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[米国]
Microsoft、Windows MobileフォンとZuneの統合を模索

うわさの“Zuneフォン”にアナリストは懐疑的

(2008年02月20日)

 米国MicrosoftがWindows Mobile搭載の携帯端末と音楽再生プレーヤー「Zune」を統合する方法を模索中のようだ。ただし、かねてからうわさされている“Zuneフォン”の可能性はなさそうである。

Microsoftは昨年10月、Zuneの第2世代モデルを発表した(左)。右は、Sony Ericssonが今年2月に発表した、同社初のWindows Mobile搭載携帯電話機「XPERIA X1」

 先週末、Melと名乗るMicrosoftの開発者が、Windows Mobileのブログに、「ZuneプレーヤーとWindows Mobileデバイスをうまく連携させる方法にはどういうものがあるか?」という公開質問を掲載した。

 その後、これら2種類のデバイスを連携・統合する方法について、50人以上からコメントが寄せられた。その中で最も多いのは、Windows Mobileデバイスに使われているソフトウェア「Windows Media Player(WMP)」をZuneのものと入れ替えることだ。

 Colin Walkerという人物はこう書いている。「WMPからWMP/Zuneの混合プレーヤーに移行すればよい。そうすれば、WMPとZuneの両方と同期化することができ、それぞれのデバイス用に2本のアプリケーション、2種類のライブラリを用意しなくて済む」

 Peter Henningなる人物も、1つのWMPを両方のデバイスで動かすことを勧める。「今のやり方だと、2種類のWMPを並行して開発しなければならず、互換性の面からも苦労が多すぎる」(同氏)

 確かに、WMPを一本化すれば、Windows MobileフォンとZuneプレーヤーとの間で楽曲を同期化する際の煩わしさはある程度解消されるだろう。Charlie Quidnuncと名乗るコメンターはこう不満を漏らしている。「WMPはZuneのプレイリストを読み込めない。そのため、ZuneからWindows Mobileフォンに楽曲を移すときは、新たなプレイリストを作成しなければならない」

 また、デジタル著作権管理(DRM:Digital Rights Management)の制限上、Zuneのサブスクリプション・プランでダウンロードした楽曲をWindows Mobileデバイスに移せないことに不満を漏らすコメンターもいた。

 米国の調査会社Jupiter Researchのリサーチ担当ディレクター、マイケル・ガーテンバーグ(Michael Gartenberg)氏は、Windows MobileフォンでZuneソフトウェアを組み込むのが最も手っとり早い方法だと述べている。「Zuneを統合するやり方はいろいろある。Windows Mobileデバイス用にZuneのアプリケーションが作られることも十分ありうる」(同氏)

 ただし、かねてからうわさされているZuneフォンの登場はなさそうだ。ZuneがMicrosoft独自の閉鎖的なシステムであることがその根拠だと、Gartenberg氏は指摘する。

 「Zuneはパートナー・エコシステムで作られてはいない。それに対してWindows Mobileフォンはパートナー・エコシステムで作られている」(同氏)

 Microsoftが開発しているのはWindows Mobileのソフトウェア部分であり、電話機本体はハードウェア・メーカーが製造している。これは、ハードウェアとソフトウェアの両方をMicrosoftが開発しているZuneとは対照的だ。

 もしMicrosoftがZuneフォンの製造を開始すれば、携帯電話機のハードウェア・パートナーと競合することになる。「MicrosoftブランドのPCが存在しないのは、そういう理由からだ」とGartenberg氏は説明する。

 Windows Mobileのブログで前述のMel氏は、Zuneフォンの話はもうたくさんだと念を押している。「架空の『Zuneフォン』について聞いているわけではなく、一体化したデバイスについて憶測したいわけでもない」(同氏)

 Windows Mobileフォンを従来の企業ユーザーだけでなくコンシューマーにも売り込みたいMicrosoftにとって、Windows Mobileでの楽曲再生機能を高めることは重要なテーマとなっている。これは、Windows Mobileが「コンシューマーをあまり大切にしてこなかった」(Gartenberg氏)ことへの反省でもある。

 Microsoftが2月11日に発表した米国Dangerの買収計画は、コンシューマー向けモバイル・サービスの拡充がねらいでもある。Dangerは、ドイツのT-Mobileが若年層向けに販売している携帯電話「Sidekick」のソフトウェアを開発しているベンダーだ。さらにMicrosoftは、コンシューマー市場に注力するため、Windows Mobile部門における幹部の人事異動を実施している。

(Nancy Gohring/IDG News Service シアトル支局)






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