変化の激しいIT市場の中で、確固たる支持を集め続けてきた日立製作所のストレージ製品。昨年、国内で長らく親しまれてきたブランド名「SANRISE」に別れを告げ、全製品/サービスを「Hitachi Storage Solutions」として再編するなど、新たな挑戦を続ける同社だが、その人気の高さは不動だ。今年は、調査会社IDC Japanによる外付け型ディスク・ストレージ製品の国内出荷金額で12年連続となる1位に輝いた。そんな日立が提案する新時代のデータ・マネジメント戦略とはいかなるものなのか。IDC Japanの森山正秋氏と、日立製作所のRAIDシステム事業部長 岩崎秀彦氏による特別対談からその中身に迫る。
見出しリンク
信頼性とオープン性の確保は、日立ストレージの「DNA」
──IDC Japanが実施した国内ディスク・ストレージ・システムに関する市場調査で、日立製作所が今年も首位の座を守りました。これは実に12年連続という快挙です。
森山氏 当社IDC Japanがディスク・ストレージ・システムに関する調査を開始したのは1996年ですが、日立さんはそれ以来、一貫して外付け型ディスク・ストレージ・システムの出荷金額で国内トップを維持していることになります。変化の激しいIT市場にあって、これは例のないことだと言えます。
岩崎氏 ユーザー企業の皆様からそれだけご支持をいただいているということですから、ありがたく思うと同時に、責任の大きさも感じています。
森山氏 日立さんのストレージ製品に対する高評価の要因はいくつか挙げられると思います。まずは、メインフレーム時代からの実績に基づいた信頼性の高さと異種混合環境への対応力、それから、市場の変化に対応するために新技術をワールドワイドで積極的に展開されていることも支持につながっていると思います。
岩崎氏 はい。我々は、技術力に磨きをかける一方、かねてから一貫して他社製品との接続性を高めることに努めてきました。また、海外のお客さまに対しても、最新技術を提供し続けようというマインドで事業を進めてきました。その意味で、「信頼性」と「オープン性」、さらに積極的な「海外展開」は、我々RAIDシステム事業部の“DNA”であると言えます。
──現在、企業はストレージ・システムに何を求めているのでしょうか。
森山氏 世界的には、ここにきて一段と容量に対するニーズが増大しています。2000〜2006年にかけて年率50%だった容量の伸びは、今後は年率60%を超える見込みです。その要因としては、メールやドキュメント、画像といった非構造化データの増加もありますし、SOX法などのコンプライアンス要求に伴う文書の長期保存や複製データの保存への要請の高まりなどもあります。それに加えて、昨今ではWeb 2.0企業において容量需要が逼迫しているという状況もありますね。
岩崎氏 確かに、当社の海外事業でも、欧州やアジア太平洋を中心にストレージ需要が増えています。なかでも、BRICs諸国として発展が目覚ましいインドと中国は顕著です。製品としても、エンタープライズ・クラス、ミッドレンジ・クラスなど総じて伸びている状態です。
森山氏 もう1つのトピックとしては、ストレージに対するニーズが多様化していることが挙げられます。単にバックアップとして保存するだけではなく、ビジネスの現場で生かせるように、必要なときに必要なデータをすぐに取り出すための機能が求められるようになっています。ストレージ・ベンダーにとっては、より多くの要件に対応しなければならない状況になっていると言えます。
岩崎氏 おっしゃるとおり、ストレージに求められる機能は、ここにきて、管理性の向上から、アクセスのしやすさ、改竄の防止、アーカイビング、検索用プログラムの開発、アプリケーションのアプライアンス化などに至るまで、実に多岐にわたっています。こうしたニーズは、特に米国企業を中心に多く見られます。先進的なCIOやITリーダーの指揮のもとで、企業内に蓄積されたデータを戦略的に活用していこうというフェーズに移っているようです。



