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[米国]
マイクロソフト、旧「Expression」ベースのグラフィック・ツールの新プレビュー版を公開
(2005年08月17日)
米国マイクロソフトは8月15日、グラフィックデザイン・ツール『Acrylic(開発コード名)』のコミュニティ・テクノロジー・プレビュー版(CTP)の第2弾をリリースした。この「August 2005 Community Technology Preview (CTP)」では、Windows Vista OS(2006年出荷予定)のユーザーに役立つはずの、XAML (Extensible Application Markup Language)サポートが追加されている。
Acrylicは、マイクロソフトが2003年に中国・香港のクリーチャー・ハウスの買収によって獲得した『Expression』グラフィックス・ソフトウェアの後継版である(もともと、1996年末にフラクタル・デザインが初版を発売、その後、クリーチャー・ハウスがバージョン2を投入していた)。「.tif」、「.psd」、「.bmp」、「.png」、「.gif」フォーマットのファイルのインポートと、「.tif」、「.psd」、「.jpg」、「.bmp」、「.png」、「.gif」、「.ai」、「.eps」、「.xaml」フォーマットでのファイルのエクスポートが可能なほか、Microsoft Officeへのコピーおよびペーストや、HTMLへのエクスポートもサポートされている。
マイクロソフトはAcrylicを、アドビ・システムズやマクロメディア、コーレルなどのベンダーの製品と競ったり、それらを補完したりすることが可能な、グラフィックデザイン・ツールとして位置付けている。「Acrylicは特に、極めて芸術的な視覚的処理を施したグラフィックスの生成が得意であり、ペンキ、アクリル絵の具、チョークで書かれたように見える画像を作成することができる」と、マイクロソフトの開発者ツール部門のグループ・プロダクト・マネジャー、フォレスト・ケイ氏は語っている。
ケイ氏によると、たとえば、チョークや水彩絵の具のイラストを収めたAcrylicのファイルは、「Adobe InDesign」などのハイエンド印刷製品とともに使用することもできる。一方、「Macromedia Fireworks」などの製品は、一部の機能がAcrylicと重複している。
XAMLは、特に、Windows Presentation Foundation技術(旧開発コード名:Avalon)を使用している開発者に利益をもたらし、Windows Vistaプラットフォームでの提供が予定されている。「XAMLによって、Acrylicを使用するデザイナーは、アプリケーションをどのような見掛けにしたいか、映像のモックアップ(実物大模型)を作成できるようになる」とケイ氏。さらに、開発者はその後で、そのXAMLコードをWindows Presentation Foundationのなかに組み込むことができるという。
また、アルファ・トランスペアレンシー(アルファ・ブレンディング)機能を利用すれば、PowerPointを使っている開発者は、白い四角枠を使わずにオブジェクトの縁を記述することが可能になる、とケイ氏は述べた。AcrylicのCTP第2弾ではこのほか、何百もの新しいブラシ、テクスチャ、色の階調が用意された。
米国フォレスター・リサーチのシニア・アナリスト、ケリー・ボーディン氏は、「Acrylicは、アドビ製品が手こずる競合製品になる可能性がある。アドビのPhotoshopやIllustratorでこれまで提供されてこなかった機能を数多く備えている」と指摘している。特に、Acrylicがピクセル画像とベクター画像を結合できる能力を備えていることは、柔軟性の点で大きな長所だ、と同氏は見ている。「Acrylicでは、その両方を同一のツール内で結合できる」(ボーディン氏)
CTPは、特定の技術をユーザー一般が試してみることができるバージョンである。今年6月にリリースされたAcrylicのCTP第1弾("beta 1"と呼ばれていた)は、ダウンロード数が20万件にのぼったという。なお、Acrylic完成版のリリース時期は、まだ発表されていない。
これとは別に、マイクロソフトは、開発ツールの分野で、「Visual Studio 2005」プラットフォームのCTPも今月リリースした。この2005年8月のCTPの重要な特徴の一つは、「System.Nullable」データ型の新しい実装である。マイクロソフトによると、Nullable型(null値を許容する型)は、基本データ型の値と、ブール値のnull標識(indicator)が組み合わされた構造になっている。同社のブログによると、従来使用されていたNullable型がうまく機能するシナリオはごく限られていたという。
(InfoWorld (US))

