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[米国]
EMC、SAN仮想化製品「Invista」をアップグレード――VMwareサーバに最適化
データを直接サーバに送るパス・アーキテクチャを採用
(2007年12月11日)
米国EMCは12月10日、SAN(Storage Area Network)仮想化製品「Invista」のメジャー・アップグレード版を発表した。新版となるInvista 2.0では、VMware製品との完全な相互運用性に加え、可用性と拡張性の強化を図っている。
Invistaは、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせたブロック・ストレージ仮想化製品で、稼働中のアプリケーションに影響を与えることなく物理ストレージ間でのデータの移動を可能にする。
バージョン2.0にアップグレードするにあたり、EMCではInvistaと仮想化ハイパーバイザ「VMware ESX Server」を組み合わせてテストおよび最適化を行い、動作を確認したという。
米国のストレージ調査会社Taneja Groupのアナリスト、アルン・タネージャ(Arun Taneja)氏は、EMCがVMwareの親会社であることを考えると組み合わせテストは当然だとしながらも、この動作確認はユーザーにとって大きな意味があると評価する。
「サーバ仮想化技術を導入した環境でボトルネックとなりやすいのは、ほかならぬストレージである。サーバが仮想化されている世界で、ストレージを概念化しなおさなければならないからだ」(Taneja氏)
EMCでは、いわゆる「スプリット・パス・アーキテクチャ(Split Path Architecture)」を使って、ライバル製品との差別化を図ろうとしている。
IBMのSVC(SAN Volume Controller)技術やHitachi Data Systemsの製品は、ストレージ仮想化ハードウェアがサーバとストレージの間に入るインバンド制御方式をとっており、制御情報とデータがストレージ仮想化デバイスを通過しなければならないようになっている。この方式は、データの統合性にまつわるリスクとパフォーマンス低下を招くと、EMCは指摘する。
一方、Invistaのスプリット・パス・アーキテクチャは、データ・パスと制御情報パスを分割しているのが特徴だ。同アーキテクチャの場合、制御情報はInvistaを通過するが、データは直接ストレージからサーバに送られる。
Taneja氏は、どちらのアプローチにも一長一短があると述べている。Invistaはインバンド方式のデバイスよりも拡張性が高く、大規模なインプリメンテーションにも対応できるが、インバンド・デバイスのほうも、単純なうえに比較的低コストのスイッチを使って運用できると、同氏は説明する。
EMCの製品マーケティング担当シニア・ディレクター、ロブ・エムスレー(Rob Emsley)氏によると、Invista 2.0の価格は10万ドルからとなっており、最大14TBのデータを仮想化できるという。InvistaはCisco SystemsとBrocadeのスイッチに対応する構成になっているが、スイッチ自体は別途購入しなければならない。
Invista 2.0では、同時に移動させることができるデータの数が8から40に増えている。また、制御パス・クラスタ(仮想ボリュームを作成する部分)を分離することが可能になり、可用性も向上した。従来は制御エレメントを同じラックで稼働させなければならなかったが、バージョン2.0では300メートルまで離すことができる。そのため、停電や火災などの影響がデータセンターの一部に及んでも、その部分の仮想ストレージだけに問題個所を封じ込めることができるという。
また、データ・プーリングとミラーリング機能が盛り込まれたことで、階層ストレージも使いやすくなっているとEmsley氏は強調する。「新版では、ストレージ・プールを作り、階層を定義することが可能だ。これなら、最も重要なアプリケーションを第1階層のストレージにマッピングし、開発中だったり重要度が低かったりするアプリケーションを第2階層のストレージに担当させるといった使い方ができる。また、ミラーリングしたデータを複数の階層に配置することも可能だ。どちらの機能も、仮想化ストレージ資産を活用するのに役立つ」(同氏)
(Jon Brodkin/Network World オンライン米国版)
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