【 ここから本文 】
- TOP
- > News : モバイル&ワイヤレス
- >
モバイル&ワイヤレス
ソーシャルブックマークに登録 :
印刷用ページの表示
[米国]
アップル、PCとテレビを無線でつなぐ「iTV」を発売へ
(2006年09月13日)
| 新開発のセットトップ・ボックス「iTV」の利用イメージについて説明する、米国アップルコンピュータのCEO、スティーブ・ジョブズ氏。 |
米国アップルコンピュータのCEO、スティーブ・ジョブズ氏は9月12日、サンフランシスコで開催されたスペシャル・イベントの基調講演で1時間にわたるプレゼンテーションを行い、2007年初頭に出荷される予定の新端末を使って、オンラインで映画を全編購入し、それをリビングルームのテレビで観るというデモを披露した。
ジョブス氏によると、同社の音楽/ビデオ配信サービス「iTunes」と「iTV」と呼ばれる新開発のセットトップ・ボックスを組み合わせることで、iTunesで購入したビデオをワイヤレスでリビングルームのテレビに配信することができるという。アナリストは、この技術がホーム・エンターテインメント市場への参入をもくろむ他のテクノロジー企業を悩ませてきた問題の1つを解決できるという点に注目している。
米国ジュピターリサーチのバイスプレジデント兼調査ディレクター、マイケル・ガーテンバーグ氏は、「重要なのは、エンド・ツー・エンド・ソリューションだ。コンピュータとiPodに映画をダウンロードするだけでは不十分。テレビで、しかも簡単に見ることができなければならない」と語る。
| iTVの背面部。Ethernet、USB 2.0、HDMI、コンポーネント映像、光デジタル音声、アナログ音声の各端子を1系統ずつ装備する。 |
このため、802.11無線ネットワーキング技術を使ってPCやMacからテレビに映画をストリーミングするiTVの技術は、アップルが9月12日に発表したさまざまな製品の中で目玉となった。
市場調査会社米国エンドポイント・テクノロジーズ・アソシエイツの社長、ロジャー・ケイ氏は、「発表された製品のほとんどは予想されたものだったが、この小さなセットトップ・ボックスは大ヒットするだろう。設計と価格の面でもアップルはツボを押さえている」と評価する。
iTVの価格は299ドルの予定。iTunesとの接続機能を使ってコンテンツをストリーミングする方式を採用しているが、iPodとの相互接続機能は搭載していない。iPodはアップル初のメディア製品の1つだが、同社は当初iPodをあまり重視していなかった。アップルでは、iTVとiPodの接続機能を省略したのは、iPodから力点を移すという戦略的な動きを反映したものではなく、自社のデジタル製品群を完成させるための1つのアプローチによるものと説明している。
アップルのワールドワイドiPod製品マーケティング担当バイスプレジデント、グレッグ・ジョスウィアク氏は、「iPodの登場により、音楽やビデオをポケットに入れたり、コンピュータに収めたりすることができるようになった。今度はiTVでiTunesで購入したビデオをテレビで楽しむことができるようになる」と語る。
アップルは、家庭用エンターテインメント・システムでデジタル・コンテンツを再生する手段を提供することで、一般家庭のユーザーを獲得しようとしているが、厳しい競争にも直面している。その主な競争相手は、アップルの古くからのパートナーでもある、マイクロソフトだ。
ケイ氏は、「マイクロソフトは、この市場に確固とした基盤を持つライバルだ」と指摘する。
マイクロソフトとアップルは、メディア・センターの前途に関して、まったく異なる戦略を持っている。マイクロソフトの製品は、テレビ番組を取り込むことができるようになっており、デジタル・ビデオ・レコーダの「TiVo」に近いものだが、アップルの戦略は、iTunesから購入したコンテンツにアクセスする簡単な方法をユーザーに提供するというものだ。
ジョスウィアク氏は、「コンピュータをエンターテインメント・システムの隣に置くというマイクロソフトのやり方は、われわれの方針と相容れない。アップルは、人々が知っているやり方に合わせたいと考えている。DVDを再生するには、DVDプレイヤーが必要になる。同様に、iTunesコンテンツを再生するには、iTunesプレイヤーが必要になる。これは、ユーザーにとってわかりやすい方法だと言える」と述べている。
ケイ氏は、「多くのユーザーがコンテンツをテレビに途切れることなくストリーミングできるデバイスをアップルが出荷するのを心待ちにしていたが、待っていたかいがあった」と評価する。
だが、同氏は、「アップルの製品は、家庭用ビデオ技術の最先端に躍り出るだろう。アップルは技術が熟成するまでこの市場への参入を控えていた。ビデオを扱うことでインフラストラクチャに負担がかかるため、同社としてはより良い利用体験をユーザーに提供したかったのだろう。しかし、オーディオ市場とは異なり、ビデオ市場を制覇するのは容易ではない」と指摘している。
iTuens Storeから映画を購入できるサービスは始まったばかりだが、アップルは、MP3プレイヤー、オンライン音楽ダウンロード、テレビ番組ダウンロードの場合と同様に、市場を支配できると考えている。
しかし、アップルが参入した映画市場では、著名なライバル企業がすでに事業を展開している。例えば、米国アマゾンは先週、映画ダウンロード・サービス「Unbox」を立ち上げたばかりだ。しかし、ガーテンバーグ氏によると、アップルにとってアマゾンは恐るるに足らない相手だとしている。
「アマゾンのUnboxは、現在のところあまりうまく機能していない。映画をダウンロードする目的で同サービスを利用する顧客はそれほど多くはないだろう」とガーテンバーグ氏は見ている。
(ジム・ダルリンプル/Macworld.com オンライン米国版)
[米国]アップル、「Dual Core Xeon」搭載Macを発表──新Mac OS「Leopard」も披露

【WWDC 2006 リポート】
[米国]MacBookを無線LAN経由でハッキングする方法が公開──米国セキュリティ研究者がデモ

【Black Hat USA 2006 リポート】

