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[オーストラリア]
【ITUC調査】
IT業界に女性が少ないのは、男女間の賃金格差が原因か?
「ポジションが高いほど賃金格差は歴然」と専門家は指摘
(2008年03月05日)
3月8日の国際女性デーを前に、世界63カ国を対象とした男女間の賃金格差に関する調査結果が発表された。
これは国際労働組合総連合(ITUC)が、「同一価値労働、同一賃金」の原則が順守されているかどうかを調査したものである。その結果、調査対象国のすべての業界において、女性の賃金は男性の賃金よりも少ないことが明らかになった。
オーストラリア労働組合評議会(ACTU)のシャラン・バロー(Sharan Burrow)会長によると、あらゆる業界/年齢層の賃金を平均すると、女性の賃金は男性の賃金よりも16%少ないという。
Burrow氏は、「女性の社会進出が進んでいると言われる現代においても、男女間の賃金格差は歴然と存在する。調査では(女性の平均賃金は男性よりも)16%少ないとあるが、実際の数字はもっとひどいはずだ。なぜなら開発途上国は、全国規模の賃金統計すら取っていない。また、統計の“外”で働かざるをえないような立場の女性も、世界には何億人と存在する。こうした女性たちの実態は、今回の調査では明らかにされていない」と、女性が置かれている現状を説明したうえで、以下のような問題点も指摘した。
「こうした問題や賃金格差を是正するには、教育が必要だと指摘する向きが多い。しかし今回の調査では、男性との賃金格差が最も大きいのは、ある程度の教育を受けた女性であることも明らかになった」
Burrow氏によると、オーストラリアをはじめ、世界各国では目下、男女間の賃金格差解消を目指し、組合が政府や企業、一般市民に対して広く啓蒙を行っているという。ただし同氏は、賃金格差を縮めるための最善の手段は、団体交渉だと説明する。
オーストラリアの技術者/科学者/管理職で組織される組合(APESMA)の調査によると、科学、エンジニアリング、IT分野で専門職に従事している女性のうち25%以上が、「男女間で賃金格差が存在すると実感している」と回答したという。
また経営資格を持つ女性や上級管理職の女性については、実に40%以上が、「賃金格差は存在する」と回答している。
APESMAのエリン・ウッド(Erin Wood)氏は、「ポジションが高いほど男女間の賃金格差が顕著になるという傾向は、過去7年間変わっていない。専門職に就く女性が自分の働きに見合った給与をもらっていないと感じていることは、われわれの調査でも一貫して示されている。特にIT業界では、専門スキルを持った人材が不足し、需要が高いにもかかわらず、この問題がいまだに改善されていない」と指摘している。
なお、Computerworldが、オーストラリアの400名のIT専門職者を対象に実施した賃金調査によると、IT専門職の平均年収は、男性が9万8,684オーストラリア・ドルだったのに対し、女性の平均年収は8万1,906オーストラリア・ドルだった。
Gartnerのアナリスト、ダイアン・モレッロ(Diane Morello)氏は、「現在、オーストラリアの情報通信技術(ICT)セクターの労働人口で、女性は20%しかいない。男女間の賃金格差が女性をIT業界から遠ざけているのは明らかだ」と指摘している。
(Sandra Rossi/Computerworldオーストラリア版)
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