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[世界] 【A.T. カーニー調査】
オフショア・サービス委託先としての魅力は2年連続でインドが首位、ただし他国の追い上げも急

(2005年12月15日)

 A.T. カーニーの日本法人は12月15日、ITならびにビジネス・プロセス、コールセンターをはじめとする業務/サービスのオフショアリング先(業務・機能の海外移転先)としての世界主要国の魅力を分析した『オフショアサービス市場魅力度調査』の最新結果を発表した。これによると、総合でトップとなったのは2004年に引き続きインド。ただし、中国をはじめとする他のアジア地域や東欧、中東/アフリカといった地域の諸国も魅力を増しており、ユーザーにとっての候補国は確実に広がっているとしている。

 同調査では、A.T. カーニーが持つ研究成果とコンサルティングの経験を基に、オフショアリング先の選定や意思決定の主要要素になると考えられる「コスト」、「労働力のスキルと能力」、「ビジネス環境」の3つの分野において、計40項目の数値を荷重計算している。ちなみに、総合順位についてはコストを40%とし、労働力とビジネス環境をそれぞれ30%ずつとして計算している。

 まず、総合順位については、2年連続のトップとなったインドが、コスト、労働力、ビジネス環境とも安定した数値を記録し、2位の中国に0.73ポイントの差をつけた。3位から10位までの差が0.57ポイントにとどまっていることから見ても、依然としてインドがオフショア・サービス市場で頭一つ抜き出た存在であることが分かる。しかしながら、賃金の高騰によってコスト面でのメリットが薄れつつあること、他国のサービス・インフラの整備が進んでいることなどにより、2位以下との差は縮小傾向にある。

 一方、前年同様2位となった中国は、サービス・インフラと労働者スキルの向上により、インドとの差を縮めることに成功。A.T. カーニーでは、とりわけ日本、韓国、台湾、香港、シンガポールなど、周辺の先進市場でのビジネス拡大をねらう多国籍企業にとって、中国には有利な条件が整っていると分析している。

 このほかの目立った動きとして挙げられるのが、東南アジア諸国の躍進。マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイが総合で3〜6位を占めたほか、2004年にはランク外であったインドネシアも13位につけた。この理由として同社は、マレーシアとシンガポールでは政府主導による誘致策、フィリピンでは労働力の高さ、インドネシアではコストの低さと豊富な労働力を挙げている。

 また、中東/アフリカ諸国も着実に力を蓄えていることを示す結果となった。特に、欧州言語スキルの高いチュニジア、モロッコ、エジプトといった北アフリカ諸国には、大手外資企業が続々とBPO(Business Process Outsourcing)の委託を進めているなど、今後の成長が大いに期待できるとしている。

 今回の調査のまとめとして、A.T. カーニーでは、「オフショアリング先の候補地が拡大している今、もはや低コストで基本的な業務遂行が可能であるというだけでは、ユーザーとして十分なメリットを享受することはできない」としたうえで、業務委託先の選定にあたって、市場の優位性やリスクを冷静に見極めること、特定の目的や業務に最適なオフショアリング先を選ぶことの重要性を指摘している。

 [注:A.T. カーニーの米国本社では、2005年11月22日付で発表。]


2005年 オフショアサービス市場調査 優位性順位(総合)

(CIO Online)






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