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[国内/米国]
インテル、デュアルコア版Itanium 2「Montecito」をついにリリース
(2006年07月19日)
| 新型Itanium 2(開発コード名:Montecito)を手に取る米国インテルの上級副社長兼デジタル・エンタープライズ事業本部長、パット・ゲルシンガー氏 |
インテルは7月19日、ハイエンド・サーバ向けの新型プロセッサ「デュアルコア インテル Itanium 2 プロセッサー9000番台」(以下、Itanium 2 9000番台)を発表した。これによりインテルは、現在3位に留まっているハイエンド・サーバ向けプロセッサ市場での躍進を目指す構えだ。
Itanium 2 9000番台は、これまで「Montecito(開発コード名)」と呼ばれていたもので、Itanium 2ファミリーとしては初めてのデュアルコア・プロセッサとなる。最大の特徴は、処理性能の向上と同時に消費電力の削減が図られたこと。前世代のシングルコアのItanium 2プロッセッサと比較して約2.5倍の消費電力当たり性能の向上を達成したという。
米国インテルのItanium製品ライン・マネジャー、デビッド・マイロン氏は、「デュアルコア化によるパフォーマンス向上効果は一般に50〜70%と言われているが、Itanium 2 9000番台では、従来の倍のパフォーマンス向上を実現している。また、ソケット当たりの消費電力も104ワットと、前世代のItanium 2の130ワットよりも約20%低く抑えられている」と述べている。
もう1つの特徴は、ハイパースレッディング技術(インテルHT)、仮想化技術(インテルVT)、複数のプロセッサ・コアをItanium 2ファミリーとして初めて実装したこと。インテルでは、これらの技術は、経営分析および大規模なデータ・ウェアハウスの構築を検討する企業ユーザーや、ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)分野の顧客にとって重要としている。
最上位モデルの「9050」は、2つの実行コアを備えると同時に、前世代のItanium 2と比較して3倍近い容量のキャッシュを搭載する。また、インテルHTのサポートにより、1プロセッサ当たり最大4つの命令もしくはスレッドを実行することが可能となっている。さらに、トランジスタを17億個以上搭載するなど、仮想化技術の堅牢性やキャッシュの信頼性の向上が図られている。
今回量産出荷が開始されたItanium 2 9000番台のプロセッサ・ナンバーは5種類。クロック周波数が1.6GHzで24MB/18MB/8MBの3次キャッシュ・メモリを搭載した「9050」、「9040」、「9030」の価格(1,000個ロット時の単価)は、それぞれ42万4,580円、22万7,700円、17万8,480円。クロック周波数1.42GHzで12MBの3次キャッシュ・メモリを搭載する「9020」は10万4,650円、クロック周波数1.4GHzで12MBの3次キャッシュ・メモリを搭載する「9015」は8万6,130円となっている。
インテルによると、日本SGI、NEC、日本ヒューレット・パッカード(HP)、日本ユニシス、日立製作所、富士通などの主要システム・メーカー各社が、Itanium 2 9000番台を搭載したサーバを8月から順次出荷する見込みだという。
基幹システム再構築での採用が広がる
Montecitoの正式発表は、当初予定されていた2005年第4四半期から大幅に遅れたが、インテルはこれまで、Itaniumの性能や省電力性に関する統計データの“裏づけ”を示し続けてきたことで、Itaniumの市場シェアはゆるやかな成長を遂げてきた。とはいえ、米国サン・マイクロシステムのSPARCや米国IBMのPOWERプロセッサ製品ラインとの差は依然として大きいのが現状だ。
米国インテルの上級副社長兼デジタル・エンタープライズ事業本部長、パット・ゲルシンガー氏によると、Itaniumの売上高は、2003年第1四半期には競合製品の10%にも満たなかったが、2006年第1四半期には40%以上に達したという。
「こうした傾向は、今後も続くはずだ。というのも、競合ベンダーのプロセッサはプロプライエタリな技術を採用しており、ユーザーを限られたITの選択肢に縛りつけているのに対し、Itanium 2を選択するユーザーは、標準ベースのシステムで技術革新を進めることができるからだ」とゲルシンガー氏は主張する。
システム・インテグレーター大手の米国EDS(エレクトロニック・データ・システムズ)でグローバル・サービス・デリバリー担当バイス・プレジデントを務めるトム・イーガン氏によると、同社の顧客の間では6カ月ほど前から、IBM製のレガシー・システムからItanium 2ベースのシステムに移行する傾向が強まっているという。「そのような顧客は、新しいシステムを、財務アプリケーションやクレジットカード処理システムといったトランザクション量の多いタスクに使用している」と同氏は語っている。
(Computerworld.jp、ベン・エームズ/IDG News Service ボストン支局)

