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[米国]
HP、ゲームPC市場に本格参入へ
Voodooブランドの試作PCやゲーム関連技術を披露
(2007年04月06日)
米国ヒューレット・パッカード(HP)は4月4日、サンフランシスコで開催した報道記者向けのイベントで、ゲーム関連技術やゲーム用PCなどを披露した。同社は、ヴードゥーPCの買収に伴い新設した「ゲームオン」事業部門を軸に、ゲームPC市場に本格参入する考えだ。
| ヴードゥーPC製のゲームPCでデモを行うHPのゲームオン事業部、マーク・ガーバマン氏 |
HPは現在、双方向通信に対応するビデオ・ゲーム技術を、研究センターのHP Labsで開発している。この技術は、マイクロソフトの「Xbox」やソニーの「PlayStation」、任天堂の「Wii」といったコンソール型のゲーム機に対抗しうるポテンシャルを秘めていると、HPは説明する。
4日夜のイベントでは、昨年9月にHPが買収したヴードゥーPCのゲームPC(試作品)のほか、グラフィックスなどのゲーム関連技術などが披露された。Voodooブランドを統括するゲームオン事業部門は、HPのテクノロジー・ソリューションズ・グループの傘下に入っている。
試作品の中には、コースの正面と側面を見ながらレーシング・ゲームが楽しめる曲面スクリーン付きのコンピュータや、周囲に座っている人全員が参加できるコーヒー・ショップ用テーブル組み込み型のタッチスクリーン・コンピュータなどが含まれていた。
また、10代の少年が、ハンドヘルド型のゲーム機で遊びながら大都市を歩き回る様子を映したビデオも上映された。その中で少年は、ゲーム機を使ってビルの外形をスキャンし、そのイメージを基にゲーム・スクリーンを作成して見せた。
もっとも、こうした技術は印象的だが、ビジネス上の課題は残されている。小売り製品の売上げを追跡調査しているNPDグループによると、2006年におけるコンソール型ゲーム機の売上げは前年に比べ33%増加したが、ゲームPCのほうはわずか1%の伸びにとどまった。
| コーヒー・ショップ用テーブル組み込み型のタッチスクリーン・コンピュータ |
むろん、HPとしても、Xbox 360やPlayStation 3の販売が開始されたときのように、大勢の消費者が小売店の前に徹夜で並ぶといった光景を期待しているわけではない。
ゲームPC市場の潜在性を示す兆候は確かに存在する。今回のイベントにゲストとして参加したマイクロソフトのWindows対応ゲーム担当ディレクター、リック・ウィッカム氏は、調査会社IDCのデータを引き合いに出し、昨年60億ドルに達した全世界でのPC対応ゲーム・ソフトの売上げが、2010年には120億ドルに拡大するとの見通しを示した。
ヴードゥーPCからHPに移籍したゲーム事業担当CTO(最高技術責任者)、ラウル・スード氏によると、ヴードゥーPCのカスタムメイド・モデルよりも価格を抑えたプレミアム・ラインのゲームPCを8,000ドルで販売する予定だという。
ただし、HPのエグゼクティブ・バイスプレジデントで、最高戦略技術責任者のシェーン・ロビソン氏に、そのようなゲームPCを近日中に発表するのかどうか尋ねたところ、「まだ、そこまでは認めていない」という答えが返ってきた。
また、ハイエンドのゲームPCを投入しようとしているのはHPだけではない。昨年3月にエイリアンウェアを買収したデルも、ゲームPC市場への参入をうかがっている。しかし、ヴードゥーPCとの新たな関係をいち早く活用しているという点で、HPには一日の長があるように思える。
テクノロジー調査会社ザ・エンダール・グループの主任アナリスト、ロブ・エンダール氏は、HPの参入でゲームPC業界の様相が変わる可能性があるとしながらも、利益率の高さだけに着目してゲームPC市場に参入しようというのはリスキーだと指摘する。
「この市場はヘビーなユーザーによって支えられており、まずは彼らに受け入れられるPCを提供することが肝要だ。また、市場がどのような方向に進むのかを予測し、先手を打つ必要もある。予想が外れたときのツケは、当然ながら自分たちで支払わなければならない」(エンダール氏)
| ゲームPC市場について討論するイベントの参加者。左からインテルのランディ・スチュード氏、トリオン・ワールド・ネットワークのラルス・バトラー氏、マイクロソフトのリック・ウィッカム氏、エヌビディアのロン・テイラー氏、HPのラウル・スード氏 |
(ロバート・マリンズ/IDG News Service サンフランシスコ支局)



