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インテル、今年後半に新デュアルコア・プロセッサ3種投入──市場巻き返しに本腰

(2006年03月07日)

米国インテル シニア・フェロー兼CTO ジャスティン・ラトナー氏

 米国インテルは3月7日、サンフランシスコで開催中の「Intel Developer Forum(IDF)」(2006年3月7〜9日)で、新型デュアルコア・プロセッサを今年後半に投入する計画を発表した。同イベントの基調講演に登壇したインテルのシニア・フェロー兼CTO(最高技術責任者)、ジャスティン・ラトナー氏が明らかにしたもの。

 今回発表されたプロセッサは、モバイル・プラットフォーム向けの「Merom」、デスクトップ向けの「Conroe」、サーバ向けの「Woodcrest」の3種。いずれも新開発の「Core」マイクロアーキテクチャをベースとし、従来の「Pentium M」や「Core Duo」プロセッサのような電力効率と、Pentium 4やXeonプロセッサのような性能を両立したのが特徴としている。

 ラトナー氏は、「1993年のPentiumから今日のPentium 4まで、処理性能を高めるごとに消費電力も増えていったが、ようやく打開策を見つけた。われわれは今まさに省電力プロセッシング時代の入り口に立っている」と述べた。

 Meromは、従来のモバイル向けデュアルコア・プロセッサ「Core Duo T2600」と比べて性能が20%高まるが、消費電力量は変わらない。Conroeは、従来のデスクトップ向けデュアルコア・プロセッサ「Pentium D 950」と比べて性能が40%向上し、消費電力は40%削減される。Woodcrestは、投入済みのデュアルコア版サーバ・プロセッサ「Xeon 2.8GHz 2×2MB」と比べて性能が80%向上し、消費電力が35%削減されるという。

「Intel 3.0」のキーワードは“仮想化”

 市場動向を見ると、インテルは過去1年間に、米国AMDの激しい攻勢により、巨大な市場シェアの一部を奪われた。そのAMDは、3月6日に3種の新型デュアルコア版Opteronプロセッサ(「Opteron Model 885」、「Opteron Model 285」、「Opteron Model 185」)を発表、省電力化とワット当たり性能の向上を強くアピールしていた。

 AMDについては触れなかったものの、ラトナー氏の話はAMDと同じくマルチコア・コンピューティングにフォーカスしたものだった。同氏は、「2007年には4つのコアを備えたクワッドコア版プロセッサの新製品ラインを投入する」と約束した。同製品群は同社内で「Clovertown」および「Kentsfield」という開発コード名で呼ばれている。

 インテルは、ClovertownとKentsfieldの投入以降、当面はコア数をさらに増やす計画はないとしているが、その代わりに、仮想化に向けた機能強化に注力していく方針だ。具体的には、2007年に新しい仮想化技術「VT-d(Virtualization Technology for Directed I/O)」を提供開始する予定としている。

 インテルのシニア・バイスプレジデント兼デジタル・エンタープライズ事業本部長、パット・ゲルシンガー氏は、「以前にモバイル向けプラットフォームのCentrinoがワイヤレス・コンピューティングを大衆化したように、VT-dは将来のデータセンターに仮想化をもたらすだろう」と述べ、インテルがプロセッサ・メーカーからプラットフォーム提供企業に進化したことを「Intel 3.0」と表現した。

 ちなみに、今回インテルが発表した3種の新プロセッサでは、消費電力を下げるための仕掛けとして従来よりも小型のダイが採用された。また、いずれの製品も最新の65ナノメートル・プロセス技術によって製造されるため、従来の90ナノメートル版プロセッサよりも消費電力は約30%下がり、トランジスタ性能は約20%高まるという。

 インテルでは、2007年にプロセッサを45ナノメートル・プロセスで製造する計画を明らかにしており、これによって、現在の65ナノメートル版よりもさらにプロセッサの消費電力が下がり、トランジスタ性能が高まることになるとしている。

 今回インテルが発表した新製品が、AMDへの反撃となるかどうかは、今後の市場競争の行方でわかるだろう。インテルの新プロセッサはすぐに市場に登場するため、それを知るために長く待つ必要もなさそうだ。なお、米国ヒューレット・パッカード(HP)は今回のIDFで、同社の「ProLiant」製品ライン7モデルにインテルの新型デュアルコア版Xeonプロセッサ「Dempsey」(3月中に出荷予定)あるいはWoodcrestプロセッサを搭載する計画を明らかにしている。

(IDG News Service ボストン支局)






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