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[米国]
IBM、新世代スーパーコンピュータ「Blue Gene/P」を発表

1秒間で13兆9,000億回、ワット当たり3億5,000万回の演算処理を実現

(2007年06月27日)

 米国IBMは6月26日、既存システムに比べて性能を3倍近く向上させた新型スーパーコンピュータ「Blue Gene/P」を発表した。すでに、米国エネルギー省とドイツのマックス・プランク科学振興協会が採用を予定しているという。

 Blue Gene/Pのラック(高さ2メートル、幅1メートル)当たりの処理性能は、1秒間で13兆9,000億回、ワット当たり3億5,000万回。エネルギー効率も既存システムの「Blue Gene/L」に比べて75%改善されている。価格はラック当たり130万ドル。

新世代スーパーコンピュータ「Blue Gene/P」

 IBMのディープ・コンピューティング担当マーケティング・マネジャー、ハーブ・シュルツ氏によれば、米国エネルギー省のアルゴンヌ国立研究所(イリノイ州)は、今年下半期に9ラック・システムを導入する予定で、天文学や気象モデルの作成といった大型シミュレーションに利用されることになっている。また、ドイツのマックス・プランク協会も高エネルギー物理学用に2ラックのシステムを導入する予定だ。

 IBMによると、72ラック・システムのBlue Gene/Pは、家庭用コンピュータの10万倍の処理能力を持ち、ラップトップPCで同等の演算を処理するには、本体を高さ2.4キロメートル以上重ねる必要があるという。

 IBMのプレスリリースには、「人体すべてをモデル化して薬の相互作用を突き止めるなど、従来不可能だった生命にかかわる問題にも利用できる。創薬研究にマシンのフルパワーを使えば、昼から夕方までの間に2,700万人の患者に対する臨床試験シミュレーションが可能になる」と書かれている。

 IBMは、初代スーパーコンピュータのBlue Gene/Lを設計・製造するにあたって、エネルギー省のNNSA/ローレンス・リバーモア国立研究所(カリフォルニア州)の協力を得ている。シュルツ氏によると、リバーモア研究所は現在、64ラックのBlue Gene/Lシステムを使用しており、世界最速の処理能力を誇っているという。

 同社は、Blue Gene/Pを巨大企業の研究開発部門にも売り込みたい考えだ。有力候補は石油、生命科学、製薬などの業界である。「原子力発電所の安全対策を策定するのにも利用できるはずだ」(シュルツ氏)

 Blue Gene/Pでは、システム管理とアプリケーション・サポートの改善も図られており、市販マシンに近いプログラミング環境を実現しているという。ちなみに、OSはオープンソースLinuxをベースにしている。

(ジョン・ブロウドケン/Network World 米国版)






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