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[米国]
IBM、超高速通信が可能な光チップセットのプロトタイプを公開

160Gbpsのデータ転送速度を実現

(2007年03月26日)

 米国IBMの研究者チームは3月26日、光を利用してデータを送信するチップセットのプロトタイプを公開した。現行の電子ではなく光を利用することで、現行の電子を利用した場合よりもきわめて高速な160Gbpsでデータ転送を実行できるとIBMは説明している。

IBMが公開した光チップセットのプロトタイプ

 IBMによると、早ければ2010年中にも、同チップセットを搭載したPCを一般向けに発売する計画だという。

 IBMリサーチの科学技術担当バイスプレジデントを務めるT.C.チェン氏は声明の中で、「映画や音楽、写真などのデジタル・データをインターネットでやり取りしたいというニーズが急速に高まっている。同チップセットはそのニーズにこたえるものだ」とコメントした。

 新チップセットは、標準的なCMOS(相補型金属酸化膜半導体)技術を用いた光トランシーバと、リン化インジウムやガリウム砒素などの新素材を用いた光コンポーネントで構成されている。パッケージサイズは3.25ミリメートル×5.25ミリメートルで、プリント基板に集積できるほど小さい。

 今回公開されたチップセットは、IBMが米国防総省国防高等研究事業局(DARPA)から資金援助を受けて研究が進められたものだ。IBMの研究者チームは、3月29日にカリフォルニア州アナハイム市で開催される「Optical Fiber Conference(光ファイバ・コンファレンス)」で、同チップセット開発プロジェクトの詳細を報告する予定だという。

 なお、チップセットの正式名称は「160Gbps、16チャンネル、半二重通信、シングルチップCMOS光トランシーバ」となっている。

 実は、これらの技術自体は新しいものではない。しかし、IBMでは同技術を用いたチップセットを大量生産できるようになるまでには3年の歳月が必要だとしている。

 光を利用したプロセッサの開発は、ライバルであるインテルも研究を進めている。

 昨年9月、インテルはカリフォルニア大学サンタ・バーバラ校の研究者らと共同で高速なデータ伝送が可能な「ハイブリッド・シリコン・レーザー」を開発している。ただし、こちらも実用化には至っておらず、提供時期も明らかにされていない。

 一部のアナリストらは、光を利用したプロセッサやチップセットの技術が成熟するまでには、今後5年から10年はかかるとしている。

(ベン・エームズ/IDG News Service ボストン支局)






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