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[米国]
インテル、次世代デュアルコア・プロセッサの概要を明らかに

(2005年08月25日)

 米インテルは、米国で8月23日に開幕した秋季の同社ディベロッパー・フォーラム(IDF)で、来年投入する予定の次世代デュアルコア・プロセッサの概要を明らかにした。

 インテルの社長兼CEO(最高経営責任者)、ポール・オッテリーニ氏は、IDFの基調講演で、インテルの次世代デュアルコア・プロセッサは、省電力設計の新アーキテクチャをベースにしており、デスクトップ用とノートPC用、サーバ用の3タイプがあると語った。それぞれの投入は、来年下半期を計画しているという。

 次世代デュアルコア・プロセッサに採用される新しいアーキテクチャは、64ビット技術や仮想化機構など、Pentium 4のNetburstアーキテクチャで採用された技術を一部発展させたものになるもようだが、Pentium Mとも多くの共通性を持ち、省電力にも重点が置かれているようだ。また、新しいアーキテクチャは、ノートPC用のデュアルコア・プロセッサ「Merom」とデスクトップ用の「Conroe」、サーバ用の「Woodcrest」にそれぞれ搭載されることになっている。

 Pentium 4 Netburst製品では、クロック・スピードを高めるためにプロセッサのパイプラインがPentium IIIの3倍に相当する31ステージに伸ばされた。プロセッサのパイプラインは、データを処理するのに必要な一連のステップと見なすことができる。データは、まずパイプラインの最初のステージに送られて処理され、次のステージに移動していく。同時に新しいデータが最初にステージに入り、順次処理される。したがって、パイプラインの短いプロセッサは、各ステージでより多くの作業を実行しなければならず、パイプラインが長く、各ステージで実行する作業量の少ないプロセッサよりも処理が遅くなる。

 Pentium 4では、パイプラインを長くすることで、同じ量の作業を従来のチップよりも高速で処理することができた。ただし、このアーキテクチャでは、クロック・スピードが上がるにつれて消費電力が大きくなるなどの問題を発生させていた。

 それに対して、新しいアーキテクチャでは、パイプラインが14ステージに短縮されており、これによって消費電力とクロック・スピードが低くなっている。その代わり、1つのステージで実行する作業量を増やし、低いクロック・スピードでも多くの処理を実行できるようにしたのだ。同社の幹部によると、Meromなどのチップは、1回のクロック・サイクルで4つの命令を並行して処理することができるという。

 さらに、新しいアーキテクチャでは、2つのプロセッサコアの間でそれぞれのメモリ・キャッシュに格納されているデータを共有できるようになっている。この設計は、来年第1四半期に投入されるデュアルコアのモバイル・プロセッサ「Yonah」で採用されることになっており、その後すべてのチップで使用される。

 このほか、新しいアーキテクチャは、柔軟性も高く、デスクトップやノートPCなど異なるタイプのインプリメンテーションに対応し、キャッシュのサイズを変えることもできるという。

 もっとも、インテルの新アーキテクチャについては、プロセッサとメモリを結ぶバスをどうするのかという問題が未解決との指摘もある。

 デュアルコア・プロセッサから大量のリクエストが送出された場合、バスがパンク状態になってしまい、プロセッサが能力を十分に発揮できなくなる可能性もある。今のところインテルでは、次世代プロセッサで使用されるバス設計をアーキテクチャとは切り離して考えているようだが、問題の解決に向けて、AMDのOpteronやAthlon 64などで採用されている「統合メモリ・コントローラ」のような技術を(インテルが)採用するかどうかは不明である。また、アナリストらは、インテルがこの種の技術を採用するのはサーバ用の新しいチップセットが投入される2007年以降であり、それまでは共有キャッシュ技術でしのぐのではないかと指摘する。

 なお、今回のIDFでは、Yonahについても具体的な情報が明らかにされた。

 Yonahのプロセッサコアは、それぞれ独自のキャッシュ・メモリ・バンクを持っており、頻繁に使用するデータをそこに格納する。それぞれのコアは、キャッシュに格納されているデータについての情報を相互に共有し、それをチップ内でやり取りすることによりパフォーマンスを大幅に向上させることができるという。

 またYonahは、スリープ状態での省電力機能も強化されている。待機状態が長くなると、キャッシュ・メモリの内容をメイン・メモリに保存した後、クリアするようになっているのだ。メモリにデータを保存しておくには電力を供給する必要があるが、キャッシュ・メモリをシャットオフすれば、その分の電力を節約できる。

 Yonahでは、こうした省電力機能により、消費電力をシングルコア・プロセッサと同程度に抑えることができるという。

 ちなみに、Yonahの次に登場するノートPC用チップのMeromには、仮想化、セキュリティ、64ビット技術などが盛り込まれることになっている。

(Originally reported by Tom Krazit, IDG News Service 08/23/2005)






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