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[米国]
Windows Vistaのライセンス体系に反発を強めるPCマニア

(2006年10月27日)

 米国マイクロソフトは10月26日、次期OS「Windows Vista」のライセンス移行回数を巡るユーザーの混乱を終息させるべく、今後の取り組みなどに関する説明を行った。だがその説明は、クライアント向けWindowsのライセンス体系の変更に対して反発を強めるパワー・ユーザーを納得させるものではなかった。

 マイクロソフトの広報担当者マイク・バーク氏によると、Vistaが稼働するシステムのハードウェア構成を頻繁に変更すると、Vistaから新たに搭載されるソフトウェア確認機能「Software Protection Platform」により、2回目の変更以降システムが動かなくなる可能性があるという。つまり、ハードウェア構成を変更した場合、追加ライセンスを購入するか、マイクロソフトのサポート・サービスを利用しないかぎり、新しい構成のマシンでVistaを稼働させることができなくなるというのだ。

 バーク氏によると、Vistaの製品起動プロセスでは、最初に妥当性確認を行った際の情報(デバイスのハードウェア構成も含まれる)と新しい構成とを比較し、更新された部分のハードウェアにライセンスを移行させるようになっているという。

 このプロセスは、ソフトウェアの海賊行為防止を目的としたマイクロソフトの「Windows Genuine Advantage(WGA)」プログラムを拡大したもので、ソフトウェアが同じデバイスにインストールされているかどうかを評価するアルゴリズムを使用し、「実質的に異なるハードウェア構成」が検知された場合に、ソフトウェアの妥当性確認ができないようになっている。

 今のところ、Vistaを購入したユーザーは、ライセンスを1回だけ再登録する機能を利用することで、新しいハードウェア構成にライセンスを移行させることができるという。バーク氏は、「(いったんこの機能を使うと)アップデートされたコンポーネントに対する許容限度を超えてしまう。この場合、追加ライセンスを購入するか、マイクロソフトのサポート・サービスに修正を依頼することになる」と説明している。

 バーク氏は加えて、「基本的に、Vistaの製品起動プロセスに組み込まれているハードウェアの許容性はXPよりも改善されており、柔軟性も高まっている。当社としてはこれらの改善によって、PCファンのニーズにも対応できると思う」と強調した。

 しかし、産業用アプリケーションに対応するカスタム・データ収集/分析パッケージの開発事業を手がけるWindowsユーザー、マーク・スミス氏は、バーク氏の説明に納得していない。

 スミス氏は、「新しいマシンに移行した際、ソフトウェアを起動させるためにマイクロソフトの修正サービスを利用しなければならなくなったというXPユーザーの話など聞いたことがない」と反論する。

 同氏は、ライセンス問題の迷走や、WGAによる確認が新たに必要になった点を取り上げ、「やむをえない事態にならないかぎり、Vistaにアップグレードしない理由に十分なりうる」と指摘する。

 「Vistaにはアップグレードを強く促す要素が何もないうえ、WGAが加わった点は大きなマイナス要素となっている。最近購入したコンピュータはいずれもXPを搭載しているが、マイクロソフトからこれらのマシンが真正であることを再確認してもらう理由も、必要性もなかった。Vistaにアップグレードした場合、有効なコピーを使っているのに、マイクロソフトが正規品でないと誤って判断したら、システムが使えなくなる可能性があるというのはばかげている」(スミス氏)

 一方、米国中西部の大手テクノロジー企業に勤務するソフトウェア開発者、ドン・スムートニー氏は、マイクロソフトの説明を聞いても、Vistaのライセンスを持つPCのコンポーネントを交換した場合にどのようなことが起こるのか、今も確実なことはわからないという。

 「VistaにもXPのような『タイマー』機能があるのかを知りたい。そのうえで、自分のPCのマザーボードを交換することは、Vistaを新しいPCにインストールすることとは違うということを、マイクロソフトに電話をかけて説明すべきかどうかを判断する。XPの場合、前回変更を行ってから30日〜45日の間であれば、OSの復活作業を行わなくても大半のハードウェア変更が可能だ」とスムートニー氏。

 同氏は加えて、「VistaでもXPと同じように時間をずらしてハードウェアをアップグレードできるようになれば、新しいライセンス方式を受け入れられるが、ハードウェア・チェック機能にそうしたリセット・メカニズムが搭載されていないとすれば改善すべきと思う」と語っている。

 Vistaのライセンスに対する懸念の声がユーザーから出始めたのは、クライアント向けWindowsのライセンス体系の一部変更に伴い、Windows Vistaのライセンスを移行できるマシン台数を制限するとの方針をマイクロソフトが明らかにした2週間前のことだった。同社によると、ハードウェアと別にVistaのライセンスを購入した場合、購入したOSライセンスを移行できる回数は1回だけになるとしている。

(エリザベス・モンタルバノ/IDG News Service サンフランシスコ支局)






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