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[米国]
マイクロソフト、次期OfficeとWindows Vistaの新機能を披露
(2005年09月13日)
9月13日にロサンゼルスで開幕した米国マイクロソフトの開発者向けコンファレンス「Microsoft Professional Developers Conference (PDC) 2005」で、「Office 12」というコード名で呼ばれているMicrosoft Office次期バージョンの新機能が初披露された。また、次期クライアントOS「Windows Vista」の最新ビルドが開発者に配布され、その新しい特徴も紹介された。
マイクロソフトのインフォメーション・ワーカー(IW)製品管理グループを率いているコーポレート副社長のクリス・カポッセラ氏は、同社の会長兼チーフ・ソフトウェア・アーキテクト、ビル・ゲイツ氏の基調講演中に、Office 12の初めてのデモを行ない、その新設計のユーザー・インタフェース(UI)を披露した。また同氏は、Windows Vistaの最新ビルドの新しいUIの特徴も紹介した。Office 12とWindows Vistaは、ともに2006年下半期のリリースが予定されている。
ゲイツ氏は基調講演で、マイクロソフトは2000年のPDCで示した約束、すなわち、XMLを使用して標準的な方法でビジネス・ユーザーがファイルやデータを共有できるWebサービス・ベースのプラットフォーム、Microsoft .NETを提供するという公約を実現したと述べた。こうした完全に新しい開発プラットフォームへの移行は、「Win32が主流だった当時としては、思い切った計画だった」と同氏は付け加えた。
そしてゲイツ氏は、.NETの基盤が整い、同プラットフォームが広く採用されつつある現在、次に同社が取り組む目標は、WindowsやOfficeの機能をより密接に統合し、企業内でファイルや情報をできる限りシームレスに共有できるようにすることだと語った。その取り組みの一つは、データと、ユーザーが行なわなければならないタスクを、より視覚的に示すことだという。「どこからの情報でも人々が簡単に視覚化できるようにする必要がある」とゲイツ氏。
マイクロソフトは、アプリケーションに保存されている情報やアプリケーション内のツールをできる限り表面近くに持ってくる新機能を、WindowsとOfficeの両方に追加する、とゲイツ氏は述べた。
新しいインタフェースによるOfficeの外観の変化は、ここ10年余りのなかで最大のものである。「これはMicrosoft Officeの、Office 95以来で最も重要なリリースだ」とゲイツ氏。従来のメニューとツールバーは、「Ribbon(リボン)」というコードネームの幅広な帯状のGUI(グラフィカル・ユーザー・インタフェース)に置き換わった。このインタフェースは、その時々にユーザーが何をしているかに応じて変化する。マイクロソフトはこれを、ユーザーが「やる方法」ではなく「やりたいこと」に集中することを可能にする『結果指向(result-oriented)のユーザー・インタフェース』と呼んでいる。
この点に関して、カポッセラ氏はOfficeの新しいGUI機能群をデモし、ユーザーが(従来のバージョンでは簡単にアクセスできなかったために)存在していることを知らなかったかもしれない各種の機能を利用するのが簡単になることを説明した。
「Officeの歴史を振り返ると、これまでに組み込んできた機能の多さにとても驚かされる。Word 1.0を出荷したときにはコマンドは100個程度だったので、メニューとツールバーは、同ソフトウェアにざっと目を通してどんな機能があるかを学ぶのにちょうど良い手段だった。だが、Word 2003になるとコマンド数は1500を超え、ツールバーも13に増えた。その提示方法では、完全に荷が重過ぎる状態になってしまった」とカポッセラ氏。
「実際、当社の調査で、新しいバージョンのOfficeにどんな機能がほしいかとユーザーに尋ねると、10人中9人までが、すでに製品に搭載されている機能を挙げていた。そこに存在していることが分からない、見つけるのが難しすぎるのだ。[[Office 12]開発チームの重点課題の一つは、よりよい結果をより早く得るのに役立つ、はるかに革新的なUIを作るにはどうしたらいいかだった」と、同氏は続けた。
各種Officeアプリケーションの画面上部に配置されることになった新しいGUI(Ribbon)では、Officeの既存バージョンのドロップダウン・メニュー内で隠れていた機能が、簡単に前面に表示されるという。
また、たとえば、PowerPointの場合、ツール・ウィンドウ内のアイコンをクリックするだけで、スライド内のテキストを図に変換したり、そうした図のスタイルをさまざまな選択肢から選ぶことができる。また、Wordでも、ある文書がさまざまなフォントでどのように見えるかを、本文を選択してフォント・メニューでフォント名の上にマウスカーソルを合わせるだけでプレビューできたり、アイコンをクリックするだけでテキスト・ボックスを簡単に挿入できたり、ボックスの各種スタイルのギャラリーからの選択によって文書の見掛けを簡単に変えられることなどを、カポッセラはデモして見せた。
一方、カポッセラ氏はRSS機能も紹介し、OfficeアプリケーションだけでなくWindows VistaやMicrosoft Dynamics CRM[年内リリース予定のMicrosoft CRM次期バージョン]にも同機能が広く組み込まれ、ユーザーが別のアプリケーションを開かなくても、購読しているRSSフィードをこうしたアプリケーションから読めるようになることを示した。
そのほかにも多数の機能がさまざまなマイクロソフト製品にまたがって搭載され、それらの製品を一つに結びつける、とカポッセラ氏は述べた。たとえば、Windows Vistaに搭載されるWebブラウザ「Internet Explorer 7」の上部に表示されるのと同様の検索ボックスが、Office 12の各アプリケーションにも表示され、ユーザーは迅速かつ容易に文書の検索を実行できるようになるという。
また、Windows VistaでのUI拡張の一つ「Windows Sidebar」では、ユーザーは画面右側にRSSフィードを含む任意の「ガジェット」を配置してリアルタイムに最新情報を表示させることができる。開発者は独自のガジェットを作成して追加することもできる、とカポッセラ氏は語った。なお、アップル・コンピュータのMac OS X バージョン10.4 "Tiger"には、このガジェットに似た「ウィジェット」と呼ばれる機能がすでに搭載されている。
それ以外にカポッセラ氏が披露したWindows Vistaの新しいインタフェースには、デスクトップ上に複数開いているアプリケーション・ウィンドウの3D表示と、文書ファイルのフル・サムネイルが含まれる。フル・サムネイルには、その中に収められた情報のスナップショットが含まれ、ファイル・ビュー・ウィンドウを通じて参照できる。
続報: 米マイクロソフトのプラットフォーム・グループ担当グループ副社長、ジム・オールチン氏は9月13日、「Microsoft Professional Developers Conference (PDC) 2005」の基調講演で、Windows Vistaがバックグラウンドのシステム・タスクを最適化することによってPCのパフォーマンスを高めることを示すデモを行なった。
オールチン氏は、システム利用状況を解析し続けることによって仮想メモリのパフォーマンスを向上させる「Superfetch」という新機能を例に挙げた。「通常、(現行の)仮想メモリ・システムはせいぜい数秒間から数分間の活動を調べてメモリの最適利用法を決めてしまう。Superfetchは数分間のほか、何日、何時間、何カ月、何年もの活動を調べ、どのように使用されてきたかに基づいてシステムを最適化する」
同氏は、7つの一般的なアプリケーションを起動させる自動化スクリプトを、あるマシンでSuperfetchを有効にしないで実行したときに36.8秒掛かったが、Superfetchを有効に使用して同じテストを行なうと所要時間が10.6秒に縮まったことを示した。
また、Windows VistaではUSBメモリ・スティックを利用してシステム・パフォーマンスを向上させることもできるという。
オールチン氏は、「Superfetchは順当なメモリ量があればきちんと機能するが、大容量のメモリが搭載されていれば、素晴らしくよく機能する。大容量のメモリが搭載されていないときはどうするか? 多くの人はこうしたUSBメモリ・スティックを持っていると思う。それらを利用して、仮想メモリ・システムの一部にできないか?」と言って、テスト・システムにUSBメモリ・スティックを差し込んで見せ、「たった今、このUSBメモリ・スティック、普通の市販のものを差し込んだが、[Windows Vistaが]それを認識するとすぐに、500メガのメモリ容量が加わった」と述べた。
同OSは、予告なしにUSBメモリ・スティックを抜いても対応できるほか、それに書き込む情報はすべて暗号化され、他のマシンでアクセスできないようになっているという。
(IDG News Service/PC Advisor (UK))



