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[米国]
サン、高性能・低消費電力の光配線チップ開発を推進

近接チップ間をレーザーで結び「マクロチップ」を開発

(2008年03月25日)

 レーザーを用いたチップ配線技術の開発に米国Sun Microsystemsが本格的に着手する。この技術は、近接するチップの間を物理的な接続ではなくレーザーで配線し、データをやり取りできるようにするというもの。従来のコンピュータ設計からの大きな進歩になるとして注目されている。

 Sunは3月24日、この技術の開発資金として、米国国防総省国防高等研究事業局(DARPA)から4,400万ドルを受け取ったと発表した。同社は、コンピュータのパフォーマンスを高める技術の開発に取り組んでおり、シリコン光学技術による高速通信やチップ同士を近接させることによる消費電力節減などの研究を進めているという。

 チップは通常、基板にハンダ付けされ、チップ同士が物理的に結合されることはない。だがSunは、グリッド内でチップ同士を密着させようとしている。

 同社の著名な技術者であるロン・ホー(Ron Ho)氏の説明によると、近接させたチップの間でデータをやり取りする方法にレーザーを使えば、大きな帯域幅を確保し、システム全体のパフォーマンスを高めることができる。具体的な値で言えば、最大で毎秒テラビット・レベルのパフォーマンスを実現できるという。

 Sunは、数百個のコアを詰め込んだ「マクロチップ」と呼ばれるものを開発する予定だ。同社の研究成果は、データセンターの消費電力を減らし、スーパーコンピュータの演算サイクルを効率化するのに役立つほか、気象に関する研究や油田開発などの分野におけるスーパーコンピューティング機能の活用にも道を開くと期待されている。

 Ho氏によると、チップをグリッドに組み込む手法と、消費電力の低い光ネットワーク技術は、いずれもスーパーコンピュータの運用コストと製造コストの引き下げにも貢献するという。

 数千個のコアを持つチップの間で広帯域の通信ネットワークを実現するとされているシリコン・ナノフォトニクスの研究には、Sunだけでなく多くの企業が取り組んでいる。ただし、Sunのように消費電力の削減に着目した企業はさほど多くはないと、Ho氏は述べている。

 IBMは、金属配線の代わりに細い光ファイバと光パルスを使い、チップのコア間で高速かつ低消費電力のデータ転送を可能にする技術を開発中だ(関連記事)。この技術は数センチメートル以内のデータ転送に利用され、金属配線のおよそ100倍のスピードと10分の1の消費電力を実現するとIBMでは説明している。またNECも、チップ間の光学データ転送技術を開発している。

 Sunのプロジェクトには、KoturaやLuxteraなどのシリコン・フォトニクス関連企業、スタンフォード大学、カリフォルニア大学サンディエゴ校などが研究パートナーとして加わっている。

(Agam Shah/IDG News Serviceサンフランシスコ支局)






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