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[米国]
マイクロソフトとヤフー、IMネットワークの相互接続を来年実現へ

(2005年10月13日)

 米国のマイクロソフトヤフーは来年第2四半期から、両社のインスタント・メッセージング(IM)ネットワークに、一部だが相互運用性を持たせる計画だ。両社は10月12日に発表した。

 この種の合意がIMサービスの大手プロバイダー同士の間で成立するのは初めて。IMサービスは、テキスト・メッセージの交換、PC間の音声チャット、VoIP(ボイス・オーバー)通話、写真の共有、ファイルの共有、Webカム映像伝送、ゲームなど、さまざまな方法でのコミュニケーションが可能であり、きわめて人気の高いオンライン・サービスである。

 しかし、MSN MessengerとYahoo Messengerのユーザー間で可能になるコミュニケーションは、テキスト・メッセージの交換、PC間の音声チャット、一部の顔文字の共有、連絡先(コンタクト)リストに連絡先を両社のサービスから追加できるといった機能に限定される、とヤフーのCOO(最高執行責任者)、ダン・ローゼンスウェイグ氏は記者会見で語った。同氏はそれでも、「Yahoo MessengerとMSN Messenger間の相互運用性についてお話しできることは非常にうれしい」と述べた。

 両社によると、MSN MessengerとYahoo Messengerの合計ユーザー数は推計2億7,500万人だという。ただし、単一のIMネットワークとしては、アメリカ・オンライン(AOL)のAIMのユーザー数が最も多い。

 現在のところ、MSN Messenger、Yahoo Messenger、AOLのAIMを直接相互運用することはできないが、この問題を迂回できる手段は以前から存在していた。たとえば、米セルリアン・ストゥーディオスが開発した「Trillian」は、これら3つを含むさまざまなIMサービスのIMコンタクトを単一のインタフェースで統合するアプリケーションである。Trillianは相互運用性上の問題を解決するわけではないが、各IMネットワークごとに別のIMバディー・リスト・インタフェース画面を開いておかなければならないという問題は解消できる。

 また、皮肉なことに、MSN Messenger、Yahoo Messenger、AOLのAIMは、マイクロソフトの企業向けIMシステムである「Live Communications Server 2005」との相互運用性は備えている。このほか、AOLのAIMが、アップル・コンピュータの「iChat」、ロイターのシステム、AOLのもう1つのIMネットワーク「ICQ」といった、他のIMプラットフォームとの相互運用性を備えている。

 なお、ヤフーとマイクロソフトが計画中のものと同様に、現在業界内の異なるIMサービス間で実現されている相互運用性も一部機能に限定されたものだ。1つのIMサービスで利用可能な全機能が別のIMサービスで利用できるという、完全な相互運用性ではない。

 Yahoo MessengerとMSN Messengerの場合には、両社は、テキスト・メッセージの交換やPC間の音声通信といった主要な中核機能に重点を置くという判断を下しており、少なくとも当面は、ゲームや写真の共有といった先端機能は除外される、とヤフーとマイクロソフトの幹部は記者会見で述べた。

 また両社の幹部は、Yahoo MessengerとMSN Messengerのチームの大変な作業は今から始まる、と繰り返し強調した。というのは、2つの巨大なIMネットワークを結びつけるのは極めて複雑な作業であり、特に、いかなる形であれユーザーのセキュリティとプライバシーを犠牲にしないことを両社が重要視しているからだ。しかし、ライバルが転じてパートナーとなった両社は、このいずれこの苦労も報われると考えている。それぞれのIMコミュニティが拡大され、要望が多かった進歩をユーザーに提供できるからだ。

 「これは、1+1が3になるようなケースの1つ。ユーザーが喜ぶと分かっていることに関する計画を発表できるのは嬉しい」と、マイクロソフトのコーポレート副社長でMSNコミュニケーション・サービセズ&メンバー・プラットフォーム・グループ担当のブレイク・アービング氏は語っている。

 一方、英国オーバムの主席アナリスト、ジョン・ディレーニー氏は、このマイクロソフトとヤフーの提携は、両社のIMユーザー数を一つに合わせれば、より高い広告収入を得られることに気づいたことを意味している可能性があると指摘している。

 またディレーニー氏は、グーグルに対抗するために手を携えた、という意味合いもあると指摘している。グーグルは、Gmail Webメール・サービスと、新しい「Google Talk」IMサービスによって、強力な挑戦者としての地位を固めつつあり、「通信サービスをベースにしているMSNとYahooの両方を脅かす存在になっている」と同氏は語っている。

(IDG News Service)





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