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[米国]
クアルコム、高性能・省電力の携帯電話向けプロセッサを開発
(2005年11月09日)
米国クアルコムは、高速化や省電力化を実現した新チップで、ハイエンドの携帯電話プロセッサ市場における躍進を目指している。同社は11月8日、英国ARMのコア・アーキテクチャを使用するライセンス契約を結び、高性能な携帯電話向けのプロセッサ「Scorpion」を社内開発したと発表した。
Scorpionプロセッサは、その基盤としてARMの「「ARMv7」」命令セットを採用しているが、クアルコム独自のチップ技術を追加することで、他社の製品や自社の既存製品を凌ぐ高い性能や消費電力抑制を実現している。クアルコムの報道発表文によると、同社はARMv7のアーキテクチャ・ライセンスを受けたライセンシー第一号。
ARMは、携帯電話機や組み込み機器向けのアプリケーション・プロセッサ・コアを設計しており、他の企業がそのライセンス供与を受けて自社製品に組み込んでいる。アプリケーション・プロセッサは、携帯電話上でオペレーティング・システム(OS)とアプリケーションを実行するもので、携帯電話ネットワークへの接続は、別のチップが通常担当している。
Scorpion以前にも、クアルコムは、コア実装ライセンスをARMから得て、自社の「Mobile Station Modem (MSM)」チップセットに対応するアプリケーション・プロセッサを設計していた。しかし、クアルコムの独自のアプリケーション・プロセッサ技術が追加され、CDMA EV-DOおよびWCDMA携帯電話用のMSMチップセット向けの最適化が行われたのはScorpionが初めてだ、とクアルコムの広報担当者は述べている。
ARMv7命令セットは、ARMが去る10月のARMデベロッパー・フォーラムで米国テキサス・インスツルメンツ(TI)とともに発表した「Cortex A8」プロセッサ・コア・ファミリの基盤になっている。クアルコムの広報担当者によると、Scorpionは最大1GHzで動作し、Cortex A8コアよりも高速なだけでなく消費電力も約半分になっている。クアルコムの65ナノメートル(nm)プロセス技術を使用して製造される、と同社の広報担当者は説明した。
クアルコムの広報担当者によると、同社は他のチップ・メーカーにScorpionの技術のライセンスを供与するかどうかをまだ発表していない。クアルコムは報道発表文で、Scorpionを採用したMSMプラットフォームと携帯電話を来年(2006年)発表する予定だ、と表明している。
新しい高性能携帯電話プロセッサの市場では、PC向けプロセッサ市場とは異なり、多数のプレーヤーが競争している。クアルコムはCDMA方式の携帯電話機向けでは支配的プレーヤーの1つである。TIは、ARMのコア技術を採用したOMAPプロセッサによって、GSM携帯電話機向けでは市場のリーダーの1社と目されている。米国フリースケール・セミコンダクタは元の親会社である米国モトローラと密接な関係にあり、韓国のサムスン電子もこの分野のリーダーである。あとの3社はすべてARMのCortex A8コアのライセンス供与を受けている。
なお、クアルコムと同じように、米インテルも従来、ARMの技術のアーキテクチャ・ライセンスを取得して、ARMの命令セットに合わせて独自の技術を設計する道を選択している。同社の「XScale」アプリケーション・プロセッサは携帯電話機やPDAの設計者に好評だが、携帯電話の通信チップの製品組み込みでは苦戦してきたが、この「XScale」アプリケーション・プロセッサは携帯電話機やPDAの設計者に従来好評である。
(Originally reported by Tom Krazit, IDG News Service 11/08/2005)
(IDG News Service)

