【 ここから本文 】

ハードウェア


ソーシャルブックマークに登録 : Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマークに登録 del.icio.usに登録 newsing it!に登録 Buzzurlにブックマーク livedoorクリップに登録 Slashdotにタレコむ イザ!ブックマークに登録 Twitterでつぶやく
print 印刷用ページの表示


[米国]
IBM、光プロセッサの実用化に向け一歩前進

(2006年12月22日)

 米国IBMの研究者チームが、電子ではなく光を使ってデータを送信するマイクロプロセッサの実現に一歩近づく成果を上げた。この技術を使えば、消費電力を抑えながらプロセッサの演算速度を高めることができるとされている。

 同社は12月21日、光データ通信の速度を下げる方法を見つけたと発表した。光チップについては、データを高速で送信できるものの、保存することができないという批判が常に付きまとっているため、この技術は重要だ。

 IBMの研究は、光信号を光遅延回線に導くことで光データをバッファリングし、光の粒子が最短距離を進むのではなく、100程度の小さなリングを通ってチップの反対側に到達するようにするというものだ。また、標準的なシリコンCMOS(相補型金属酸化物半導体)の製造設備を使って新しい「マイクロリング共振器」を製造できるようになったため、デバイスの製造コストを引き下げることも可能になったとしている。

 IBMは、米国防総省国防高等研究事業局(DARPA)からの資金援助を受けてこの研究を進めており、雑誌『Nature Photonics』の最新号で研究成果を発表する予定だ。

 IBMリサーチのサイエンス/テクノロジー担当副社長、T.C.チェン氏によると、現在使われているPCの多くは、十分な演算能力を持つマイクロプロセッサを搭載しているという。しかし、これらのチップに絶えずデータを供給する技術がネックになっていることから、そのハードルを最終的にクリアするための決め手となるのがIBMの研究成果だとチェン氏は説明する。

 残された課題は、今回見つかった手法を用いて、実際に機能するチップを作り上げることだ。現在のモデルでは、0.03平方ミリメートルのエリアに10ビットの光データを短時間保存することしかできない。以前のモデルに比べれば改善されてはいるものの、光プロセッサを開発するには、数百のデバイスを1つのチップに統合しなければならない。

 アナリストによると、IBMによる新しい手法や、インテルが開発している光シリコン技術が成熟するまでには、5年から10年はかかるという。

 米国の調査会社ガートナーの主任リサーチ・アナリスト、ピーター・ミドルトン氏は、「光シリコン技術は、構成要素の1つでしかない。光源をチップに組み込み、チップ上で配信し、受信側で光信号を電気信号に変換しなおす手法と組み合わせて使う必要があるからだ」と語る。しかし同氏は、IBMの技術者がこのようなシステムを設計し、製造コストを引き下げることに成功した場合、電子/光ハイブリッド・システムのインパクトはきわめて大きなものになると指摘する。IBMの新たな研究成果は、膨大な数の相互接続されたプロセッサ・コアを1つのチップ上で結び付けることで、電力消費や遅延という問題の解決に貢献できると考えられるからだ。

 光チップ技術はいずれ、スーパーコンピュータに導入された後、高性能の汎用プロセッサに採用されると見られている。

(ベン・エームズ/IDG News Service ボストン支局)






▲ページの先頭へ戻る


Insight

企業のストレージ戦略を決める5つのキーワード

トレンドの変化をつかみ最適なストレージを見つける

Insight 記事一覧





key Person

仮想化を軸としたストレージ・ソリューションを提供――日立のストレージ戦略

「一歩先ゆく」ストレージ・ベンダー4社の取り組み[日立製作所]

key Person記事一覧



Main Topics

SOA



Weekly Ranking

集計期間:01/01〜01/07



Computerworld Global
米国
英国
中国
ドイツ
オーストラリア
シンガポール
その他の国