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[米国]
Verizon、従来のCDMAから次世代通信方式「LTE」への移行計画を発表
「CDMA陣営にとっては大きな打撃」とアナリストが指摘
(2007年11月30日)
米国Verizon Wirelessは11月29日、次世代の通信方式としてLTE(Long Term Evolution)を採用する計画を明らかにした。同社は、米国第2位の携帯電話キャリアで、これまで第3世代(3G)の通信方式であるCDMAを利用してきた。
Verizonは11月29日に発表した声明において、2008年から携帯電話機メーカーと共同でLTEの試験運用を開始すると述べている。Verizonに出資している英国Vodafone Groupも、この試験運用に参加する。Verizonの広報担当者トーマス・パイカ(Thomas Pica)氏によれば、LTEの商用展開は、早ければ2010年か2011年にスタートする見通しだという。なお、米国においてLTEは、連邦通信委員会(FTC)が来年競売を行う700MHz周波数帯で使われる可能性がある。
LTEは、3Gネットワークの仕様策定などを行う3GPP(Third-Generation Partnership Project)で考案された技術で、GSM系列の次世代方式と見なされている。チャネル当たりの通信速度が100Mbpsと、固定ブロードバンド並のパフォーマンスを実現できるという。なお、これまでCDMA方式を採用してきたVerizonは、CDMAに含まれるデータ通信技術のEV-DOを利用しており、世界最大のCDMA市場である米国において、最大のEV-DOキャリアである。
「今回の動きがCDMA陣営にとって大きな打撃であることは間違いない」とIDCのアナリスト、ゴドフリー・チュア(Godfrey Chua)氏は語る。中国やインドなど、将来、他国のCDMAキャリアがどの通信技術を採用するかを迷った場合は、Verizonの動きを先例にLTEを選択することも考えられると同氏は見ている。
携帯電話キャリアは、3G技術を利用しながら次世代の通信方式にも目を向け、いくつかの技術を検討している。特に注目されているのがLTE、WiMAX、およびCDMA系のUMB(Ultra-Mobile Broadband)だ。Verizonと同様にCDMAを採用してきた米国の大手キャリア、Sprint Nextelは、すでにWiMAXの採用を表明している。
「CDMAの後継技術も選択肢の1つだろうが、今日の情勢を見れば、LTEの採用は自然な流れだ」と、IDCのChua氏は指摘する。今のところ、CDMAの世界シェアは20%程度にとどまっており、残りの約80%をGSMが占めている。CDMAが優勢なのは、米国、韓国、中南米といった国/地域で、中国でも一部のキャリアに採用されている。
現在、GSMとその関連の3Gネットワークを採用するVodafoneには、同技術とCDMAの両方に対応した端末は少ない。だが、Verizonは、LTEを使うことでVodafoneとのローミングが可能な共通アクセス・プラットフォームを採用できるようになる。また、世界のGSMキャリアに対してもVerizonユーザーがアクセスしやすくなると見られている。
Verizonの動きを受けて、CDMA技術のコンソーシアムであるCDG(CDMA Development Group)は29日、CDMAベースの3G技術は今後もキャリアの大きな収入源であり続け、次世代の通信技術はこれを補完するものになるだろうとコメントした。CDMA起源の技術は、GSM関連のネットワークも含め、すべての3Gネットワークで使われているという。また、ローミング機能の「WorldMode」を通して、CDMAとほかの無線システムの両方に対応するマルチモード端末をキャリアが利用できるようにしていくとも述べた。
(Stephen Lawson/IDG News Service サンフランシスコ支局)
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