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[米国]
インテル、高速CPUへの注力継続をアピール──テラフロップ・レベルの処理速度の試作CPUも披露
【Intel Developer Forum リポート】
(2006年09月27日)
| テラフロップ・レベルの処理速度を有するCPUの試作品を披露する、米国インテルCEO、ポール・オッテリーニ氏 |
米国インテルは今年9月26日、サンフランシスコで開催しているプライベート・コンファレンス「Intel Developer Forum(IDF)」において、電力効率の高いCPUを重視する業界動向をよそに、今後も高速CPU向けの技術を開発する姿勢をあらためて表明した。
インテルのCEO、ポール・オッテリーニ氏は26日の基調講演で、ビデオ共有Webサイト「YouTube」が人気を集めている現象を挙げ、高速プロセッサに対するニーズが高まっていることを裏付ける証拠だと語った。
オッテリーニ氏によると、60秒のビデオ・クリップをダウンロードする際に必要となるCPUの処理能力は、2003年ごろに出荷されていたPentium Mでは80%以上、2004年に投入されたPentium 4では約50%であるのに対し、現在の最上位のPC向けCPUであるCore 2 Duoでは数%にすぎないという。
今年のクリスマス商戦では、高画質ビデオ・カメラの価格が1,000ドルを切ると見られており、高速CPUに対する需要は今後数カ月間伸び続ける可能性が高いという。加えて、複雑なビデオ・ゲーム、マイクロソフトのVistaやアップルコンピュータのMac OS Xといった次世代OSも強力なCPUを必要とする。
今回インテル主催の展示会に初めて登場したアップルは、同社のPC製品全体をインテルCPUに移行させたことを明らかにした。同社のワールドワイド・マーケティング担当シニア・バイスプレジデントであるフィル・シラー氏は、「高速処理と低消費電力を両立させたインテルCPUの採用により、フラット・スクリーン・モニタの背後にPC本体を組み込んだモデルなど、独創的な製品の開発が可能になった」と語っている。
高速処理の実現という課題に対するインテルの当面の回答は、クアッドコアCPUである。サーバとハイエンド・ゲーム機向けの製品は今年11月に、より幅広い用途向けの製品は2007年第1四半期に出荷される予定だ。同社は先週、CPUのサイズに応じて電気駆動型レーザーを用いる光コンピューティング技術を発表しており、ミッドレンジ製品ラインではこの技術を発展させていく方針だ。
| インテルのCTO、ジャスティン・ラットナー氏 |
一方、その長期的な回答となるのは、オッテリーニ氏が基調講演で紹介したテラフロップ・レベルの処理速度を持つとされるフリスビー・サイズのCPUの試作品だ。同CPUは、1つのダイに80のコアが組み込まれており、3.1GHzのクロック周波数で1ワット当たり10ギガフロップスというスーパーコンピューター並みの処理能力を持ち、リアルタイム・ビデオ検索や各種言語間のリアルタイム通訳といったデータ集約型のタスクに適している。
ただし、グーグルの技術者であるルイス・バローソ氏によると、高速なコンピュータを必要とする大規模なデータセンターでは、電力効率も求められるという。これに対し、インテルのCTO(最高技術責任者)ジャスティン・ラットナー氏は、データセンター全体で、およそ3分の2の電力が、演算サイクルではなく、無駄な熱を発生させるのに消費されていると指摘する。バローソ氏のソリューションでも、全体的な電力効率は50%止まりだという。
そこで、インテルの技術者たちは、冗長段階を省略して90%の電力効率で高電圧直流電源を供給する電力変換装置の開発に取り組んでいるという。電力効率が高まれば、1メガワット当たりのサーバの台数を増やしたり、安い電力料金で同じ台数のサーバを運用したりすることが可能になる。
(ベン・エームズ/IDG News Service ボストン支局)


