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[オーストラリア]
【S2インテリジェンス調査】
「グリーンIT支出は、2年以内にY2K支出を上回る」――オーストラリアの調査会社
総投資額は少なくとも5,950億ドルに達すると試算
(2008年03月13日)
オーストラリアの市場調査会社S2 Intelligenceは3月12日、ほとんどの大企業は2年以内に、炭素会計/サステナビリティ(Sustainability:持続可能性)を報告するシステムに対し、Y2K(西暦2000年)対応のときの3倍の額を支出することになるとの見通しを発表した。
S2 Intelligenceの最新のリポート「The Future of Business 2008-2018」によると、企業のグリーン会計をサポートするシステムへの総投資額は、少なくとも5,950億米国ドルに上るという。同社のマネージング・ディレクター、ブルース・マッケイブ(Dr. Bruce McCabe)氏は、企業の炭素排出量を削減するには、まずその量をきちんと測定することが必要だが、今日のグリーン会計はまだ具体性に乏しく、実際に正確な測定値を算出できるレベルにないと指摘する。
| 「The Future of Business 2008-2018」を執筆したS2 IntelligenceのBruce McCabe氏 |
「2010年までには、エネルギー消費の多い製造業や電力会社にとどまらず、あらゆる業界が、詳細な情報を継続的に収集するシステムに投資しているはずだ」とMcCabe氏は語る。同氏によると、サービス業でさえ、すべてのオフィスに炭素排出量のデータを収集するシステムを導入していくことになるという。
「顧客や取引先から詳細な環境報告を求められるようになり、炭素取引市場や税制を通して政府の規制も強化されていく。スーパーマーケットの炭素ラベルはそのよい例だ。英国のスーパーチェーン最大手のTescoなど、先進企業に牽引される形で、近い将来、環境を考えながら商品を選ぶ客が増えるだろう。エコ度を単純に星の数で表す方法も、今後はサプライチェーン内の全企業に義務付けられる新たな会計基準に移行していくことになろう」(McCabe氏)
McCabe氏は、1次生産者から製造業者、卸売業者、運送業者に至るまで、あらゆる企業は環境への貢献度を報告することが求められ、それができなければ他社に仕事を奪われることになる、と警告する。だが同氏によると、IT業界はまだその重要性に気づいてないという。
「いわゆるITビジョナリーと呼ばれる人たちのほとんどは、コンピュータの消費電力さえ削減すれば環境に貢献していると思い込んでいるようだ。コンピュータにはありとあらゆる電子部品が組み込まれているが、まだそれらを企業の魅力的なソリューションとしてパッケージングできていない」(McCabe氏)
かつての、企業のY2Kへの総支出額は3,000〜6,000億ドルと見られている。グリーンITへの予想支出額は、S2 Intelligenceのリポートに記載されている、スマート・エネルギーとコンプライアンス報告の予測に基づいている。コストには、ビルや工場の計器類、車両等の動産、ネットワーキング、会計ソフトのアップグレード、システム統合とITサービスが含まれる。なお、モニタリングとコンプライアンス報告をサポートするシステムに対する政府のコストは除外されている。
オーストラリアの乳製品業者DairykingでCIOを務めるジョン・ビアナリ(John Bianalli)氏は、継続的に情報収集するためソフトウェアとシステムをアップデートするとなれば、グリーンITのコストはY2Kより高くなるというS2 Intelligenceの見解に同意する。
「リポートに書かれているような厳しい説明責任が課せられたら、3倍という支出もありえない数字ではない。他社と同じく、Dairykingもより高い社会的責任を果たすため初期対策を講じたが、基本的には消費電力の削減とデータセンター・モデルの改良にとどまっている。このリポートを読むかぎり、2009年にはどの企業も、グリーンにいっそう積極的に取り組まざるをえなくなりそうだ」(Bianalli氏)
(Sandra Rossi/Computerworldオーストラリア版)
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