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[国内] 【IDC調査】
2003年のHPCサーバ市場規模、41.1%縮小し553億円に

(2004年06月17日)

 IDC Japanは6月17日、2003年の国内ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)サーバ市場に関する調査結果を発表した。これによると、2003年の国内HPCサーバ市場規模は553億円となり、前年に比べて41.1%減少したという。同社では、同市場規模が大幅に縮小した主要因について、「2002年に超大型スーパーコンピュータ・システムの地球シミュレータの出荷があった反動」と説明している。

 HPCは、非常に計算量が多く、高いコンピューティング・パワーを必要とするアプリケーションの総称。主な用途として、ゲノム解読、気象予測、資源探査などの計算、自動車や航空機など構造物の設計、材料設計、機械部品の構造解析など、研究開発を目的とした計算処理がある。また、映画やゲームに用いられるコンピュータ・グラフィックスのレンダリングや金融商品のリスク計算といった金融シミュレーションなど大量の計算処理を伴うアプリケーションもHPCに含まれる。IDC Japanでは、HPCサーバ製品をベクトル型スーパーコンピュータ、RISCサーバ、x86サーバ、IA64サーバの4つに分類する。

 2003年の国内HPCサーバ市場規模は、地球シミュレータを除いても、前年より10.7%縮小している。その要因について、IDC Japanでは、「x86サーバ・ベースのHPCクラスタ・システムや、RISCサーバよりも価格性能比の高いIA64サーバに、ベクトル型スーパーコンピュータやRISCサーバの需要を奪われたことにある」と分析する。

 2003年の国内HPCサーバ市場をサーバ製品別に見ると、ベクトル型スーパーコンピュータとRISCサーバの出荷金額は前年比で2ケタのマイナス成長となったものの、x86サーバは前年比109.1%増と3ケタ成長を記録している(図参照)。これらのプラス成長の要因としては、x86サーバによるHPCクラスタ・システムの有用性が認知されてきたこと、グリッド・コンピューティング関連の大型案件が多かったこと、などが挙げられるという。また、IA64サーバも市場の立ち上がり時期にあることから、3ケタのプラス成長となった。


国内におけるHPCサーバの出荷金額の推移(2002〜2003年) Source:IDC Japan, 12/2003

 ちなみに、HPCクラスタ・システムとは、高速演算処理を実現するために、複数のサーバをクラスタ・ソフトウェアと高速ネットワークを使用して相互接続したシステム。個々のサーバで計算処理を実行するため、分散並列処理が可能なアプリケーションに対して有効とされている。

 2003年の国内HPCサーバ市場をベンダー別に見ると、NECが出荷金額シェアで27.9%を獲得し首位となった。同社は国内ベンダーで唯一、ベクトル型スーパーコンピュータの販売に力を注いでいる。また、2位には出荷金額シェア18.3%を獲得した富士通が続いている。国内HPCサーバ市場では、国立の研究機関や大学向けの出荷が市場の半分以上を占めており、国立の研究機関や大学と結びつきが強いNECと富士通の2社が上位を占める結果となったとしている。

 IDC Japanでは、2004年の国内HPCサーバ市場について、出荷金額が前年比で9.1%減少すると予測する。同市場の今後について、同社のサーバ リサーチ・アナリスト、石井昌英氏は、「x86サーバやIA64サーバ、Linuxなど基本仕様が共通で価格性能比の高いプラットフォームを採用する割合が高まってくるだろう。サーバ・ベンダーがHPC市場で成功を収めるには、サービス面の充実や総合的なシステムの付加価値でいかに差別化を図るかが重要になる」と述べている。

 今回の調査結果の詳細は、IDC Japanが発行した「国内ハイパフォーマンスコンピューティング市場2003年の分析と2004年の予測」に掲載されている。同リポートでは、2002年から2003年における国内HPC市場の出荷状況をサーバ製品別、サーバ・システム別、ベンダー別に分析し、2004年の市場規模を予測している。

【問い合わせ先】
電話 03-3556-4761
電子メール sales@idcjapan.co.jp

(CIO Online)






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