利用することで、容易に証跡記録を分析できるようになる。これにより、内部統制の強化を支援するとともに、評価・監査時の負担を大幅に軽減できるという。
さらに今回の機能強化にあたっては、監査ログの収集対象を、従来からサポートされているWindowsに加えて、LinuxやUNIX、さらにはOracleデータベースまでサポートするなど自社製品以外での適用範囲の拡大も図っている。また、ユーザー独自のアプリケーションからの証跡記録の収集にもカスタマイズで対応することができる。これらにより、さらに広範囲な業務システムの監査証跡管理が可能となった。
JP1では、このほかにも機能強化が図られている。その1つが、パフォーマンス管理製品の「JP1/PFM、注3」だ。同製品に実装されたヘルス・チェック(ノード状態管理)機能により、サーバの生死状態はもちろん、監視エージェントのサービス状態も監視できるようになった。例えば、サーバに異常が検知された場合には、どのような理由(CPUの利用率、ドライブの空き容量など)で異常が検知されたのかも簡単に調べることが可能となる。また、アラーム監視画面に表示されたアイコンの色や形で状態を容易に確認することもできる。これにより、安定した監視を継続できる。
今回追加された機能は、ユーザー企業・パートナー企業のニーズにこたえる形で強化されている。現場のニーズにこたえ続け、進化するJP1に今後も注目したい。

- ISO/IEC 15408の認証を取得
- 注1:JP1/IM - SS:JP1/Integrated Management - Service Support
- 注2:KPI:Key Performance Indicator
- 注3:JP1/PFM:JP1/Performance Management

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