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Windows Server 2008

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【Windows Server 2008 実践評価ガイド】
Windows Vistaとの連携でWindows Server 2008のパワーを最大化する

管理の効率化、可用性の向上、通信の高速化を実現するために

(2008年04月09日)

Windows VistaとWindows Server 2008は、“Longhorn”という開発コード名の単一のプロジェクトとしてスタートした。そのため、両者は共通のテクノロジーを数多く採用しており、組み合わせて使用することで、管理の効率化、可用性の向上、通信の高速化など、最新テクノロジーのメリットを最大限に享受することができる。

山市 良

【Next Generation Technology】
Windows Server 2008ではじめて生きる
Windows Vista搭載の先進機能

 Windows Server 2008の数々の新機能のうち、次の機能はクライアントがWindows Vistaでなければ利用できないか、機能が制限される。

  • グループポリシーの強化機能
  • NAPクライアントによる検疫強制
  • ターミナルサービスのネットワークレベル認証
  • サブスクリプションによるイベント転送
  • IIS 7.0
画面1● Windows Server 2008のグループポリシーは、Windows Vistaに完全に対応。Windows Vista特有のデスクトップ機能の制御も可能

 グループポリシーの強化機能としては、USBフラッシュメモリなどのリムーバブルデバイスの使用禁止およびアクセス制御機能のほか、Windows Vistaのデスクトップ、アプリケーション、セキュリティ、および帯域制御(QoS)を集中管理するのに役立つポリシーが多数用意されている(画面1)。

 また、Windows Vistaは「Network Location Awareness(NLA)」というネットワーク識別機能を持っており、グループポリシーと組み合わせることで、ネットワーク環境の変化に動的に対応したグループポリシーの適用が可能となる。

 従来は、グループポリシーはコンピュータ起動時かユーザーログオン時に適用されていたが、NLAによってハイバネーションやスタンバイからの復帰時やVPNセッション確立時、NAP(Network Access Protection)による検疫解除時などにもポリシーが適用されるようになる。

 このほか、Windows Vistaには実装済みだが、Windows Server 2008との組み合わせで初めてそのメリットを享受できる機能は多い。印刷ジョブのローカルレンダリング機能や、クライアントサイドキャッシング(オフラインフォルダ)の機能改善、SMB 2.0によるファイル/プリンタ共有の高速化などだ。

 印刷ジョブのローカルレンダリング機能は、プリントサーバの負荷を軽減し、可用性を向上させる。クライアントサイドキャッシング機能はWindows Server 2003以前でも機能するが、Windows Server 2008と組み合わせることで、SMB 2.0の恩恵をより享受できる。

 Windows VistaはSMB 1.0および2.0をサポートしているが、旧バージョンのWindowsに対してはSMB 1.0、Windows VistaおよびWindows Server 2008に対してはSMB 2.0で接続する。SMB 2.0では、遅延の大きいリンク経由でファイル共有に接続する際のパフォーマンスの向上、相互認証やメッセージ署名の使用によるセキュリティの向上など、多くの機能強化・改善が行われている。

【評価ガイド1】
USBデバイスの使用禁止とWindows ReadyBoost

 グループポリシーの「ユーザーの構成(またはコンピュータの構成)」→「管理用テンプレート」→「システム」→「リムーバブル記憶域へのアクセス」ポリシーを使用すると、Windows Vistaに接続されたUSBデバイスの使用を制限できる。Windows Vistaでは、USBフラッシュメモリなどを利用した高速化機能「Windows ReadyBoost」を利用できるが、USBデバイス使用制限のポリシーの影響を検証してみたい。

画面2● USBデバイスの読み書きをグループポリシーで禁止しても、Windows ReadyBoostは問題なく機能する

 結論から先に言うと「書き込みアクセスの拒否」や「読み取りアクセスの拒否」ポリシーを有効にしても、ポリシーが適用されたコンピュータ(ユーザー)は「Windows ReadyBoost」を使用することが可能だ。Windows ReadyBoostはシステムのサービスであり、システム権限でUSBデバイス上のキャッシュファイルを読み書きするからである(画面2)。

 ただし、「デバイスのインストール制限」→「リムーバブルデバイスのインストールを禁止する」ポリシーなどで、新規デバイスのインストールを禁止した場合は、そのUSBデバイス自体が利用できないので、Windows ReadyBoostを有効にすることができない。

 Windows VistaでUSBデバイスを利用する機能としては、もう1つ「BitLockerドライブ暗号化」機能がある。BitLockerドライブ暗号化機能では、USBデバイスに格納されたキーを使用してドライブを復号化するが、USBデバイスにアクセスするのはWindows Vista起動前なのでグループポリシーの影響はない。

【評価ガイド2】
トランザクショナルNTFSはどこに?

 約2年前にリリースされたWindows Server 2008ベータ2(当時は“Longhorn”Server)では、「トランザクショナルNTFS(TxF)」の機能として「transaction」コマンドが提供されていた。このコマンドは直観的でわかりやすく、ファイル操作のトランザクション機能のデモでよく紹介されていた。しかし、このコマンドはどこを探しても見つからない。TxFの機能は削除されたのだろうか。

 安心してほしい。Windows Server 2008でTxFの機能は削除されていない。実は、TxFの機能はWindows Vistaですでに利用可能になっているのだ。単に「transaction」コマンドが削除されただけで、本来Win32 API経由で利用するTxFの機能は存在する。

 例えば、ファイル作成時にトランザクションを開始するには、「CreateFile」ではなく「CreateFileTransacted」を使用する。TxFを利用することで、開発者はデータベースとファイル操作の一貫したトランザクションをアプリケーションに簡単に実装することができる。Windows VistaとWindows Server 2008の両方がTxFをサポートしたことで、クライアントとサーバをまたいでファイル操作のトランザクションを実装するような応用もできるだろう。

●Transactional NTFS(TxF)リファレンス
http://msdn2.microsoft.com/en-us/library/aa365456.aspx


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