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[米国] 【ジュニパー調査】
IPv6への移行遅れで米国の影響力に“かげり”?

(2006年11月08日)

 米国ジュニパーネットワークスが先ごろ実施した調査によると、米国では他の国々に比べてIPv6の普及が遅れており、これが同国に否定的な影響を与える可能性があるという。

 『The IPv6 Government Action Study(IPv6政府活動調査)』と題されたリポートによると、IPv6への移行の遅れが今後米国に否定的な影響を及ぼすと考えている人が、回答者1,000人中86%に達したという。また、移行の遅れが技術面における米国のリーダーシップに悪影響を与えると考えている人は70%、インターネットの安定性に関する米国の影響力にかげりが出ると考えている人は58%だった。米国行政管理予算局(OMB)は、2008年6月までにIPv4からIPv6へ移行するよう米国政府に求めている。

 今回の調査は、ジュニパーとIPv6専門のコンサルティング会社シンエクシが、米国政府におけるIPv6への移行状況を検証するために実施した。アンケートの回答者には、連邦、国防、州/地方政府といった機関の幹部と、ITに関する意思決定者が含まれている。

 IPv6は、現在のインターネット・プロトコルであるIPv4よりも管理が容易でセキュリティ機能が優れており、アドレシング・スキーマも強化されている。また、128ビットのアドレシング・スキーマを採用しており、インターネット上でサポートできるアドレスの数は実質的に無制限だ。これに対しIPv4は、32ビットのアドレシング・スキーマを使用しているため、サポートできるアドレスは数十億止まりとなっている。

 連邦、州/地方政府機関幹部の30%は、技術、セキュリティ、インターネットへの影響力といった問題に加え、ITの調達に関する意思決定にもIPv6への移行問題が影響すると答えている。すなわち、390億ドルに及ぶ米国政府機関のIT支出がIPv6の影響を受けるということになる。IPv6の影響を受ける支出は、2008年には全体の44%、額にして620億ドルに急増すると予想されている。

 また回答者の85%は、商業分野におけるIPv6の普及にも連邦政府が積極的な役割を果たすべきであると考えている。米国の民間企業がIPv6に移行するのを支援するため、政府が指針を示したり、一定レベルの資金を拠出するべきであるとの回答は全体の53%、適切な水準の資金や権限が与えられるのであれば、米国政府のIPv6移行オフィスが非常に有益あるいはある程度有益と答えた人も75%いた。

 シンエクシの共同設立者で国防総省の元IPv6主任技術者チャック・リンチ氏は、今回の調査について、「継続的な移行を調整するための集中化されたIPv6移行オフィスとIPv6への移行を支援する国家戦略の必要性を明確に示している。インターネットは、米国にとって重要な差別化要因であり、将来に向けてリーダーシップを維持する必要がある」と述べている。

 一方、IT業界の回答者の67%は、政府がIPv6に移行することで、自社の製品やサービスにIPv6機能を組み込む動きが加速すると答えている。

 ジュニパーによると、連邦政府機関が掲げるIT関係の全般的な目標達成を支援するという点でIPv6の重要性は高まっており、国防関係のコミュニティでは、過去16カ月間に重要度が44%から64%に高まったという。また国防部門の幹部のうち、自分たちの機関に文書化されたIPv6移行計画があると答えた人は34%で、12%だった2005年5月の調査結果から大幅に増えている。

 一方、民間企業の幹部については、25%が文書化されたIPv6移行計画があると答えており、やはり2005年5月の調査結果(4%)よりも増えている。

(ジム・ダフィー/Network World オンライン米国版)






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