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[米国]
シスコ、SMB向けルータの3G無線通信モジュールを発表
EV-DO/HSDPAを介したインターネット接続をサポート
(2007年03月27日)
米国シスコシステムズは3月27日、中小規模企業(SMB)向けルータ「ISR(Integrated Services Router)」シリーズの3G無線通信モジュールを発表した。第3世代無線技術を採用した業務用ルータとして話題を呼びそうだ。
シスコのネットワーク・システム担当マーケティング・ディレクター、インバール・ラッサー・ラーブ氏によると、「3G Wireless WAN High-Speed Interface Card」と呼ばれる同モジュールは、シスコと提携している携帯電話キャリアのEV-DO(Evolution-Data Optimized)、もしくはHSDPA(High-Speed Downlink Packet Access)に対応している。ただし、同モジュールの利用は当面、米国のベライゾン・ワイヤレス、スプリント・ネクステル、AT&T、シンギュラーのネットワークと、欧州のテレフォニカ・モバイルズのネットワーク上に限定される。
| ISRの3G無線通信モジュール(EV-DO) |
ほとんどの企業は、インターネットの主回線がダウンした際のバックアップとして3Gネットワークを利用することが多い。しかし、人気の高いシスコのルータ製品に採用されたことで、移動中にインターネットに接続したりするときに用いられてきた3G無線通信規格が、新たな注目の的になろうとしている。
ここ数年、同規格は速度および伝送距離の両方で進化を遂げ、DSL(Digital Subscriber Line)やケーブル・モデムにも比肩する価格競争力を身につけたと、ラッサー・ラーブ氏は語る。欧州では、バックアップ用に広く使われているISDN(Integrated Services Digital Network)よりも速いという。
シスコのISRは、無線LANスイッチングやVoIPなどの機能を備える、小売店や企業の支店、SMB向けのモジュラー・ルータだ。ただし、今回の3GモジュールをISRに実装すると、社外とのVoIP音声通話が機能しなくなるおそれがある。同モジュールは、低遅延性が求められるVoIPを正式にはサポートしておらず、携帯電話キャリアも通話品質を保証しないと、ラッサー・ラーブ氏はその理由を説明した。
カレント・アナリシスのアナリスト、マイケル・ブランデンブルグ氏は、3Gネットワークを使うほうが、他のバックアップ手段よりもコストが安く済む可能性を示唆する。大規模な利用契約を携帯電話キャリアと結んでいる企業などは、3G接続料金のディスカウントを受けられるからだ。ただし、VoIPの利用を希望する場合は、3Gネットワークは2次的なバックアップととらえたほうがよいと、ブランデンブルグ氏はアドバイスする。
一方、こうした3Gモジュールが用意されているルータはほかにはないと話すのは、ヤンキー・グループのゼウス・ケラバーラ氏だ。ISDNなどを利用した有線バックアップは、主回線がダウンすれば同様に停止してしまう。そのため、(電波のような)別の媒体を利用したバックアップは従来の専用回線アクセスの欠点を補う最適な技術だとして、ケラバーラ氏は同モジュールを高く評価する。
新モジュールは、EV-DOもしくはHSDPAにそれぞれ対応したモデルから成り、低速な技術との下位互換性も確保されている。提供開始は6月の予定で、十分な通信範囲を有しているなど、一定の基準を満たした顧客を対象に販売する。米国での販売価格は850ドルになる見込みだ。
なお、シスコは27日、サポート可能なアクセス・ポイントの数を増やした、ISR向けの無線LANコントローラ・モジュールも発表した。こちらのモジュールは5月にリリースされ、8アクセス・ポイント用が4,750ドル、12アクセス・ポイント用が6,500ドルとなっている。
(ステファン・ローソン/IDG News Service サンフランシスコ支局)
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