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[米国] 【USENIX '08】
スマートフォンがノートPCに取って代わる日

「ハンドヘルド機器の進化が加速している」と専門家が指摘

(2008年06月26日)

低消費電力型チップとデバイスの堅牢性が進化のカギに

 Cockcroft氏によると、スマートフォンの進化の背景には、ムーアの法則に基づくプロセッサの能力向上ではなく、低消費電力型チップとデバイスの堅牢性向上という要因があるという。「ハンドヘルド・デバイスはノートPCよりも進化のスピードが速い。ノートPCのメモリ容量が2年で倍増しているのに対し、ハンドヘルド・デバイスは毎年倍増している」と同氏は指摘している。

 Cockcroft氏は、iPhoneなど最新製品のCPUパワーとRAMの容量が今年中に前年の2倍になるとの見通しを示している。また来年には、20Mbpsの既存技術に代わる1Mbpsの3Gネットワークが米国で本格的に普及し始め、2010年には100Mbpsの4Gネットワークが登場する見込みという。ネットワークが高速化すると、電力消費の大きいデータ送受信作業に要する時間が短くなるため、バッテリ駆動時間も延びる。また、480Mbpsの転送レートをサポートし、携帯電話に最適とされる無線USB技術を使えば、無線マルチメディア転送も容易になる。

 スマートフォンの機能強化は、データ・センターにも影響を与えるという。「コンシューマー市場で注目される技術は、企業向け市場でも応用されるべきだ」とCockcroft氏は強調する。

 PCサーバが登場したころ、I/O部分のパワー不足や管理機能の問題点を指摘する声もあったが、やがて低コストのシステムがさまざまな分野でUNIXサーバに取って代わった。

 Cockcroft氏は、消費電力と発熱量の大きいプロセッサを使用する従来のアーキテクチャの代わりに、低消費電力型チップを組み込んだクラスタを使用する「ミリコンピューティング」と呼ばれる考え方が登場したことで、PCサーバがUNIXサーバに取って代わったように、今後スマートフォンがノートPCに取って代わる日がやって来ると予想している。ちなみに、同氏が示した理論上の設計では、従来の標準的なマザーボードと同じスペースに120の「ミリモジュール」を組み込むことが可能だという。

 「アプリケーションがサポートできるRAMの容量は256MBなので、この種のシステムが、企業で使われているすべてのシステムに取って代わることはできないが、サーバの電力コストが数年でハードウェア自体のコストを上回ってしまうという状況を考えた場合、できるかぎり消費電力の少ないシステムに業務を移すほうが合理的だ」とCockcroft氏は指摘している。

(Computerworld.jp)

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