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【解説】
新設データセンターに見る、立地場所の「決め手」
安定した地形、税金の安さ、本社との物理的距離……企業ごとに異なる条件
(2008年10月08日)
データセンターを新設あるいは再構築するうえで、どんな場所に建てるかはきわめて重要な要素である。理想を言えば、地形が安定していて災害に遭いにくく、熟練した労働力を確保できるうえに税金が安いのがベストだが、そんな都合のよい場所が見つかるケースはまれであろう。言いかえれば、重視する条件によってデータセンターの場所選びも変わってくるということだ。
Patrick Thibodeau
Computerworld米国版
何を重視するかが分かれ道
新しいデータセンターを建てるのにふさわしい場所はどこか。米国のエネルギー探査企業Cimarex Energyでデータセンター・プロジェクト・マネジャーを務めるロドニー・マクピアソン(Rodney McPearson)氏は、かつてこの難題で大いに頭を悩ませたことがある。
もしもデータセンターの建設場所が最優先事項だったなら、今のような形でデータセンターを建設することはなかったと、マクピアソン氏は言う。同氏は結局、データセンターの「地理的分散」を優先させた。つまり、サーバを安全な1つの場所で統合するよりも、複数の場所に散らばせたほうが良策だと判断したのだ。
結果的に、Cimarexが保有するデータセンターは5カ所に分散した。そのうち、2つはハリケーンの多発地域として知られるルイジアナ州ニューオリンズとテキサス州ヒューストンに、もう1つはトルネードのホットスポットであるオクラホマ州タルサにある。
一方、米国の民間航空会社Virgin Americaの場合は「家賃」が理由だった。データセンターの建設場所で悩んだVirginは、家賃を理由にデータセンターの立地場所をカリフォルニア州バーリンガムに決め、2年前に新しいデータセンターを開設した。
VirginのCIOであるビル・マグワイア(Bill Maguire)氏によると、決め手となったのは、地震の少なさでも電力コストの低さでもなかった。「バーリンガム本社内に空きスペースがあり、賃貸料も安かった。当時は不況で安い賃貸料で借りることができた」(マグワイヤ氏)
Virginのデータセンターがあるサンフランシスコ湾岸地帯は、今や世界で最もデータセンターが隣接する地域の1つである。ただしそれは、「場所」が最大の理由ではない。もし「場所」がデータセンターの立地条件として最も重視されているのであれば、サンフランシスコのような現象は起きていないはずだ。
理想を言えば、地理的に安定していて、ハリケーンやトルネードに襲われることもなく、エネルギー・コストが安くて、熟練した労働力を確保しやすい場所がよい。もしもそうした場所にデータセンターを構築できるとしたら幸せである。
もっとも、大半のITマネジャーに、地図を広げてベスト・スポットを選ぶといった“ゲーム”を楽しむ余裕はない。そもそも彼らには、データセンターの場所を選ぶ発言権などないのだ。どんな環境であれ、決められたデータセンターの場所で精一杯やるのが彼らの仕事なのである。
だが、もしデータセンターの立地場所を選べるチャンスが巡ってきたら……。そんな幸運な担当者のために、ここでは最適な場所を選ぶうえでのコツをいくつかお教えしよう。
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