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[米国]
マイクロソフト、次期モバイルOS「Crossbow」の開発を公式に明らかに

(2006年04月25日)

 携帯OS市場で一定のシェアを獲得しているマイクロソフトが、インスタント・メッセージングなどの機能を備える新製品を開発していることを、4月24日、同社幹部が認めた。同製品は「Crossbow」というコード・ネームで呼ばれている。

 マイクロソフトの携帯デバイスおよびテレコム部門で上級副社長を務めるピーター・ノック氏によると、Crossbowは、リリースが遅れている同社のオフィス・アプリケーション・スイート「Office 2007」および電子メール・サーバ「Exchange 12」と密接に連携するもので、2005年5月に発表された「Windows Mobile 5.0」の後継OSであるという。

 Crossbowは、SymbianやBlackBerryなどのOSと競合することになる。また、パブリック/プライベートの両ネットワークでインスタント・メッセージングのやり取りができるOffice 2007のエンタープライズ・コミュニケーション・アプリケーション「Office Communicator」の新たなモバイル版を搭載すると、ノック氏は述べている。

 「Office(2007)のPC版に含まれるこれらのアプリケーションを改良するのと同時に、Windowsのモバイル版でも同様の取り組みを進めていくことになった」(同氏)

 ノック氏は、Crossbowのリリース時期を公表するのはまだ時期尚早としている。一部のベンダーは、新種のサービスに対応できるよう課金システムを変更しなければならず、そうした作業には新OSのリリース後6〜12カ月ほどかかると見られる。「モバイルOSの実装にはさまざまな問題がつきものだ」と、ノック氏は話す。

 Windows Mobile 5.0のプッシュ型電子メール機能に関してはそうした作業はほぼ完了しており、マイクロソフトがBlackBerryの電子メール機能を追い落とすべく少しずつ進めてきた取り組みが、ここへ来て実を結ぼうとしている。マイクロソフトの新たなプッシュ型電子メール機能は、Exchange Server 2003およびWindows Mobile 5.0の新版と同様、通信事業者がソフトウェアをアップグレードするだけで利用できる。

 ノック氏は、こうしたアップグレードも大半の事業者が済ませていると話す。「まさしく今四半期に、あらゆる取り組みがよい結果に結びつくようになると言っても過言ではない」

 マイクロソフトは、コストと利便性のメリットを管理者に訴え、BlackBerryを退けようともくろんでいる。ノック氏の見積もりでは、2万人に及ぶモバイル電子メール・ユーザーを抱える企業では、ソフトウェアの購入に関してだけでも約150万ドルのコスト削減を実現でき、そのうえBlackBerryのライセンス料金も節約できるという。

 マイクロソフトはデバイス製造業者との親密な関係をてこに、ExchangeをBlackBerryサーバと組み合わせて利用している企業に対し、自身の存在感を強めていきたいと考えている。ノック氏も、新たなプッシュ型電子メール機能を採用すれば、そうした企業はBlackBerryミドルウェアを維持する必要がなくなり、サポート体制も一本化できると主張している。

 一方、カナリスのリサーチ・アナリスト、ニック・スペンサー氏は、マイクロソフトのWindows Mobile 5.0は勢力を拡大しつつあるが、やはり優勢なのはSymbianだと言う。

 2005年末時点の世界のモバイルOS市場におけるマイクロソフトのシェアは、シンビアンの63%に対し、16%にとどまっていた。そのほかは、アクセスの「PalmSource」が10%、リサーチ・イン・モーションのBlackBerryが7%、Linuxベースを含むその他のOSが4.5%となっていた。

 スペンサー氏は、BlackBerryのプッシュ型電子メール機能は今も大企業に好んで利用されており、ユーザー数はおよそ500万人に上ると話している。また、ボーダフォン・グループやビストなどのホスティング・サービスを契約している企業も多く、競争激化に拍車がかかっているという。

 スペンサー氏は、マイクロソフトがシェアを獲得できる可能性のある顧客対象は、Exchangeサーバを利用している中小企業だと指摘した。だが、2005年6月に初めて発表したプッシュ型電子メールのサービス開始に長い時間を要しているという点はマイナス要素だと、同氏は述べている。

 「こうした取り組みでは、迅速に事を進める推進力が肝要だ。(マイクロソフトのように)計画を遅らせていては、人々の間に疑念が生じてしまうだろう」(スペンサー氏)

 スペンサー氏は、マイクロソフトが市場で影響力を伸ばせるかどうかは、モトローラの「Q」などのデバイスの成功にかかっていると話す。Qは、完全なQWERTY配列キーボードを備えたBlackBerryタイプのスマートフォンで、Mobile 5.0を搭載する製品だ。

(ジェレミー・カーク/IDG News Service ロンドン支局)






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