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[米国]
デル、ビジネス・モデルの抜本的改革に向けた新戦略「Dell 2.0」を明らかに

(2006年09月14日)

 米国デルは9月12日、バッテリ・リコール問題や連邦政府による調査の影響による投資家の不安を払拭すべく、「Dell 2.0」と銘打った全社的なオーバーホール戦略に取り組むと発表した。この日ニューヨークで開催されたデル主催の年次イベント「Technology Day」で、同社CEOのケビン・ロリンズ氏が明らかにしたもの。

米国デル CEO ケビン・ロリンズ氏

 ロリンズ氏は同イベントの講演で、Dell 2.0の目的は、新興市場の近くに工場を建設したり、産業デザインに重点を置いたりするといった一連の改革を進めることで、落ち込んでいる業績を上向かせることにあると説明した。

 同氏は、「過去22年間、われわれは独自のビジネス・モデルに従って事業を推進してきたが、市場は変化し、顧客のニーズや要望も変わった。われわれは今こそ、サプライ・チェーンから設計、顧客サービス、サポートに至るまで、従来のビジネス・モデルのあらゆる側面を見直さなければならない時期にある」と語った。

 デルは現在、厳しい状況に直面している。9月11日には、米国証券取引委員会(SEC)の調査を受けたことで四半期の10-Q報告書の提出が遅れ、過去の四半期決算の報告書も提出し直さなければならなくなる可能性があると発表した。また8月には、過熱や発火につながる不具合が指摘された410万個のノートPC用バッテリをリコールした。

 そうしたなか、デルは新たなDell 2.0戦略に基づき、2006年末までに60人の製品設計者から成る新チームを結成して、価格と性能のみを重視した従来の設計を見直すとともに、デザインや使いやすさなどの改善にも取り組んでいく方針だ。すでに同社は、ブラジルやインド、中部ヨーロッパなどの新興市場に新たな工場を建設するなど、従来の集中的な製造モデルからの脱皮を図っている。

 また同社は、従来の複雑な割引制度に代わる一貫した新価格体系を導入すると7月に発表したほか、6月にも「Platinum Plus」サービス・プランに基づき、中規模企業にエンタープライズ規模のIT管理サービスを提供する方針を打ち出したが、これらもDell 2.0戦略に基づいた取り組みの一環だとしている。

 ほかにも同社は、新戦略の下、AMD製チップを搭載したPCの設計を継続していくという。同社は長年インテル製チップのみを採用してきたが、すでに今週、AMDベースのデスクトップPCを2機種投入したほか、今年末までにAMDベースのサーバを出荷する計画を明らかにしている。

 デルのCTO(最高技術責任者)、ケビン・ケトラー氏は、「インテルとAMDのチップを併用する体制に移行することは、単にチップを切り換えるよりも難しい」と強調した。同氏によると、AMDベースのPCの開発に取り組むデルの技術者たちは、現在、システムのテストや評価、プロセッサを全世界の工場に供給するためのロジスティックス計画の作成、新しい部品をサプライチェーン管理計画に組み込むための作業など、さまざまな課題に直面しているという。

 ケトラー氏は、AMD製チップの採用について、「これまで取り引きのなかったベンダーから主要な半導体部品を導入する場合、新しい技術と当社の製品をすり合わせる工程がどうしても必要になる。われわれは7年前からAMDの技術の採用に向けて研究を進めてきた。AMDとの関係は、製品を1回出してそれで終わりというような短期的なものではなく、長期にわたるものだ」と語った。

(ベン・エームズ/IDG News Service ボストン支局)






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