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[米国]
USB 3.0仕様が決定――転送速度は10倍に

小型デバイスでのマルチメディア・アプリ利用に対応

(2008年11月18日)

 USB仕様の策定を進める標準化団体「USB Implementers Forum(USB-IF)」は11月17日、データ転送スピードを高速化した次世代のUSB規格「USB 3.0」の最終仕様を発表した。

 USB-IFの会長で米国Intelのシニア・テクノロジー・ストラテジストのジェフ・レイバンクラフト(Jeff Ravencraft)氏は、カリフォルニア州サンホゼ市で開催中されたイベント「SuperSpeed USB Developers Conference」においてUSB 3.0の仕様を発表した。「SuperSpeed USB」とも呼ばれる新規格では、デバイス間の転送スピードはUSB2.0の10倍近く高速化するという。

 USB2.0の転送速度は、現在出回っているデバイスで利用するには十分なスピードを達成している。だが、レイバンクラスト氏によれば、デバイスがより小型化し、動画などマルチメディア・アプリケーションの利用が増加する将来に向けて、さらに高速な転送速度を実現するUSB 3.0が必要になったという。

 例えば、フラッシュ・ドライブから1GBのデータをホスト側に転送する際、USB2.0では33秒かかるが、USB 3.0ではわずか3.3秒で転送が完了するという。つまり、映画1本分のデータを、USBドライブからPCに転送する時間が1分以下になる。しかし、イベント会場で実際に行われたデモでは、データ転送レートは約3Gbpsにとどまり、USB-IFが主張する最大スピードの5Gbpsを下回った。

 USB 3.0仕様向けのテスト機器を提供するスイスのEllisysでセールス/マーケティング担当ディレクターを務めるチャック・テフツ(Chuck Tefts)氏は、転送スピードが5Gbpsに届かなかった原因は、データのオーバーヘッドの可能性があると指摘する。同氏は、「今後開発とテストを重ねれば、オーバーヘッドも軽減され、データ転送レートは向上するだろう」と述べた。

 USB 3.0では、デバイス充電時の消費電力管理機能も改良され、デバイスが接続されながら使用されていない場合は仮想スリープ・モードの状態になる。また、携帯電話など消費電力の大きいUSBデバイスをホストが認識しないという問題も解消され、コンピュータがデバイスの電力を絞って認識したうえで充電を開始するようになる。

 レイバンクラフト氏によると、コンシューマ向けのUSB 3.0製品の出荷開始は2010年の見通しで、最初に市場に登場する製品は、フラッシュ・メモリを使用したストレージ・デバイスになる見込みだ。今回、新規格の最終仕様が決定したことで、ベンダーは製品化に向けたテストに着手できるようになった。

 また、高速な転送スピードを認識できるようにソフトウェアもUSB 3.0をサポートする必要がある。米国Microsoftのプログラム・マネジャーであるフレッド・ベサニア(Fred Bhesania)氏によると、今後のWindows OSではUSB 3.0に対応するという。ただし、どのバージョンから対応するかは明らかにされていない。

 USB 3.0はUSB 2.0との互換性を確保している。レイバンクラフト氏は、「毎年約25億点のUSB関連製品が出荷されていることから、旧規格との互換性を保つことは重要だ」と語った。

(Agam Shah/IDG News Service(サンフランシスコ支局))






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