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[米国]
IBM、ISVパートナーなどに「SaaS」リソースの本格提供を開始
(2006年02月23日)
米国IBMは、サービスとしてのソフトウェア「SaaS(Software as a Service)」の提供に注力し、従量モデルに基づいて自社製品を流通させたいと考えるアプリケーション・ベンダーにさまざまなリソースを提供する取り組みを開始している。
同社が2月23日に発表したパートナー向けのリソースには、財務上の奨励策のほか、IBMの販売部門や技術スタッフが持つSaaS関係の専門知識の提供や講習の利用などが含まれている。
IBMのディレクターでSaaS戦略を担当するデーブ・ミッチェル氏によると、同社の狙いは、IBMの技術を使ってSaaS製品をホスティングするISV(独立系ソフトウェア・ベンダー)の数を実質的に増やすことにあるという。
IBMにとってのSaaSは、これまでPartnerWorks Information Networksを通じて提供されるニッチなプログラムの1つにすぎなかったが、今回の発表により、同社のパートナー戦略の中核的な役割を担うようになることが明らかになった。
ミッチェル氏は、23日の電話インタビューで、「SaaSは、依然として初期段階にある」としながらも、今後は新興企業の多くが参加し、中規模や大手のアプリケーション・ベンダーも同モデルの導入を検討するようになるとの見通しを示した。
IBMは昨年、SaaS分野で協力関係にあるアプリケーション・ベンダーの数を100社に倍増させた。しかし、ミッチェル氏は、この数字について、すでに関係を築いている5,000社のISVの一部すぎないと強調する。同氏は、新たな奨励策によって、SaaS分野でIBMに協力するISVの数は今年中にさらに100社以上増えると見込んでいる。
今回の発表では、システム・インテグレーター、VAR(付加価値再販業者)、販売代理店を含むパートナーに対してSaaS関係の財務的な奨励策も明らかにされた。パートナーは、SaaSを提供するISVを紹介し、それが販売につながれば、IBMから紹介料を受け取ることができる。
ミッチェル氏によると、紹介料は、SaaS製品を導入している顧客からISVが得る初年度売上の10%に相当する額になる見通しという。同氏は、新しいSaaSモデルでは収益の確保がビジネス上の大きな課題になっており、これがISVの参入を遅らせる要因になっていると指摘する。
また、ISVは財務的な問題だけでなく、技術上の懸念にも対処しなければならない。IBMは、販売部門、専門技術者、オンサイトとオンラインの訓練課程にアクセスできるようにすることでこの問題に対応しようとしている。一方、財務面ではSaaSモデルが自社の事業戦略に与える影響や既存のライセンシング・ビジネスとバッティングする可能性を心配している。
IBMは、年間およそ10億ドルを投じ、PartnerWorld Industry Networksプログラム推進の共同販売/マーケティング活動を展開しているが、SaaSに投入される資金の内訳は明らかにされていない。ミッチェル氏によると、SaaSのサービスは、IBMの全部門(サービス、ソフトウェア、ハードウェア)にかかわるさまざまな要素が含まれているため、独立したSaaS事業部門が設置される可能性は少ないという。
IBMは今年1月、世界最大のISVであるSAPとSaaS契約を締結し、SAPのオンデマンドCRMサービスをホスティングすることになった。現在IBMは、同サービスのデータセンターを運営しているほか、SAPユーザーにコンサルティング・サービスを提供している。
(IDG News Service ボストン支局)
- 米国IBM
- http://www.ibm.com/
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