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[世界]
PCは「リモート管理」の時代へ
新管理規格「DASH」に準拠したPCが今年後半に登場
(2007年04月26日)
今年後半から来年にかけて、高度なリモート管理機能を備えた企業向けPCが相次いでリリースされる見込みだ。新しい管理規格「DASH」に準拠した新CPUプラットフォームをインテルが投入するからである。PCも本格的なリモート管理の時代に突入すると見てよさそうだ。
インテルは今年下半期、新しいvProプラットフォーム(開発コード名:Weybridge)をリリースする。この新プラットフォームは、セキュリティ機能や仮想化機能に加えて、DASH準拠のリモート管理機能を備えている。
処理性能の大幅な向上といったわかりやすい特徴に比べると、クライアントPCの管理機能は地味に聞こえるが、企業のITマネジャーにとっては非常に重要である。大量の社内PCに膨大な時間をかけてパッチやアンチウイルスを適用してきた彼らからすれば、こうした作業をリモートで行えるようにしたいと考えるのは当然のことだ。
多くのPCベンダーは、こうした管理技術の登場を、飽和状態にあるPC市場でのセールスを一気に伸ばすチャンスと見ている。調査会社のガートナーによれば、PC業界はますますノートPCと新興市場に頼らざるをえない状況だという。マイクロソフトが1月に発売したWindows Vistaでさえ、企業からの受注にほとんど結び付いていないというのが実情だ。
DASHは、DMTF(Distributed Management Task Force)という標準化団体が今年3月に発表した、時代に合わなくなってきた管理標準「ASF」(Alert Standard Format)の後継に当たる規格だ。DASH準拠のPCでは、起動さえできないほど重大なトラブルに見舞われても、リモートで診断/修理できるという。
米国エレクトロニック・データ・システムズ(EDS)のインフラストラクチャ・ポートフォリオ担当チーフ・テクノロジスト、ジャック・ストーリー氏は、DASHを高く評価している1人だ。「ハードウェアを立ち上げられるだけでも格段の進歩だ。BIOS情報とインベントリ(ハードとソフトの情報)を入手してOS管理を行うこともできる。自動化と障害部位の判別が進めば、デバイスはよりプロアクティブに対処できるようになる」と同氏は語る。
EDSは、かねてからインテルのデュアルコア・プラットフォーム「Averill」を搭載したPCを法人顧客に販売してきた。Averillは、旧規格であるASFに準拠した、デスクトップPCの障害をネットワークを介して検知・修復するAMT(Active Management Technology)を備えている。
「必ずしも顧客の側がこうした機能を要求するわけではない。われわれは、顧客の声を代弁している」(ストーリー氏)
DASHの登場は、PC以外のベンダーからも大きな商機と見られている。DASHの発表に合わせて、AMDは「SIMFIRE」を発表した。SIMFIREは部品メーカー向けのツールで、これを使えばPCの構成パーツが新仕様に準拠しているかどうかをテストできると、AMDは述べている。
インテルは、Weybridgeプラットフォームだけでなく、ノートPC向けプラットフォーム「Centrino」でもリモート管理機能を充実させる。5月に投入するCentrino Proプラットフォーム(開発コード名:Santa Rosa)にも管理機能を追加するとともに、その次の世代のCentrino(開発コード名:Montevina)をDASH準拠にする予定だ。
もちろん、DASH準拠のPCを手に入れるには、単にソフトウェアをアップロードするだけでは済まず、新しいPCプラットフォームを購入しなければならない。そのため、DASHが企業に浸透するには相応の時間がかかるだろう。
インテルは、リモート管理機能を活用すればコスト・メリットを確実に享受できると強調する。同社広報担当のクリス・ドッツ氏は、vProプラットフォームの場合の例として、PC管理コストと人件費を平均で40%節約できたケースを挙げ、「この数字は、主に故障PCを診断/修理するため現場に出向いて作業する回数が減ったことによるものだ」と述べている。
(ベン・エームズ/IDG News Service ボストン支局)
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