データ量の急激な増大およびデータ・タイプの多様化に伴って、企業のストレージ・システムの要件やデータ・マネジメントの手法が、数年前より大きく変化している。そうしたなか、この市場で確たる地位を築いてきた日立製作所は、新しい「Services Oriented Storage Solutions」コンセプトの下、世界的な統一名称「Hitachi Storage Solutions」として、今日のユーザー・ニーズに高いレベルで応える製品群を展開している。本稿では、日立のストレージ製品戦略を統括する2人のキーパーソンに話を伺い、同社の最新ストレージ技術の優位性を明らかにしていく。
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データ・マネジメント戦略の
主役となるストレージ・システム
企業が扱うデータ量が増大の一途をたどり、データ・タイプの多様化も進んでいる。また、データを単に格納するだけでなく、事業戦略やコンプライアンスのニーズに応じて、必要時に即座に取り出せる状態を保ったり、長期にわたって保存したりといった機能も求められるようになっている。こうして、企業のストレージ・システムの要件は数年前と比べ大きく変化し、ビジネス・ニーズに即応可能なデータ・マネジメントという観点からの、ハードウェアおよび管理環境の構築が急務になっている。
上に挙げた要件に応えるエンタープライズ・ストレージ。この市場を世界的にリードしてきたのが、ほかならぬ日立製作所である。同社のストレージ製品は、国内はもとより、米国、欧州、アジア太平洋地域の顧客から、信頼性、性能、オープン性の各項目で高い評価を獲得している。同社は2007年春に、新コンセプト「Services Oriented Storage Solutions」を掲げ、世界的な統一名称「Hitachi Storage Solutions」として製品群を再編している。RAIDシステム事業部で販売推進本部長を務める家近啓吾氏は、その意図を次のように説明する。
「顧客のニーズが多様化するなかで、ストレージが担う役割が大きく変わってきた。そこで当社は、実績を築いてきたハードウェアを核にソフトウェアとサービスを組み合わせ、顧客視点に立ったソリューションをワールドワイドで展開している」
事実、Hitachi Storage Solutionsは、大規模環境向けのハイエンド・ストレージおよび中規模環境向けミッドレンジ・ストレージから、NAS、アーカイビング製品、ローエンド・ストレージまでを網羅するほか、システム/機器の検討、設計・構築、運用・管理など、顧客の実際のデータ・マネジメント施策に沿ったソリューションとしての性格を強めている。
「Hitachi Universal Storage Platform V」
に見る日立ストレージ技術の優位性
フラッグシップ機種の「Hitachi Universal Storage Platform V(USP V)」は、“ストレージの日立”の特質を最もよく表している。このUSP Vを特徴づけているのは、他社製品も含めた高い接続性と同社独自の仮想化技術だ。
まず、接続性については、メインフレームからUNIXサーバ、PCサーバに至る幅広いシステムとの接続をサポートし、USP V内蔵コントローラによって、それらの一元管理が可能になっている点だ。この高い接続性により、ストレージをリプレースしてデータを移行するのにかかるコストと作業を極小化でき、顧客は自社のストレージ資産を最大限に活用できるようになる。
そして、仮想化技術については、こうした多種多様なストレージの全資源を、USP V配下で単一のプールとして構築し、管理可能にする(デバイスの仮想化)とともに、ディスク・ボリューム自体も仮想化する(ボリューム容量の仮想化)という2段階の手法を採用している。特に、容量の仮想化を実現する「Hitachi Dynamic Provisioning(HDP)」は、エンタープライズ・アレイの中では世界初(2007年5月時点)の技術として投入されたものであり、これによって、ストレージの容量設計にまつわる労力やコストを大きく削減することが可能になる。例えば、業務ごとに負荷の変動や利用のばらつきがあっても、性能設計やチューニングを施す必要はない。また、ビジネス展開に沿って新たなストレージ資源を確保する際には、仮想ボリュームとして追加すればよいわけだ。
RAIDシステム事業部で事業企画本部長を務める本間繁雄氏は、これらのメリットはストレージ・ベースの仮想化だからこそ得られるものだと指摘し、以下のように説明する。
「サーバやスイッチなどを利用してストレージ環境を仮想化することも可能だが、サーバCPUのボトルネックによりI/O性能の低下などの問題が生じる。一方、ストレージ・ベースのアプローチをとれば、容量の仮想化をはじめ、性能、機能、管理の各面でベストの環境を構築できる。また、その際には、データのコピー、バックアップ/リカバリ、アーカイビングといったビジネス上の要求に関連する処理がより柔軟なものになる」




