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[米国]
サン、UltraSPARC T1を“オープンソース化”する「OpenSPARC」を発表

(2005年12月07日)

 米国サン・マイクロシステムズの会長兼CEOのスコット・マクニーリ氏は12月6日、UltraSPARC T1プロセッサ・チップ(開発コード名:Niagara)の仕様を公開することを柱とする「OpenSPARC」プロジェクトの詳細を明らかにした。

 これは、UltraSPARC T1チップ(11月に正式発表された)を搭載した初のサーバ製品「Sun Fire T1000」および「同T2000」の発表と同時にニューヨークで明らかにされたもの。発表の席上、マクニーリ氏は、「目指しているのはコミュニティ形成だ」と強調した。

 同プロジェクトは、製品仕様を積極的に公開するサンの方針に合致しており、サードパーティがサンの仕様に基づいてUltraSPARC T1の設計に改良を加え、独自のチップを生産できるようにすることで、SPARCシステムの幅広い層への普及をねらう。

 「マルチスレッド処理に対応したマルチコア64ビット・プロセッサであるUltraSPARC T1と関連ソフトウェアとサービスに対する市場を拡大し、当社の売上げ拡大につながることも期待している」とマクニーリ氏は付け加えた。

 サンは、今回のOpenSPARCプロジェクトを「UltraSPARC T1のオープンソース化」と位置づけ、同プロセッサの設計仕様を「ハードウェア・ソースコード」と呼んでいる。ハードウェアのオープンソース化とは、新しいチップを開発するための不可欠なコンポーネントを無償かつオープンなツールとして提供することだ、とサンは同社のWebサイト上で説明している。

 サンのWebサイト上の情報によると、OpenSPARCプロジェクトは来年(2006年)第1四半期に始動する予定。同社はまず、UltraSPARC T1の設計ポイントに対応する仕様を公開する方針であり、それには、Verilog検証スイートやシミュレーション・モデルに示された設計、UltraSPARC Architecture 2005 ISA(命令セット・アーキテクチャ)およびサンのSolaris OSに対するポートなどのソースが含まれると見られる。

 マクニーリ氏によると、サンは、オープンソース・イニシアティブ(OSI)によって承認されたオープンソース・ライセンス規約に基づいてこれらの仕様をリリースする方針だという。

 OpenSPARCプロジェクトに関するマクニーリ氏のシナリオは、5〜10社の異なる会社が設立されて、サンのUltraSPARC T1仕様の改良に取り組んで独自の実装を開発するというものだ。マクニーリ氏は、「そうした会社は、サンによる買収を出口戦略にするかもしれない」とし、そのモデルが過去にうまくいった実例として、2002年7月のアファラ・ウェブシステムズの買収を紹介した。サンはアファラの買収後に、同社が開発したSPARCベースのマイクロプロセッサ技術をUltraSPARC T1チップの開発に役立てた。

 ソフトウェア会社がUltraSPARC T1の仕様を活用して、UltraSPARC T1のハードウェアやマルチスレッディング機能と緊密に連携するアプリケーションを開発することにも、マクニーリ氏は期待を寄せている。

 初のUltraSPARC T1搭載サーバの発表では、サンとソフトウェア・ベンダーの幹部が、同プロセッサを搭載したシステム上で大半のアプリケーションは修正なしに最適なパフォーマンスを発揮できると強調した。

 マクニーリ氏によると、サンはすでに大手Linuxディストリビューション・ベンダーの米国レッドハットと連携して、UltraSPARC T1ベースのサーバにLinux OSを移植する作業を進めているという。

 サンは、自社の中核的なソフトウェアの公開に取り組んでおり、今年6月には、Solarisのオープンソース版であるOpenSolarisをリリースした。また、先週には開発者への普及を促すために、自社のミドルウェア、管理機能、Java開発ツールの無償配布を発表している。

 一方、ハードウェアの分野でも、サンは1989年にSPARCアーキテクチャの普及促進を目的としたSPARCインターナショナル社を設立し、富士通を含むシステム・ベンダーにチップ設計のライセンスを供与しており、昨年には、サンと富士通がAdvanced Product Line(APL)と呼ばれる新しいSPARCベースの高性能なシステムの開発計画を発表した。

現在、サンはOpenSPARCコミュニティのWebサイトを、http://www.opensparc.net/に構築中である。

(IDG News Service ボストン支局)






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