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[米国]
シスコ、新製品で無線LANを有線ネットワークと統合
(2005年11月16日)
米国シスコシステムズは11月15日、顧客が無線LANをシスコの有線ネットワーク製品に統合し、それらを屋外へ拡張するのに役立つ製品をリリースした。同社は、大規模なWi-Fi無線LANネットワークを集中管理する必要性と、メッシュ・ネットワークが提供する新機能の必要性の両方を認識したようである。また、シスコが今週発表した「Unified Wireless Network」ソリューションは、企業全体にわたる複数の無線LANの配備のために、1つの集約化されたアーキテクチャを採用している。
そうした集中管理方式の製品は、すでに1年近く前から競合ベンダーによって市場に出されていた。シンボルが「WS 2000 Wireless Switch」を初めて市場に投入したのは昨年11月で、他のベンダーもそれに続いた。ところが、従来のシスコのWi-Fiソリューションは、ネットワーク管理者が各アクセスポイントを個別に管理しなければならなかった。今回の集中管理方式への転換は、集中管理アーキテクチャを開発していた米国エアスペースを買収したことに伴うものである。
シスコの無線/モビリティ担当マーケティング・ディレクター、ベン・ギブソン氏によると、この市場は、部門規模での無線LAN利用から全社規模での無線LAN導入へと移行しつつある。「会社全体のシステムの安全確保と、ゲスト・アクセス機能および無線LANを介した音声通話(ボイス・オーバーWLAN)の実現には、パーベイシブ・カバレッジ対選択的カバレッジの対置が必要だ」と同氏は述べている。
管理機能重視を一歩進めて、シスコは今回、同社の主力製品であるエンタープライズ・クラスと支店支社クラスのスイッチ/ルータ製品に、無線LAN管理モジュールを統合すると発表した。
無線LANコントロール・モジュールは、「Catalyst 6500」エンタープライズ・スイッチ(最大1,500のアクセス・ポイントを管理できる)と、支店支社オフィス向けの「2800」および「3800」シリーズのサービス統合型ルータ(ISR)(最大6つのアクセス・ポイントを管理できる)に統合される。前者では最大1,500のアクセス・ポイント、後者では最大6つのアクセス・ポイントを管理できる。
ギブソン氏は、「従来は、無線LANが一種のオーバーレイ・ネットワークだった。今後は、両者(有線と無線の)両方を、1つの共通プラットフォーム上のハードウェア、ソフトウェア、サービスと統合することができる」と述べた。例えば、シスコが無線ネットワーク用に提供してきた重要なセキュリティ機能「Network Admission Control (NAC)」が、今後は、無線ネットワークだけでなく、シングル・プラットフォーム上でも提供されるようになる。
米国ABIリサーチ(ニューヨーク)のシニア・アナリスト、サム・ルセロ氏は、すでに多数のベンダーが無線LAN配備の集中管理アプローチを取っていたけれども、シスコがその分野に参入することで、その市場の価値が認知されると語った。
ルセロ氏によると、今週シスコによって認知されたもう1つの市場がメッシュ・ネットワークである。シスコは今回、「Aironet 1500」シリーズの無線アクセス・ポイントの出荷を発表した。
このハードウェアのほかに、シスコは「Adaptive Wireless Path Protocolも発表した。これは基本的に、カバー・エリア内に配置された多数のアクセス・ポイントの中から、最良のデータ経路を選択するためのアルゴリズムである。
Cisco Aironet 1500は、他のあらゆる無線アクセス・ポイントと同様に、電源が得られる場所であればどこにでも設置することができる。企業でも自治体でもメッシュ・ネットワークの注目度は高まっているが、それは屋外で無線ネットワークを配備するコストが低く抑えられるからである。メッシュ・ネットワークの各アクセス・ポイントは、1つのEthernet接続ポイントに固定接続する必要がない。
米国ファーポイント・グループ(マサチューセッツ州アッシュランド)の代表、クレイグ・マサイアス氏は、「回線敷設費用、とりわけ、屋外の敷設費用はきわめて高額であり、無線メッシュ・アクセス・ポイントの設置費用を上回る」と語っている。さらに、無線ネットワークの敷設に要する時間も大幅に短縮できるという。
なお、Aironet 1500は今回出荷されたが、Catalyst 6500用と2800/3800用の無線LAN管理モジュールは、現在ベータ・テスト中で、12月に出荷される予定だ。3製品とも、エアスペースが開発した技術をベースにしている。
Aironet 1500の価格は3,995ドル。無線ノード間でパケットをルーティングできるので、ケーブルのコストを軽減し、途絶や無線干渉(電磁波障害)を回避することができる。 Aironet 1500には1台につき2つの無線装置が搭載されている。1つは、アクセスを処理するWi-Fi無線装置、もう1つの無線装置は、無線相互接続または無線と有線のアクセス・ポイントにまたがるメッシュ接続をサポートする。クライアント機器との接続(前者)には、802.11b/g接続が使用され、さまざまなノード間のオーバーホールおよびルーティング(後者)にはIEEE 802.11a接続が使用される。
シスコのワイヤレス・ネットワーク・ビジネス・ユニットの製品管理担当シニア・ディレクター、アラン・コーエン氏によると、メッシュでは最大8ホップまでサポートできるが、シスコでは4ホップ以内にすることを推奨している。メッシュのノードのうち1つ以上が、既存のシスコの無線LANコントローラのどれかに接続する。そのノードは、シスコの既存の「Wireless Control System」管理アプリケーションによって完全に管理される。
Aironet 1500では、メッシュ・ノード間のリンクの暗号化にはAdvanced Encryption System (AES)を使用し、クライアント接続にはWi-Fi Protected Access 2 (WPA2)、WPA、Wired Equivalent Privacy (WEP)をサポートしている。
6500スイッチ用の「Cisco Wireless Service Module (WiSM)」には、最大5つのブレードを搭載可能である。WiSMのブレードには、シスコの無線LANコントローラの心臓部が埋め込まれている。各ブレードは8Gbpsのスループットで最大300の無線アクセス・ポイントを管理でき、1枚当たりの価格は4万5,000ドル。
シスコのコーエン氏によると、WiSMはシスコのスイッチ・ファブリックに真に統合されているわけではなく、6500スイッチの「Supervisor」モジュール(6500のシャーシ全体のスイッチング・ファブリックを提供し、同スイッチ内の異なるライン・カード上のポート間でトラフィックを移動している)を共用しているだけである。6500のシャーシ内にファイアウォールや侵入検知サービスのモジュールがあれば、WiSMはそれらの機能も利用できるという。
2800/3800シリーズのルータ用の「Cisco Wireless LAN Controller Module」は、最大6つの無線アクセス・ポイントを管理でき、価格は2,300ドル。同モジュール(ボード)は、WNAリンクを通じてシスコの中央コントローラまたはWiSMと情報をやりとりできる。中央コントローラは、支店支社オフィス・アクセス・ポイント用のコンフィギュレーションやセキュリティ設定を同モジュールに送って、それらを遠隔管理することができる。
(Originally reported by Ephraim Schwartz, InfoWorld 11/15/2005; and John Cox, Network World 11/15/2005)
(InfoWorld (US)/Network World (US))

