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オープンソース

[英国]
Ubuntu Linuxの企業向けサーバ版、満を持して登場

仮想化サポートなど、企業ニーズを満たす機能を搭載。企業向け市場に本格参入

(2008年04月22日)

 人気のLinuxディストリビューション「Ubuntu」の商用スポンサーである英国Canonicalは4月21日、企業向けとして長年待ち望まれてきたUbuntuのサーバ版「Ubuntu 8.04 Long Term Support(LTS)Server Edition」を発表した。

Ubuntuの公式サイト(http://www.ubuntu.com/)。Ubuntu新版のダウンロード提供が開始される4月24日までのカウントダウンが表示されている

 Ubuntuのサーバ版は約2年半前にもリリースされたが、仮想化のサポート、パフォーマンスの強化、米国Sun Microsystemsの各種ハードウェアでの動作確認など、IT部門における複雑なニーズを完全に満たすエンタープライズ対応のサーバ版リリースは今回が初めてとなる。

 Ubuntu Linuxを世に送り出したマーク・シャトルワース(Mark Shuttleworth)氏は、同OSの可能性に興奮を抑えきれない様子だったが、エンタープライズ市場における競争の厳しさは認識していると述べている。「われわれの立場については控えめに考えている。エンタープライズ市場に参入したばかりであり、まだまだ長い道のりが続いている」(Shuttleworth氏)

 Canonicalはこの日、サーバ版と同時にデスクトップ版の「Ubuntu 8.04 LTS Desktop Edition」もリリースした。両エディションともUbuntuのWebサイトから無償でダウンロードできる。また、どちらもLTSリリースであり、Ubuntuの標準サポート期間18カ月よりもはるかに長い5年間にわたるサポートをCanonicalから受けることができる。

 「LTSは、企業など、システムを大々的に入れ替えて長期間利用したいユーザーにとって魅力的だ。今回のリリースは、われわれにとってこれまでで最も意味のあるものだ」とShuttleworth氏はコメントしている。

 サーバ版はSunのx86サーバで動作確認済みだが、SunがプリインストールOSとして提供する予定はないという。他のベンダーも互換性の確認など諸々のテスト用としてすでにハードウェアを提供しているが、これらベンダーについては現在テスト待ちだという。「Ubuntuはまだハードウェア業界からプリインストールOSの候補と見られてないが、ハードウェア・ベンダーとのパートナーシップ作りに努力しているところだ」とShuttleworth氏。

 今回のサーバ・リリースで目を引くのは、2種類の仮想化プラットフォーム(フリーウェアのKVMプラットフォームとVMwareプラットフォーム)をサポートすることと、この新OSで稼働するエンタープライズ・アプリケーションの認定がISVによって急ピッチで進められていることだ。

 「Zend、Zimbra、Alfresco、VMwareなど、サーバ・サイドの大手ISVはすでにこのリリースでの認定作業を行う意向を表明しており、大変心強く思っている。特に個人的にうれしいのは、どのISVにも、Ubuntuの採用を真剣に考えているという顧客の声が数多く寄せられていることだ」(同氏)

 一方、エンタープライズ対応のサーバOSをリリースしたUbuntuは、Red HatなどのLinuxベンダーにならって、エンタープライズ・アプリケーションにも触手を伸ばしていく考えなのだろうか。Shuttleworth氏は、「Canonicalとしてはアプリケーション分野に参入する考えはまったくない」と断言している。「オープンソースとプロプライエタリなアプリケーション、双方のベンダーとパートナーシップを築きたい。仮想化の戦略を立ち上げたのはそういう考えからだ。われわれはVMwareとパートナーを組んだが、今後はUbuntuが彼らの標準を満たしていること、また彼らの仮想化基盤に最適かつ最も信頼性の高いプラットフォームになることを目指したい」(同氏)

 また、Shuttleworth氏は加えて、「Ubuntuは他社のようにアプリケーションにも手を伸ばすのではなく、あくまでOSだけに専念するつもりだ。その代わりに、革新的なアプリケーションを開発しているパートナーのISVと緊密に協力していきたい」と力説した。

 なお、米国Dellは、コンシューマー向けの一部のノートおよびデスクトップPCにUbuntuのデスクトップ版を提供し続ける方針を明らかにしている。

(Todd R. Weiss/Computerworld米国版)




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