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[米国]
IBM、データ管理ソフト事業に10億ドル投入──コンサルタントも65%増員
(2006年02月16日)
IBMは2月16日、データ管理ソフトウェアの開発とコンサルティング・サービスの増強に10億ドルを投入すると発表した。これに伴い、同社はコンサルタントの数を現在の1万5,000人からおよそ2万5,000人にまで増員し、今後、企業のデータ管理を支援する各種サービス/製品の提供に注力していく姿勢を示した。
サービス面では今後、データ分析、リスク管理、法令順守、ビジネス・プロセス管理、労働力生産性など、企業が抱えるさまざまな課題の解決をサポートする新しいサービスが、IBMのビジネス・コンサルティング・グループから提供される予定となっている。
一方、ソフトウェア面では、新製品として「WebSphere Information Server」および「WebSphere Content Discovery Server」の2つが販売開始される。
WebSphere Information Serverは、IBMが2005年3月に買収したアセンシャル・ソフトウェアのデータ統合技術を搭載したデータ統合ソフトウェア。企業内に存在する多種多様なシステムからデータを抽出する機能を備える。同社の従来製品である「WebSphere Data Integration Suite」の情報統合機能と「WebSphere Information Integrator」の連携機能を、新たにSOA(Service Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ)ベースのサービス・パブリッシング機能に統合したのが大きな特徴としてる。出荷開始時期は2006年第2四半期の予定。
WebSphere Content Discovery Serverは、IBMが2005年11月に買収したアイフレーズ・システムズの電子商取引検索技術をベースに開発されたコンテンツ管理ソフトウェア。コンテンツの統合、検索、解析、文脈情報などをサポートする機能を装備する。これにより、例えば、オンライン・ショッピングでデータ記入欄に綴りの間違った単語が入力されても、正しい意味を認識することが可能としている。同製品はすでに出荷開始されている。
IBMでは、企業がデータ管理の改善にこれほど強い関心を示すようになった主な要因として、ビジネスのグローバル化、企業の買収合併、法令順守の3つを挙げている。
| ニューヨーク州政府ロックランド郡担当幹部、C. スコット・バンダーフ氏 |
ニューヨーク州政府のロックランド郡担当幹部、C. スコット・バンダーフ氏は、現在、同州のITコスト削減に向けて、メディケイド(低所得者用医療保険)の申請データの分析業務に、IBMのデータ管理ソフトウェアの使用を検討している。同氏によると、ニューヨーク州の各郡で最もコストがかかっている業務は、このメディケイドの申請データ処理だという。
バンダーフ氏は、「ロックランド郡だけで、この業務に1日に100万ドルも費やされている」と語る。
ロックランド郡は先ごろ、メディケイドの申請データの中に虚偽・逸脱行為がないかどうかを調査するパイロット・プログラムを、過去21カ月間にわたって実施した。同プログラムでは、IBMのデータ管理ソフトウェア「Fraud and Abuse Management System」の機能がホスティング・サービスとして提供され、主なデータ処理はIBM側のスーパーコンピュータで行われた。
ロックランド郡では、同プログラムを実施したことで、すべての申請データのうち、およそ半分に問題があることが判明したという。バンダーフ氏の見積りによると、これらの不正申請がすべて解消されると約1,300万ドルのコストが回収できるという。「そのうちの半分が解消されるだけでも、かなりのコストを節約することができる」(同氏)
しかしながら、現在はただデータが集められただけの段階であり、今後、それらをどのように活用してコスト節減につなげるかについては、まだ検討中だ。バンダーフ氏も、「法的な監査や、不正行為のチェックをだれにお願いするのかを決めることが目下の課題」とている。
バンダーフ氏によると、IBMでは現在、保険金を給付する前の段階で申請内容の問題個所を特定するソフトウェアの開発が進められているという。同氏は、「既存のデータを深く掘り下げ、それらをどのように活用して業務の進め方を効率的に変革するかが、今、われわれの間で議論の的になっている。市民が収めた大切な税金を節約することこそ、われわれにとっての“収穫”なのだ」と語る。
(IDG News Service ニューヨーク支局)

