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[米国]
ウォルマート、新学期シーズンをねらった300ドルPCを発表

オープンソース/省電力CPU/非ブロートウェアが売り文句

(2007年07月19日)

 米国ウォルマート・ストアーズは7月18日、最近注目されている3つのトレンド(オープンソース・ソフトウェア、電力効率の高いプロセッサ、非ブロートウェア)を組み合わせた298ドルのエベレックス製デスクトップPCを発表し、新学期シーズンに焦点を絞ったPC販売キャンペーンの口火を切った。

「Everex Impact GC3502」

 「Everex Impact GC3502」は、マイクロソフトのWindows Vistaを使っているものの、オフィス・アプリケーションは、同社のOfficeシリーズではなく、OpenOffice.org 2.2バージョンのワープロと表計算ツールを搭載する。

 プロセッサには、ビア・テクノロジーズの1.5GHz C7-Dを採用している。これは、無鉛環境規制に適合し、消費電力も低い省エネルギー・タイプのチップだ。

 298ドルのモデルには、モニタは付属していないが、ウォルマートのWebサイトで販売されている同等のパッケージ製品であるヒューレット・パッカード(HP)の「Compaq Presario」やエイサー・アメリカの「AcerPower FH Minitower」、デルの「Dimension」よりも安価だ。

 PCベンダー各社は、例年、新学期開始前後の8週間(7月半ばから9月半ばまで)、値引き競争を展開して顧客を奪い合っている。しかしエベレックスの製品マネジャー、ユージン・チャン氏は、多くのユーザーから不評を買っている無料の“試用版ソフトウェア”を組み込まないという点に関してもアピールしたいと語っている。

 デルも、ブロートウェアを搭載しない小規模企業ユーザー向けPCの新シリーズ「Vostro」を7月10日に発表し、同様の戦略を打ち出している。新しいコンピュータに不要なソフトウェアを搭載するというPCベンダーの慣行に対しては、かねてからブロガーや顧客が反対運動を展開しており、デルもこうした声に促されてようやく重い腰を上げたかたちだ。

 一方、PCベンダーにお金を払ってブロートウェアを組み込んでもらうという手法は、ソフトウェア・ベンダーが新規ユーザーを獲得するための手段でもある。

 ユーザーの支持があるとはいえ、エベレックスの戦略が裏目に出る可能性もある。ビアのプロセッサやOpenOfficeが米国の消費者の間で広く認知されているとは言えないからだ。

 カレント・アナリシス・ウェストのシニア・アナリスト、トーニ・デュボイス氏は、「ウォルマートが298ドルでエベレックスのデスクトップPCを販売するというのは、当然の成り行きだ。ウォルマートの最大の客層である低価格製品ねらいの顧客を取り込める」と評価する。

 その一方で同氏は、「問題もいくつかある。米国の消費者がほとんど知らないビアのプロセッサを使っているのもその1つだ。また1.5GHzのクロック周波数で、マイクロソフトのVistaに対応できるかどうかもわからない」と指摘する。

 また同氏は、「OpenOfficeを使うというのもユニークだ」としたうえで、「プロダクティビティ・ソフトウェアの市場はマイクロソフトが支配しているため、OpenOfficeの採用は、反マイクロソフト戦術ということになる。そのため、ユーザーが互換性に若干不安を感じる可能性もある」と見ている。

(ベン・エームズ/IDG News Service ボストン支局)






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