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[国内] 【SaaS World/Tokyo 2008】
「SaaSはNGNのキラー・アプリ」――NTTグループ3社幹部がSaaSへの注力をアピール

アプリケーション・メニューの拡充策は「SaaSベンダーとの協業」

(2008年12月12日)

 12月10日・11日の2日間、SaaS(Software as a Service)をテーマとしたコンファレンス「SaaS World/Tokyo 2008」が開催された。2日目となる11日にはNTTグループ3社の幹部が特別記念講演を行い、同グループのSaaSに関する取り組みを披露した。

SaaS over NGNのカギはSaaSベンダーとの協業

NTT 代表取締役副社長 宇治則孝氏

 講演の一番手にはNTTの代表取締役副社長である宇治則孝氏が登壇し、NTTグループの事業展開におけるSaaSの位置づけについて講演を行った。

 現在、NTTグループは2012年のNGN(Next Generation Network)移行完了を目指すなかで、電話サービスを中心とする“レガシー系”から、“IP系”“ソリューション系”へと事業の主軸をシフトしつつある。「NGNというよりシンプルでより経済的なネットワークによって、新たなサービスを創出できる」と宇治氏。その1つとしてNTTグループでは、SaaSに注力しているという。

 「SaaSはNGNのキラー・アプリケーションになる。そうした認識の下にグループ全体でタスクフォースを結成し、事業化に向けて議論を重ねてきた」(宇治氏)

 NGNをSaaS基盤とする「SaaS over NGN」は、SaaSの普及を促す要因にもなる。既存のSaaSは、主にインターネット経由で利用するため、情報漏洩やネットワーク障害を懸念する向きもあるが、NGN上でSaaSが提供されれば、そうした懸念を払拭でき、ユーザーは安心してSaaSを利用できるようになる。

 また、宇治氏によれば、NTTグループがSaaS over NGNに取り組むなかでは、SaaSベンダーとの協業を重視しているという。同氏は、12月10日に発表したマイクロソフトとの提携について言及したうえで、同様に他のSaaSベンダーともコラボレーションを進めるとの意向を述べた。

“as a Service”は通信事業者の得意領域

NTTコミュニケーションズ ブロードバンドIP事業部 事業部長 高瀬哲哉氏

 続いて、NTTコミュニケーションズのブロードバンドIP事業部で事業部長を務める高瀬哲哉氏が登壇した。

 講演冒頭で同氏は、「約20年前は10kbps程度。その後、フレーム・リレーでも64kbpsにとどまっていた。それが最近のIP-VPNでは10Gbpsまで提供できる」と、ネットワーク・サービスが高速化してきた道のりを振り返った。

 「ネットワークの高速化は一段落着いたという感がある。次は、ネットワークの利便性をいかに高めるかということにフォーカスする段階だ」と高瀬氏。そうしたなかで、同社は通信事業者として、既存ネットワーク資産を活用しながら、SaaSの提供および活用を支援する環境を提供していくという。

 その具体例を挙げると、サーバ・ホスティングに加え、ストレージなどもサービスとして提供し、また、SaaSベンダーとの協業の下にアプリケーションを拡充していく。「“as a Service”と言うが、ネットワークは昔から“サービス”であり、この分野は通信事業者の得意領域である」(高瀬氏)

SaaSの成功条件は多くのユーザーを確保すること

NTTデータ 代表取締役 副社長執行役員 重木昭信氏

 3番目には、NTTデータの代表取締役で副社長執行役員を務める重木昭信氏が登壇し、特別記念講演を締めくくった。

 同氏は、「コンピュータ業界では、20年に1度ぐらいの頻度で技術的な転換期が訪れる」として、現在がまさにその時代であると指摘。メインフレームで集中処理を行っていた60〜70年代、コンピュータ間通信の実現で分散処理が主流になった80年代〜90年代を経て、2000年代は仮想化の時代に入ったと述べた。

 一方、通信の世界では、コネクションを確立して回線を占有する時代から、コネクションなしで回線を共同利用する時代に移行し、通信回線を効率的に利用できるようになった。「仮想化技術も、コンピューティング・リソースを共同利用することで、コストダウンを可能にした」と重木氏。

 こうした共同利用は、多くのユーザーの存在があってこそ、そのメリットを生かせる。そのため、アプリケーションを共同利用するSaaSについても、多くのユーザーの存在が成功条件となる。そこで、NTTデータでは、三鷹に大規模なデータセンターを設置し、スケール・メリットを生かしたSaaS基盤の提供を可能としている。

 重木氏は、このほかSaaSの成功条件として「通信との融合」を挙げ、「通信環境が整備された日本は、SaaSに適した環境にあると言える」と語った。加えて、「アプリケーションの品ぞろえ」が豊富であることも、SaaSの成功に必要になるという。

(Computerworld.jp)






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