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[米国]
ガートナー、Windowsは仮想化によりモジュール化されると予想
(2006年08月28日)
米国ガートナーは、マイクロソフトの次期OS「Windows Vista」は、これまでのような統合型アーキテクチャに基づいて開発されるWindowsの最後のバージョンになるとの予測を示している。
ガートナーでは、Windowsのアーキテクチャは将来、ハードウェアによる仮想化と組み合わせたモジュール型アーキテクチャへの移行を余儀なくされると予測している。ガートナーのアナリストである、ブライアン・ガメッジ氏、マイケル・シルバー氏、デビッド・ミッチェル・スミス氏の3氏は、「現在のWindowsの統合型アーキテクチャのままでは、企業ユーザーにとってもマイクロソフトにとっても将来にわたって維持し続けることは難しい」と口をそろえる。
問題は、Windowsの複雑化が進んだ結果、企業がシステムを移行することがますます困難になり、マイクロソフトがアップデート版を一定の間隔でリリースすることも不可能になりつつあることにある。また、このことはマイクロソフトがサブスクリプション型ライセンシングの普及を促進するうえでも障害になっている。
ガートナーは、これらの問題を解決するアプローチとして「仮想化」を挙げている。仮想化は、インテルとAMDの最新プロセッサでサポートされており、ヴイエムウェアの取り組みを背景にx86サーバで広く利用されている。ガメッジ、シルバー、スミスの3氏は、「Windowsの中核として仮想化機能が統合されれば、OS開発の方向性は統合化からモジュール化へと変わるだろう」と予測している。
仮想化は、単一のハードウェア・プラットフォーム上で複数のサーバ・インスタンスを稼働させる技術/手法として知られているが、これは個別のOS機能やアプリケーションを稼働させるためにも利用でき、さまざまなコンポーネントを相互に隔離して管理しやすくする。ガートナーは、マイクロソフトが将来仮想化を利用して、Windowsクライアントを(管理やセキュリティなどのシステム機能を制御する)サービス・パーティションと、1つ以上のアプリケーション・パーティションに分割すると見込んでいる。ちなみに、そのようなアプローチはすでにx86サーバ分野で採用されているという。
ガートナーの3人のアナリストは、「サービス・パーティションと、水平的機能を提供できるソフトウェア・アプライアンスの組み合わせは、Windows OSのアンバンドリングを行ううえで“かぎ”になる」と語る。そうしたアーキテクチャを採用することで、マイクロソフトはOS内部の依存関係を損なうことなく、Windowsに大きな変更を加えることができるようになるほか、アップデート版を一定の間隔でリリースできるようになり、下位互換の確保も容易になるという。
次世代のWindowsベースのパーティションは、カーネルとVista/NTコードが稼働するパーティションと並列で動作するようになるかもしれない。ガメッジ、シルバー、スミスの3氏によると、マイクロソフトはこのビジョンに異を唱えており、パーティション間のデータ統合や、一貫したユーザー体験の実現という点で問題があるとしているが、3氏は「われわれは、そのような懸念には部分的な根拠しかないと考えており、仮想化が、現在必要とされているWindows OSのアンバンドリングのかぎを握ると見ている」と強調する。
ガートナーは、2008年末か2009年に、マイクロソフトは(ハイパーバイザというコンポーネントのかたちで)仮想化機能とサービス・パーティションをVistaに追加する重要なアップデートを公開すると見ている。さらに、2010年ごろからWindowsは、サブスクリプション型ライセンシングのためのソフトウェア・アシュアランス契約が実質的に必須になるとの予測も示している。
(マシュー・ブールスマ/Techworld.com オンライン英国版)

