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[米国]
ベリサイン、DNSインフラの増強に1億ドルを投入

1日当たりのDNSクエリ処理能力を4,000億件から4兆件へ

(2007年02月09日)

 米国ベリサインは今後3年間に1億ドルを投じて、.comおよび.netドメイン用に運用しているDNS(Domain Name System)インフラを大幅に増強する計画だ。

 DNSは、www.ciojp.comといったインターネット・ホスト名を数字のアドレスに変換する階層的なシステムだ。DNSが停止したり、その処理が遅れたりすると、多くのインターネット・サービスが停止やトラブルに見舞われる。

 2月6日にはクラッキングにより、DNSルート・サーバのうちICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)と米国国防総省が運用しているサーバで、こうしたサービス障害が発生した。

 ベリサインの最高セキュリティ責任者、ケン・シルバ氏は8日、「われわれのサービスに対するこうした攻撃を困難にすることを目指す」と述べた。

 さらに同氏は、ベリサインの新たな投資により、こうした攻撃に対するDNSの耐性が向上するが、「この投資は攻撃対策のみならず、ネットワークの今後の成長ペースを見越して対応を取ることも目的としている」と付け加えている。

 インターネット電話やビデオ配信などのサービスは、DNSインフラに大きく依存しており、Web閲覧などのアプリケーションに比べて、DNSのパフォーマンスの変動に影響されやすい。

 シルバ氏は、DNSのアドレス提供が40ミリ秒遅れた場合、Webユーザーには気にならないかもしれないが、VoIP事業者には重大な影響を与えるおそれがあると説明した。

 ベリサインは「Titan」プロジェクトにより、同社のDNSインフラを2つの方法で増強しようとしている。

 まず、ベリサインはDNSサーバを運用している約20の既存サイトについて、帯域容量を20Gbpsから200Gbps強へと10倍に拡大する。これにより、ベリサインが対応できるDNSクエリは1日当たり4,000億件から4兆件強に増加する。

 また、ベリサインはDNSサーバを運用するサイトを100程度に増やすという。これにより、各国のネットワーク運用者のより近くでDNSが稼働することになる。同社はこれまで、ブラジル、中国、エジプト、ケニア、韓国などにサイトを配置しているが、チリ、ドイツ、インド、南アフリカなどにサイトを開設する計画だ。

 こうした措置により、DNSのパフォーマンスが改善されるだけでなく、6日に見られたような攻撃の影響がより小規模な地理的地域に限定されることになり、DNSの安全性も向上する、とシルバ氏は説明した。

 ベリサインでは、インターネット上で仕掛けられる攻撃の件数が向こう2年間に年50%ずつ増加し、その規模も範囲も拡大すると予測している。

 攻撃の増加を別にしても、ベリサインは、自社のDNSサーバをすべて最新に保つとともに、それら相互の一貫性を確保するという大きな課題を背負っている。

 シルバ氏によると、同社はこの課題への対応強化に向けた理論的な取り組みの多くを、2002年から「Atlas」プロジェクトを通じて実施してきた。「われわれはスケーラビリティの追求に実際に取り組める段階に来ている」(同氏)

 同氏によると、ベリサインは、データベースの変更内容を配布するために新しい「ゾーン・プッシュ」技術を開発したほか、サーバの更新が中断するのを防ぐために、VPN(Virtual Private Network)と専用データ接続を利用していくという。

(ピーター・セイヤー/IDG News Service パリ支局)






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