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[欧州]
ノキアとシーメンス、通信インフラ部門を統合

(2006年06月20日)

 ノキア(フィンランド)とシーメンス(ドイツ)は2006年6月19日、通信インフラ部門を統合し、新会社「ノキア・シーメンス・ネットワークス」を設立したと発表した。これは、通信機器市場の競争が激化していることを象徴する出来事だ。

 統合されるのは、ノキアのネットワーク・ビジネス・グループと、シーメンスの固定/モバイル・ネットワーク通信事業者関連業務部。両事業部の昨年の収益をあわせると158億ユーロ(約199億ドル)になる。

 ノキアのCEOでノキア・シーメンス・ネットワークスの会長に就任予定のオリペッカ・カラスヴオ氏は、今回の統合に関する電話会見で、「(統合により)トップ3のインフラ・リーダーになる」と宣言した。

 ノキアとシーメンスは、新会社は拡大するアジアの通信機器業者の脅威に対抗するのに十分な力を持っており、より先進的な有線/無線統合製品を提供できるとしている。

 しかし、フォレスター・リサーチのアナリスト、ラーズ・ゴデル氏は、いずれの主張についても疑問視する。「市場規模においては、欧州のプレイヤーが中国のプレイヤーに勝つ理由が見つからない」(同氏)

 ファーウェイ・テクノロジーズなどの中国の通信機器業者は、欧州の通信機器業者よりも企業規模は小さいものの、アジア市場は急速に拡大しており、その意味で、欧州の企業はアジアの企業の挑戦を受けて立つのではなく、改革を進めるほうを優先すべきだとゴデル氏は指摘する。

 「巨大な企業を設立することが改革を促進するとは思えない。一般的に、大きな企業は小さい企業よりも改革が進まない傾向にある」(同氏)

 事業統合により、両社は年間15億ユーロを削減できると見込んでいる。これは、統合後4年間で、6万人の従業員の10〜15%、つまり6,000〜7,500人を削減する規模に相当している。

 もっとも、新会社では有線/無線統合サービスを開発する事業者向けの新サービスを提供する予定であり、現ノキアのエグゼクティブ・バイスプレジデント兼部長でノキア・シーメンス・ネットワークスのCEOに就任予定のサイモン・バースフォードワイリー氏は、「統合サービス市場を席巻する企業になる」と意気込みを示している。

 しかし、ゴデル氏は、「確かに、実現性のある話だが、同企業が面白い統合製品を提供するには、内部統合の問題を解決することから始める必要があり、実際の製品提供までに1、2年の時間がかかる」と指摘する。

 ノキアとシーメンスは、ヘルシンキ近郊に設立される新会社の株をそれぞれ50%ずつ保有することになる。交渉は今年末に終了する予定で、エリクソン、ルーセント・テクノロジーズおよびアルカテルの統合企業に次ぐ、第3の巨大通信インフラ事業者になるとしている。

 通信機器業界は、インフラの価格が低下したことで窮地に追い込まれており、今年4月にルーセントとアルカテルが統合を発表したほか、昨年末はエリクソンがマルコーニの大部分を買収するなどの再編が進んでいる。ファーウェイなどは同一機能を搭載した低価格の製品を提供しており、東欧やアフリカまで市場を拡大しつつある。

 シーメンスのCEO、クラウフ・クラインフェルド氏によると、同社の顧客は今回の事業統合についておおむね肯定的だという。しかし、この点についてもゴデル氏は次のように懐疑的な意見を述べている。

 「通信事業者は通常、ベンダー間のコンペを促すために複数の通信機器事業者から製品を購入しており、より安価で優れた製品を得たいと考えている。ベンダーが減ることで価格競争が弱まることを懸念しているに違いない」

(ナンシー・ゴーリング、スティーブン・シュワンカート/IDG News Service ダブリン支局)






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