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[米国]
セールスフォース・ドットコム、新ホスティング・プラットフォーム「AppExchange」の提供を開始

(2006年01月13日)

 米国セールスフォース・ドットコムは、同社のCRM(Customer Relationship Management)システムの機能拡張に向け、サードパーティのアプリケーションを容易に利用できる新プラットフォーム「AppExchange」の提供など、システムの大幅なアップデートを開始した。b週末から35万1,000の加入者が利用するシステムのロールアウト作業を進めており、1月17日にも、サンフランシスコで新機能を正式発表する予定だ。

 同社は、年に3回、オンデマンド・ホスティング・サービス/ソフトウェアのアップグレードを行っているが、今回のWinter '06リリースは、全面的なオーバホールとなる。AppExchangeの提供に加え、新しいユーザー・インタフェース(従来のインタフェースも維持することも可能)やレプリカ作成用のプレミアムSandbox機能の提供、OutlookとOfflineエディションの改善などが含まれる。

 今回のアップデートに先立つ数週間前、セールスフォース・ドットコムでは、大規模なシステム障害がほぼ1日にわたって続いたこともあって、ユーザーやアナリストの間では、インフラストラクチャを拡張したとしても、急速な利用の拡大に対応する能力があるのかといった不安の声も聞かれる。

 ユーザー企業が自社内で管理しているアプリケーションは、システム障害の影響を受けないが、「サービスとしてソフトウェア」を提供するセールスフォース・ドットコムなどの外部ベンダーにシステムの運用を任せている場合、システム停止中は復旧などの作業にも一切関与できず、情報や状況のアップデートもベンダーに頼らざるを得ない。

 セールスフォース・ドットコムは昨年12月20日にもシステム障害に見舞われたが、その際には正式な謝罪文を出した。その後、システム状態ページを用意するなど、顧客との意思疎通の改善に努めてきた。ただし、システム状態ページはまだベータ・テストの段階にあり、アクセスできるのもプレミアム・サポート・ユーザーに限られている。

 今回のアップデートに関しては、多くの問題やバグを誘発したものの、これまで大きな障害は報告されていない。数カ月前からセールスフォース・ドットコムのシステムを10数人の社員が利用しているイヤームービーのCEO、ジョン・バージェス氏によると、「サーバが混雑しています」、「ページが見つかりません」といったエラーが先週初めに多発したが、水曜日にはスムーズに動作するようになったという。

 バージェス氏は、「いつかの問題が発生したが、当社の業務に支障を来すような問題はなかった」と語っている。イヤームービーは、DVD年鑑の制作会社である。

 セールスフォース・ドットコムにとってAppExchangeは、同社のパートナー・ネットワークを拡大し、より強力な機能を求める顧客のニーズに応えることを狙った戦略的なプラットフォームである。

 同社は、販売、マーケティング、顧客サービス機能に注力しており、特定業界向けのカスタマイズや人事管理ツールや会計パッケージといった守備範囲外のソフトウェアやサービスは、ISV(独立系ソフトウェア・ベンダー)に頼っている。

 AppExchangeは、ショーケースの役割を果たし、ISVによるセールスフォース・ドットコムの顧客調査を支援するほか、ISVのアプリケーションを同社のシステムに継ぎ目なく統合するためのプラットフォームとして機能する。顧客は、数回クリックするだけでAppExchange製品を起動し、セールスフォース・ドットコムのシステムを介して直接新しいソフトウェアを使用することができる。

 スクールデュード・ドットコムの経理担当マネジャー、スコット・ベイリー氏は、早くからAppExchangeに注目してきたユーザー企業の1社である。同社は、これまで使ってきたQuickBooksシステムに代わるより堅牢な会計システムを導入するという判断を下した今年初めからAppExchangeを「プレビュー」モードで試用してきが、最終的に、注文管理などの財務ツールを搭載したインタアクトのソフトウェアの採用を決めたという。

 「セールスフォース・ドットコムの統合機能は、確かに採用決定の要因の1つになった。受注プロセスのためにデータを2度入力する作業の大半が不要になり、見やすさも改善される」(ベイリー氏)

 教育施設管理のためのオンライン・ツールを提供しているスクールデュード・ドットコムも、3年前からセールスフォース・ドットコムを利用しており、およそ30人のユーザーがシステムを利用している。同社の開発担当者ドナ・テイラー氏は、有効な拡張機能を探すため、AppExchangeを活用すると語っている。

 AppExchangeには、無料のモジュールも含まれている。例えば、セールスフォース・ドットコムも数10種類のアプリケーションを無料で提供しているが、その中の手数料追跡サービスは、テイラー氏が独自に開発しなければならないと考えていたものと同等の機能を提供しているという。

(IDG News Service ニューヨーク支局)






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