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[米国]
マイクロソフト、Windows XP搭載ULPCのハードウェア条件を緩和

ディスプレイ・サイズやHDD容量を拡大。LinuxとのOSシェア争いが背景

(2008年07月03日)

 Windows XPの販売が、低価格PCを対象とした一部のOEM販売を除き、6月30日で終了した。一方、IDG News Serviceが入手した文書によると、Microsoftは、7月以降もWindows XPをインストールして販売するULPC(Ultra Low-cost PC:超低価格PC)に課してきたハードウェア条件の一部を緩和した。

 Windows XPの新規ライセンス販売は6月30日までとなっていたが、Microsoftはいくつかの例外を認めている。例えば、「Netbooks」と呼ばれる低価格ノートPCや、新しいジャンルの小型デスクトップPC「Nettops」には、旧OSであるWindows XPを引き続き搭載することができる。

代表的な低価格ノートPC製品の1つ、台湾ASUSの「Eee PC」

 現在、ULPCで採用されているOSには大きくWindowsとLinuxがある。MicrosoftはULPC市場でのWindowsのシェアを拡大するべく、Windows XP Home Editionを採用するようULPCメーカーに呼びかけているが、その一方でWindows XP搭載ULPCのハードウェア要件に一定の条件を課している。

 この条件は当初、ディスプレイ・サイズが10.2インチまで、HDD容量が最大80GBという内容だった。プロセッサはシングルコアに限定され、クロック周波数は1GHzまで、搭載メモリ(RAM)は1GBまでとなっていた(関連記事)。

 Microsoftは今回、この条件の一部を緩和した。具体的には、ディスプレイ・サイズを14.1インチに、HDD容量を160GBにまで拡大。新たにタッチ・スクリーン式のディスプレイも認めている。これにより、見た目も標準的なULPCでWindows XPを利用できるようになったわけだ。

 またMicrosoftは、Windows XP Home Editionを利用できるハードウェアのリストに低価格のデスクトップPCも加えている。さらに「Windows Vista Home Basic」をオプションのOSとして選べるよう変更した。

 この件に関してMicrosoftにコメントを求めたが、同社は「PCベンダーとの契約条件の詳細は公表しない」として質問に応じなかった。

 米国Endpoint Technologies Associatesの創設者で会長でもあるロジャー・ケイ(Roger Kay)氏は、ULPCの定義はサイズだけで決まるわけではないと指摘、Microsoftによる条件緩和を前向きに評価している。「ULPCは限られた性能しか持たない独特なカテゴリーの製品だが、小型サイズに限定されるわけではない」(Kay氏)

 なお、台湾ASUSTeK Computerの「Eee PC」やMSIの「Wind」シリーズなどに代表されるULPCは、ネット・サーフィンや電子メール利用などの基本タスクに的を絞った設計が特徴で、動画編集などの高度な作業には不向きとされている。しかし、そのぶん価格が安く、米国では250ドルから500ドルの価格帯で販売されているため、市場での人気も上昇中だ。

 Kay氏は、低価格PCベンダーがMicrosoftに対し、Windows XPの提供を続けるよう強く求めていることが条件緩和の背景にあるとみている。一部のULPCはLinuxを搭載しているが、「Linuxは互換性という面で期待できず、低価格PC市場で人気が上昇するとは思えない」とKay氏は述べ、Linuxは実用的な選択肢ではないとの考えを示した。

 ULPCのハードウェア条件を制限するMicrosoftのプログラムは、Windows XP搭載の低価格PCが、Windows Vistaを搭載するメイン・ストリームPC市場に食い込むことを阻止することが目的だ。MicrosoftにとってもPCベンダーにとっても、主流となるPCマーケットの侵食は望ましくないからだ。

 ULPCにおけるWindows XPの使用条件を定めた文書によると、Microsoftは、先進国市場におけるWindows XP Home Editionのインストールに対して、標準的なNetbooksは32ドル、ディスプレイ・サイズの大きいNetbooksには47ドルの費用を請求している。ただし、同社のMarket Development Agreement(市場開発契約)に定められた条件をクリアするPCベンダーについては、最大10ドルの割引が適用されるという。

 また、新興市場向けとしては、標準/ラージ・ディスプレイのNetbooksにそれぞれ26ドル/43ドルの費用が設定されており、同様の割引システムも適用される。

(Agam Shah/IDG News Serviceサンフランシスコ支局)




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